市民の人権より市職員の人権?
ダンマリ作戦の市長与党
4時、就寝。7時、起床。大粒納豆、しらす干し、大根菜っ葉の油炒めでご飯2杯の朝食をとる。食後、眠気覚ましのために風呂に入り、9時過ぎ、市役所に移動。
10時から本会議、一般質問の初日である。
トップバッターは吉野議員で、旧柏崎トルコ文化村の契約に関わる質問であった。なんで裁判になったのか、300万円以上の市民の税金を弁護士費用に使うことになったことをどう思うのか、という内容であった。
市長与党からの野次は、
「訴えるのは誰でもできる」
という、幼稚な「誰でも訴える権利がある」論。抱えた2つの係争のうちの一件は、柏崎市民を敵とするものであることを理解しているのであろうか。しかも裁判に意味があるから訴えるのであって、誰でも訴えられるから柏崎市にまったく落ち度はない、ということにはならない。
会田市長の答弁は、
「係争中なのでお答えできない」
というものであった。
その他の議員の一般質問も続き、柏崎市の財政の収入を増やす政策に関しては、
「施設の使用料、ガス・水道・下水道料金の値上げ」
という答弁があったが、新しい財源の確保については、
「企業誘致に努力する」
のみという情けないものであった。被災した市民と痛みを分け合う意味で、負担を求めるのであろうが、もっと外から予算を引っ張ってくる努力をする宣言なり、意気込みがほしかった。営業マンたる市長がこの調子では困ると腹が立ったが、保守系の先輩議員からは、 「市民がどう判断するか、見てれば分かる」とのことであった。
意外と一般質問が早く終わり、11時30分過ぎに、昼休み。一回市役所をでて、市内某店にて、マスコミ関係者と意見交換。市役所に戻り、「割烹おくい」(電話:0257-24-6486)の弁当で昼食。時期外れとは思うが、キュウリの塩もみが歯ごたえよく、怒りのあとの食事に心地よい。
13時から一般質問の再開。午後も意外と早く進み、2名の議員の質問のあと、休憩したのち、15時からの登壇となった。
質問の冒頭はお約束の、
「平成20年になっても、めげずに地道に海上自衛隊の誘致を訴え続ける、整風会の三井田です。
財政難といわれますが、いまこそ原子力発電所の防衛と地域経済のために、海上自衛隊基地の誘致を真剣に考える時期なのではないかと思っております。」
ではじめる。
今回の一般質問の項目としては、すべて会田市長との一問一答で、
1.不正アクセス事件などにみる
市職員のモラル、遵法精神とその処分について
2.原子力発電所の再稼働について
3.番神浜茶屋の契約及び効果について
4.中越沖地震に鑑みた防災体制について
の4つである。
1は、昨年10月に発生し、本年1月21日に発表された柏崎市職員による住民基本台帳への不正アクセス問題が発端である。実は、中越沖地震前にも就業時間中のインターネットオークションの利用など問題が起こっている。発表の内容は、
職務時間中のインターネットの不正利用として、福祉保健部の主査(市幹部説明:30歳代前半、歯に関係あるAさん)を平成19年5月20日に処分。
勤務時間中に職場の公用パソコンから、公的なアドレスを使用して業務と関係の無い私的メールの送受信を繰り返し行った。つまりメールアドレスが、「柏崎市」と認識できるもので信用力のあるもので、ある種のメールを繰り返し、信用を失墜させた。
また、勤務時間中に業務に関係のないホームページの閲覧を行うとともに、ネットオークションに参加していた。つまり、勤務時間中に売買をしていた。
1.柏崎市情報セキュリティ対策基準における、
セキュリティポリシー違反(柏崎市のローカルルール)
セキュリティポリシー違反の繰り返し
2.地方公務員法第33条信用失墜行為の禁止にも抵触する
3.地方公務員法第35条の職務専念義務違反
結果、給料の月額10分の1減給を3か月とした。
であった。
地方公務員の懲戒処分は、地方公務員法第29条に規定されており、「如何なる処分を選択するかについては、任命権者の裁量に委ねられている。なお、一個の義務違反に対し、二種類以上の懲戒処分を併課することはできない」とある。上記の3つの違反があっても処分は1つであり、その処分の選択は任命権者(市役所当局は市長、教育委員会は教育委員会、議会事務局は議長)が決めることになっている。上記の場合は市長が決定した。
しかし、インターネットオークションのため、システム全体が速度低下の影響を受けて発覚したというが、webシステムであるオークションの利用ではそんな事にはならず、問題の発端はむしろメールであった。であるからこそ、平成19年6月20日の総務常任委員会の場では、私は以下の3つを強く指摘した。
(a)全員の市役所職員の業務に
本当にインターネットが必要なのか精査せよ。
(b)個人的なメールを大量にやりとりしたり、
オークションで競り合って買うような、
そんな時間がなぜあったかの分析せよ。
(c)今後のためにも、処罰を重くせよ。
それに対する人事課長の答弁は、
「処分は適当であった。今後は、セキュリティモラルの教育研修を行う。
研修の柱については、公務員倫理の確立、セキュリティポリシー基準の徹底、それから、文書管理事務の再確認、この3つを中心に研修会を実施し、公務員倫理をもう一度再確認する。全庁的に公務員倫理の徹底、不正の根絶に取り組んでいく」
とのことであり、さらに追加として平成19年10月19日の第一部決算特別委員会でも、同様のことを強く指摘したところ、同じく人事課長から
「基本的には、職員の服務規律の徹底という冊子で研修しており、コンプライアンスについても、服務規律を遵守しようという研修をした」
という答弁があったのであるが、その同じ10月に住民基本台帳からの情報漏洩が発覚しているのである。クソの役にも立たない研修や対策しか実行しなかったのか、とでも言いたくなる。
今回のこの事件では、勤務時間中に
(1)使用権限が与えられていない
住民基本台帳の専用端末を使い、
自分と関係のある特定の市民
の情報を覗き見し、知人に漏らした。
(2)業務上知り得た、
自分と関係のある特定の市民の情報
を同じ知人に漏らした。
という内容であり、管理監督責任のある関係の課長を訓告処分、そして本人に対しては、たった給料の月額10分の1減給を6か月という大甘な処分であった。
しかも、前回と同様に市役所職員の氏名や性別なども明かさない。質疑応答のなかでも、AとBとかでも良いので、事件の全容を明かせ!と言い寄っても
「これ以上の事を答弁すると関係者が特定される」
と言い、答弁をしない。
個人情報を漏らされた市民の人権よりも、職員の人権を守るのであろうか。
教育委員会には、住民基本台帳が覗ける専用端末はソフィアセンターと学校教育課に、各一台がある。その業務が適正に行われていたのかも説明できないというのである。使用権限が与えられていないのに、何故パスワードを知っていたのか?
途中
いつもであれば、私の質問の際に野次で騒ぐ市長与党が今回に限ってはダンマリを決め込んでいた。これには理由があり、西川前市長時代に住民基本台帳のシステム化に反対し、かつ職員による個人情報の漏洩を危惧して、プライバシーの条例を追加するなどと訴えていたのは、何を隠そう現会田市長与党である社会クラブだからである。
平成14年 第1回定例会(第6日目3月7日)
社会クラブ 矢部議員
「市がですね、どれだけ全力を傾けて、この個人の情報を保護に努めてくれるのか、ここで再確認をしたいと思うわけでありますし、同時に、やはり、住民基本台帳プライバシー保護条例というようなものをですね、つくる必要があると、こう思うわけなんでありまして、提言といいますか、その必要性について、お考えをお聞きしたいと思うわけであります。 」
平成14年 総務常任委員会(6月18日)
社会クラブ 飯塚議員
「やはり個人情報が流出してしまうようなセキュリティーの問題については、よほど関心を持ってもらわないとね、市民サービスの向上、向上といったって、一方で市民の人権が侵されたんじゃ、そんなことやらんでもらわん方がいいというような気持ちの人だって出てくるわけですよね。そこらあたりについてですね、部長の見解をお尋ねしておきたいと思うんですけど。」
しかも、この質問に答弁したのは、当時、総合企画部長であった現在の伊藤収入役。
「ただ、この個人情報の漏洩というのは、今までの例を見ますと、やはり職員といいますか、職員のモラルの問題で漏れているというのが多いと、こういうふうに感じておりますので、その辺の教育なりを今後ともしっかりと徹底していきたいと、こう考えております。」
本来であれば、現市長与党が質問し、攻め込まなければならないのであるが、案の定、 「市民を守るより、市長、そして市職員を守っている」のである。
申し訳ありません!
書いている途中。
2.原子力発電所の理解と再稼働に向けた取り
組みについて、柏崎市役所としての体制の
在り方を市長に伺う。
3.訴えを起こされた旧柏崎トルコ文化村を
はじめ、昨今の柏崎市の契約方法について
疑問が生じている。通年観光という目的を達
するための番神浜茶屋組合への市有地の賃借
の契約について、その効果を含め、市長
の考えを伺う。
4.中越沖地震に鑑みた防災体制について、
ネット環境、FMピッカラの格差解消への
取り組みの進捗、今後の展開について市長
の考えを伺う。
16時過ぎに議会が終了。会派室に戻り、先輩議員とともに一般会計を含め予算案の読み込みを1時間ほど行う。
19時からの懇親会に出席する予定であったが、2次会からに予定を変更させてもらい、メンチカツ、枝豆をつまみつつ、急に入ってきた仕事に取りかかる。
20時過ぎ、なんとか仕事を終え、メールで送信できたので、市内某店での懇親会に、一次会の最後あたりから途中参加する。
メールでも頂戴したが、今日の一般質問をFMピッカラで聞いてくれた方などから感想を聞くことができた。
共通した意見は、
「このままでは柏崎は終わる」
であった。
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