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佐賀県玄海町 町長、議会懇親会
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2008年3月26日 (水)

玄海原子力発電所とプルサーマル
玄海町議会との議論

 1時30分過ぎまで飲み、2時近くにホテルに戻る。メールの整理を荷物を開いたり、1時間ほど活動し、就寝。

Img_2303 8時、起床。シャワーを浴びたのち、ホテルの朝食コーナーで、焼きたてパン、コーヒー、ジュース、ゆで玉子の朝食をとる。
 納豆がないと力がでないので、部屋に戻ったところで、コンビ二で買った小粒納豆を食べる。

Img_2304 8時20分、ホテルをでて玄海町議会棟に移動。議長室にて、議長をはじめ、昨日お世話になった事の御礼を申し上げる。
 9時、玄海町議会定例会最終日を傍聴。
 他の自治体の議会を傍聴する機会は少ないので大変参考になる。
 柏崎市議会では採決は議案一件ずつ行うが、玄海町議会では一括して採決をしており、かなりの時間短縮となっていた。

Img_2307 議会傍聴後、九州電力玄海原子力発電所に移動。
 玄海エネルギーパークにお邪魔させてもらい、九州電力執行役員でもある村島所長、環境広報担当の今村次長、福山館長の皆様と意見交換をさせてもらった。

Img_2317 九州電力玄海原子力発電所は、加圧水型軽水炉(PWR)4基を有する。出力は1号機、2号機が55.9万Kw、3号機、4号機が118万kwで、サイトの敷地面積は約87万平方メートルとなる。自然にできた入り江をうまく利用して取水口や放水口(2基分は表層放流)などを設置してあるのが特徴的である。
Img_2315 2005年3月20日の福岡県西方沖地震では強い揺れを観測し、3号機の補助建屋で震度4、3号機原子炉建屋の基礎部分では水平方向で850ガル、鉛直方向で54.2ガルの最大加速度となったが、被害がなかった。
 さらには、2010年度までを目途に、3号機でプルサーマルを実施する計画を決定している。
 今回の視察・意見交換では、福岡県西方沖地震後の対応、地震があったことから、さらにプルサーマル計画の受け入れを可能にしたことなど、どういった経緯で住民に説明をし、ご理解頂いたのかを知りたいというのが目的である。


平成20年3月
                        九州電力

玄海3号機におけるプルサーマル計画について

1 主要工程
 平成16年 5月28日 地元への事前了解願い
             原子炉設置許可変更申請
 平成17年 9月 7日 原子炉設置変更許可
 平成18年 3月26日 事前了解受領
 現 在
  実施に向けての諸準備実施中
  2010年度までの実現を目標としている
 ・平成18年 9月28日 MOX燃料供給契約締結
 ・平成19年 9月 3日 輸入燃料体検査申請
 ・平成19年10月 9日 MOX燃料製造開始

2.事前了解までの主な理解活動への取り組みについて
 ・議会行政、各種団体、玄海町住民の方々等に対し
  説明会を実施
 ・玄海町全世帯に対する訪問活動
 ・公開討論会(シンポジウム)
  平成17年 2月20日;
    当社主催(玄海町町民会館,約570人参加)
  平成17年10月 2日;
    国主催(玄海町町民会館,約630人参加)
  平成17年12月25日;
    県主催(唐津市ロイヤルホテル,約780人参加)
 ・玄海町周辺住民の方々に対する講演会・イベント(演奏会等)
 ・新聞・雑誌広告
 ・テレビ・ラジオ・ケーブルテレビCM

 事前了解後も継続して広報活動を実施中


 「生データを何でもかんでも出せば良いのではない」という安全保障と情報公開の在り方から、今後10年、20年後の原子力技術者の養成、住民への個別訪問の実施の苦労話など、話の範囲は多岐にわたり、約1時間、中身の濃い時間となった。
 地元採用である協力企業さんと九州電力社員との結びつきが強いのが一番の驚きで、人間関係の距離感が思ったりも近く、定期検査や大きな作業が終わるたびに懇親会をやるという。 「飲みニケーション」というと一瞬、古い感じもするが、意外とここに安全・安心の作業、そして地元理解活動への協力の羊蹄があるような気がする。

Img_2324 玄海エネルギーパークには、4階建てのPRセンターがあり、施設内をご案内頂いた。1階からの吹き抜けの部分に原寸大の原子炉が設置されており、それ取り巻くように原子力発電の基本的知識のほか、国内外の原子力発電所のトラブル情報がパネル展示されている。
 平日ではあったが、かなりの人が家族連れで訪れていた。
 これまででピーク時には年間40万人を超え、現在でも年間27万人程度がコンスタントに訪れるという。
Img_2331 PRセンターに併設するかたちで、玄海町、唐津市のみならず、佐賀県、そして九州の祭りや、伊万里焼、唐津焼をはじめとした九州の焼き物を展示するコーナーもあり、一回りすることで九州の文化を大まかに知ることができる。柏崎刈羽原子力発電所のサービスホールにも「ふるさと探訪コーナー」はあるものの、この点は参考にすべきかと感じた。
Img_2333 発電所で発生する蒸気を無駄なく使うため、植物用の熱帯温室も設置されており、熱帯地方の植物をはじめ、珍しい花や木が生い茂っている。地中海の中庭風に設えた庭園もあり、実際に玄海町職員とPRセンターの女性職員との結婚披露宴にも使われたそうである。
 また、「どっ来い承」という組合型で運営するお土産屋さんを併設しており、地元経済への寄与をしているとのことであった。

Img_2337 13時、玄海町役場近くの「あけぼのや」(佐賀県東松浦郡玄海町諸浦336-6 電話:0955-52-3086)にて、「チャンポン 大盛 600円」を食べる。
 ウスターソースと胡椒の瓶がついてきたので、胡椒は分かるものの、ウスターソースはどういった場合に使うのか、店員さんにお聞きしたところ、途中で味に飽きるから、半分ほど食べたところで投入せよ、とのことであった。
 「ご指示」通りに、半分食べたところでウスターソースを投入してみたが、個人的には入れずとも十分であった。

Img_2338 14時から玄海町議会、玄海町当局との意見交換。出席者は、岩下議長、日高副議長、上田議会運営委員長、古館議会運営副議長、原子力対策特別委員会・渡辺委員長、原子力対策特別委員会・脇山副委員長、古館財政企画課長、山口議会事務局長である。
 「プルサーマル計画実施の住民説明・合意・経済効果について」、「福岡西方沖地震のその後と対応について」を基本テーマにフリートーキングのような感じで意見交換となる。

玄海町役場作成資料

Img_2340 数値などの確認よりは、今後の国のプルサーマル計画がどうなるのか、核燃料サイクルはどうなるのか、地域振興策としての交付金の在り方など、現実に即した議論となった。
 個人的には、原子力交付金の在り方の本来の意味に立ち戻り、やはり道路整備を行うべきとのお話をさせてもらった。それは、原子力賛成派も反対派も忘れているが、あってはならないものの本来は緊急時の避難経路を十分確保するための予算が組み込まれていたはずである。しかし、現実には柏崎刈羽原子力発電所周辺の道路事情が良いとは言えない。
 また、玄海町議員からは「原子力のリーダーは柏崎市議会であった」旨のお話もあったが、今はその栄光は無い。

 岸本町長のお顔が見えたので昨日の御礼のご挨拶とともに、原子力発電所の防衛こそは自衛隊が行うべきと思いますが、いかがでしょうか?と失礼ながら問いかけると、

 「いやまったくその通りですねぇ。
  海上自衛隊に『げんかい』という艦がありましてねぇ。
  私、そのポスターを町長室に貼っていますよぉ」

とのことであった。「げんかい」は多用途支援艦AMS-4304「げんかい」のことであり、海上自衛隊最大の艦である「ましゅう」型補給艦を一隻で引っ張れる(曳航)ほどの強力な機関(5000馬力)をもつ。ちなみに「戦艦 大和」は15万馬力。しかし、武装はない。
 原子力立地自治体の首長で自衛隊の配備を本気で考える会ができないものであろうか。

Img_2341 意見交換が終わり、役場の前にでると思いっきり目の前に「プルサーマル反対」の看板を掲げた家があった。
 日本は自由な民主主義国家であるゆえ、意見は自由である。それ故、自分とは異なる意見も大切にするのであるが、この「プルサーマル反対」だけでは、原子力発電自体に対してどうなのか不明である。もっと主張をハッキリしてもらった方が良いのではないか、と勝手に思った。

 またも渡辺議員、脇山議員にお世話になり、車で宿泊先の唐津第一ホテルに戻る。

Img_2342_2  今回の視察では、企画段階では構想にあったものの、しっかり手配を忘れてしまった反省があった。それは、唐津市役所への表敬訪問。
*写真は唐津市役所
 実は、唐津市には柏崎という地域があり、この度の中越沖地震に際し、唐津市柏崎地区(59戸、236人)が、義援金約8万円を集めて、義捐金として日赤を通じ送ってくれていたのである。
Img_2343   その御礼に是非、市長をはじめ、地区の区長さんにお会いしたかったが、日程の都合もあり、すっかり抜け落ちてしまった。猛省するところであり、近いうちに是非、唐津市には来て御礼申し上げたいところである。
 唐津市は約12万人の都市であるが、唐津城をはじめ、近代の古い建物も大切にしており、旧唐津銀行(旧佐賀銀行唐津支店)がある。
Img_2346 この建物がまた素晴らしく、しばらく見入ってしまった。最近、納豆マニア、メカマニアに飽きたらず、建築物マニアの気がでてきた。
 また、我が柏崎市でも是非やりたいと思っている屋台村も電車の高架下にある。
 現地に行ったものの、まだ時間が早かったため、唐津市ふるさと会館(アルピノ)で買い物。

Img_2344  ついでに唐津焼の「やすかわ」(電話:0955-75-1492)にも行き、一流の唐津焼を見せてもらう。
 北波多窯の西川弘敏氏の作品で、納豆ご飯を入れるのにちょうど良い大きさで、質感、デザインとも気に入ったものがあったが、あいにく売却済み。残念であった。

Img_2348 買い物をしても屋台の開店まで時間がつぶし切れず、近くの「炭火焼肉 ふくや」(電話:0955-72-2688)で、伊万里牛を少々つまむことにした。
 安く美味しい屋台の料理を待つために、高価な伊万里牛を食べるのも意味不明であるが、せっかくということで散財。肉汁あふれる柔らかな肉で、体重が重くなった反面、一気に財布が軽くなる。

Img_2350 1時間ほど軽く食べたのち、再度、屋台村に戻ると電気がついていた。
 ここには14軒の屋台が並んでおり、それぞれの屋台は四方を囲まれた建物になっている。
 また、トイレは共同のものがあり、女子トイレ2台、男子トイレ1台が設置されている。
Img_2353 数ある店のなかで、どこに入ろうか迷ったあげく、入った屋台は、「つや」(電話:0955-74-3202)。
 九州出身の知人が、よく

 「そげんツヤつけて、どこ行きよっとか?」

Img_2354と言っていたことを思い出した強引な選択である。
 まずは生ビールと、唐津名物である「ギョロッケ」 を注文。これは、魚のすり身にカレー粉をまぶして、パン粉を付け揚げた、魚肉のコロッケ。揚げたものを再度、網焼きをし、表面をカリッとしてくれたので、ビールとよく合う。

Img_2355 続いては、お約束のラーメンである。お店に入っただけでも豚骨の独特の香りがあったので気になってはいた。豚骨のみならず、鶏のダシも加わったような濃厚かつさっぱりしたスープ。
 料理はもとより、この高架下の屋台村という雰囲気が良い。
 柏崎の駅周辺をすべて小綺麗かつ都会風にするのではなく、一角はこういった昭和の香りを残したコーナーにしたいものである。

 23時、ホテルに戻る。

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