十六条旭日旗とチベット旗
事務所の書類を整理しているたびに、「あっ、これ忘れていた」というものがあり、途中、途中で止まってしまい、5時に就寝。
9時、起床。大粒納豆、厚焼き卵、イカの塩辛、がんもどきの煮付けでご飯2杯の朝食をとる。
10時から市内某所で選挙に関する打ち合わせ。某県議の保守系への裏切り行為に非難が集中する。
12時過ぎ、自宅に戻ると姪っ子が来ていたので、自転車に乗せてお買い物。「パンパン」が食べたいというので、ハンバーガーを購入し、昼食にする。
14時から再び、市内某所で選挙に関する打ち合わせ。
18時、自宅に戻り、甥っ子、姪っ子とともに1時間ほど遊ぶ。
20時、地元で獲れた「かながしら」の塩焼き、モンゴイカのいしる漬けを焼いてマヨネーズをかけたもの、越後豚のモモ肉の唐揚げにビール500ml3缶で夕食にする。「かながしら」は独特の風味がある魚であるが、何か美味しいかと言われれば、個人的には、肝である。シメは、ひきわり納豆と生卵の納豆ご飯。
チベット旗は「雪山獅子旗」というが、実は日本人の提唱によるデザインである。
日本のチベット研究者であり、僧侶であった青木文教氏(明治19年~昭和31年)は、明治43年に西本願寺法主・大谷光瑞の命でチベットに派遣されて以来、チベットに深く溶け込んだ。この旗こそは、その青木氏がダライ・ラマ十三世に提唱し、ともに作った旗なのである。
そして、参考にしたのが、いわずと知れた大日本帝国海軍の軍艦旗であり、現在は海上自衛隊の自衛艦旗である「旭日旗」。正式には「十六条旭日旗」という。
以前にも日章旗とともに紹介したが、『産経新聞』紙面でも毎回楽しみにしているコラムに「旭日旗」の秘話があった。筆者である野口氏と同じく、海上自衛隊、いや自衛隊の皆さんに国軍としての誇りをもってもらい、そしてチベット問題がある今こそより多くの皆さんにチベット旗との関係をご紹介したく、以下に引用する。
平成20年4月3日『産経新聞』
野口裕之の安全保障読本
軍艦旗救った画家の良心
海上自衛隊のシンボル「十六条旭日旗」には秘話がある。海自で事件・事故が続いた、この時期だからこそ紹介したい。海上自衛官に、誇りを取り戻してほしいからだけではない。国民とメディアに「国軍」の重みを知ってもらいたいのだ。
日章から16条の旭光が出ている、きらびやかで、しかも雄々しいこの旗はかつて、大日本帝国海軍の「軍艦旗」であった。軍艦は国家の延長とされ、国外では不可侵権など、大使館同様の特権を持つ。大きな権能を有する軍艦の証しが軍艦旗である。今も昔も、軍艦旗を掲揚する艦艇に行き合った民間船は自らの国旗を少し下げ、元の位置に戻す、敬礼をする海の慣行がある。領海では各国の警察権が及ぶが、公海では伝統的に軍艦が”警察権”を担保してきた。そうした軍艦の役割に敬意を表しているからだ。
国内法上は「自衛艦」と呼ばれる海自艦艇も、国際法上は軍艦として扱われる。当然、軍艦旗を掲げねばならないが、軍艦と呼べないため「自衛艦旗」と命名された。歩兵を「普通科」と呼ぶなど、軍隊色を薄めるための小ざかしい詭弁が、戦後ずっと、日本語としてまかり通っている。
ところが、である。かくも屈辱的な境遇にあって軍艦旗は今も、海自艦艇に自衛艦旗として翩翻と翻っている。
昭和29年7月の防衛庁・自衛隊創設を前に防衛庁設置法や自衛隊法の研究を始め、旗章も全面見直しとなった。海自の前身・保安庁警備隊内外の意見を聴いた結果、軍艦旗復活が多数意見だと判明。一方で、戦後の情緒的な反軍平和の世論が軍艦旗復活に反対するのでは-との危惧もあった。そこで▽直線的▽単色▽一目瞭然▽すっきり▽士気高揚▽海上部隊を象徴する▽視認性-を条件に考案する方針になった。
方針を受け、東京芸術大学の意見を聞いたところ「軍艦旗は国旗との関連や海の色との調和など、条件を満たしている」との回答を得た。そして、米内穂豊画伯に図案作成を依頼。画伯は悩み抜いた未、結論に至る。
「軍艦旗は黄金分割による形状、日章の大きさ、位置光線の配合など実に素晴らしいもので、これ以上の図案は考えようがない。それで、軍艦旗そのままの寸法で1枚書き上げた。お気に召さなければご辞退致します。画家としての良心が許しませんので」
”画伯の作品”は「創設する海自への影響」「国民感情」などを焦点に庁議にかけられたが、保安庁長官は裁可した。詰まるところ、旗の持つ動かしがたいきらびやかさ、雄々しさ、芸術性は、敗戦で自信を失った関係者の心を揺さぶり、引いてはならぬ一線=誇りの存在を気付かせたのではないか。海軍魂の象徴・軍艦旗の消滅を惜しんだ海軍OBや芸術家、官僚らが期せずして心を一にし、阿吽の呼吸の結果、軍艦旗を自衛艦旗として蘇生させたのではないか。
自衛艦旗を最終的に承認した吉田茂首相も「呼吸」を共にした一人に違いない。説明を聞いた首相は、こう語っている。
「世界中でこの旗を知らぬ国はない。どこの海に在っても日本の艦だと一目瞭然で誠に結構だ。海軍の良い伝統を受け継ぎ、海国日本の守りをしっかりやってもらいたい」
吉田には、安全保障を犠牲にし経済復興を優先させたという批判も一部にある。だが、この言葉には敗戦への悔しさと、米英と同じ海洋国家であることへの矜持を感じてしまう。
黄金分割
最も安定し、美しい比率とされる。その比をを数字化すると、ほぼ1対1.618となる。長方形は縦と横との関係がこの比になるとき、安定した美感を与えるという。
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