3時就寝。
5時起床。シャワーを浴びたのち、大粒納豆と生卵でどんぶりご飯をかっこみ、市内まわり。
7時過ぎ、愛車にて長岡市に移動。新幹線に乗り、東京に向かう。
10時過ぎ、永田町に到着。国会議事堂周辺では、保守系団体が抗議活動を繰り広げていた。参議院議員会館の前で埼玉県議会の鈴木正人議員、F氏と待ち合わせをし、傍聴券をもって、参議院第一委員会室に移動。途中、荷物検査や荷物の預かり、傍聴規則の確認などがあり、第一委員会室に入るまで約10分間を要した。
参議院外交防衛委員会が開催されている第一委員会室の傍聴スペースは、すでに立ち見もでる有様で、私は鈴木議員とともに参考人席に座る田母神・前航空幕僚長の真正面となる位置に立っての傍聴。
最初の質問者は、『Voice』2003年9月号で「1000万人移民受け入れ構想」を共同提案した、民主党の浅尾慶一郎議員である。
最初の論点は、自衛隊法第46条
(懲戒処分)
第46条 隊員が次の各号の一に該当する場合には、これに対し懲戒処分として、免職、降任、停職、減給又は戒告の処分をすることができる。
一 職務上の義務に違反し、又は職務を怠つた場合
二 隊員たるにふさわしくない行為のあつた場合
三 その他この法律又はこの法律に基く命令に違反した場合
の「二 隊員たるにふさわしくない行為のあつた場合 」にあたるか否か、という点であったが、浜田大臣は処分の時間がかかるのでという答弁に終始。
続いては、自衛隊法施行規則第72条の2項違反ではないかという、浅尾議員の指摘であったものの、条文を読めば分かるように
(勤務の停止等)
第72条 懲戒権者は、規律違反の事実を調査し、又は審理するため特に必要があると認める場合には、当該隊員の勤務を停止することができる。
2 任命権者は、規律違反の疑がある隊員をみだりに退職させてはならない。
まったく意味不明のものであった。
今回の場合は、航空幕僚長から航空幕僚監部付に更迭された段階で満60歳の田母神・前航空幕僚長が定年退職になるのはルール通りで正しいのである。空幕長の定年は満62歳、空将の定年は満60歳。「みだり」にでもなく、ルール通りで何もおかしいことはない。更迭という処分を受け、降格したのでそのルールに従うだけである。そもそも今回のことを<規律違反の疑>があるとして、上記を適用するなら、更迭を撤回させ、航空幕僚長のままにせよ、と先に主張すべきであろう。
その後は、これまでの田母神・前航空幕僚長の発言(今年5月の東京大学での講演など)や論文をどうして問題にしてこなかったのか、という質問に浜田大臣がシビリアンコントロールはできていると、のらりくらりと答える繰り返し。問題になった事の答えは簡単で、朝日(ちょうにち)新聞をはじめ、左がかったマスコミが騒いだからである。
村山談話との関係については、田母神・前航空幕僚長から
「村山談話の見解と私の論文は別物であり、村山談話は具体的にどの場面が侵略だとかまったくいっておりませんので、私は村山談話と違った見解を書いたとは思っていない」
との答弁。
その後は政治的発言を引きだそうとしての作戦なのか、浅尾議員は「集団自衛権の行使」まで視野において書いたのか質問。田母神・前航空幕僚長が行使までは特に訴えていないと答弁するや否や、今度は憲法改正について話しをもっていかれ、憲法改正についてはどう思うのかと論点が移行した。浅尾議員は自衛隊法第61条
(政治的行為の制限)
第61条 隊員は、政党又は政令で定める政治的目的のために、寄附金その他の利益を求め、若しくは受領し、又は何らの方法をもつてするを問わず、これらの行為に関与し、あるいは選挙権の行使を除くほか、政令で定める政治的行為をしてはならない。
2 隊員は、公選による公職の候補者となることができない。
3 隊員は、政党その他の政治的団体の役員、政治的顧問その他これらと同様な役割をもつ構成員となることができない。
に違反するなどとイチャモンをつけるも、田母神・前航空幕僚長の答弁は意見は自由であり、憲法改正自体についても
「国を守ることについて、
これほど意見が割れるようなものは直したほうがいい」
とズバリの正論で応戦。
更迭に関しては、浜田大臣が政府見解と意見が違うということで、政治的には正しい判断だったのではないかと田母神・前航空幕僚長が付け加えたので、浅尾議員は手詰まりとなり、質問時間終了となった。
浅尾議員がシビリアンコントロールうんぬんという左翼的な発言があったためか、いかにも左翼風のおばちゃんがいきなりの拍手。早速の傍聴規則違反である。鈴木議員と私もかなりいきり立っていたが、二人で小声にて
「これじゃあ、地方議会よりレベル低いかも・・・」
「マスコミが騒いだからって言ってんだろ!」
「何言ってんだ、条文良く読め!」
とウイスパー(ささやき)野次を行った。
続いての質問者は、テロ特措法の審議の際に「民主党は水か油かと言われたら水だ」という迷言をした、在日韓国人等に参政権を付与しようという民主党の犬塚直史議員。
侵略の定義が一国で行うような定義では決まらないものであり(ここまでは正しい)、日本は侵略国家ではない、という発言は日本の立法府をないがしろにする挑戦的な行為だ!と不可解なロジックを持ち込んだ。
それに答える浜田大臣も一部同調してしまったのは残念であり、ただの「腰抜け」のようにも感じた。
その後は、浅尾議員のときと同じく、懲戒処分をしなかったことと定年退職の扱いについて繰り返しの議論であった。
退職金を自主返納せよ、という追及に田母神・前航空幕僚長は拒否の発言。これは当然のことである。懲戒処分もされていないにも関わらず、返納を迫ること自体が超法規的行為になる。
犬塚議員は民主党であり、民主主義が良いと思っているはずであるが、質問は言論統制すべきという内容までにおよんだ。統合幕僚学校の教育においても、専守防衛以外の議論もするな、と言うのである。ところが、
「ここは民主主義の国家ですか、
政治将校がついている、
どこかの国と一緒じゃないですか。」
と田母神・前航空幕僚長がやり返され、「ごもっとも」と引き下がる始末。国防を担う人材を育成するからこそ、ありとあらゆるオプションを視野に入れての議論が必要なのである。
続いて、自民党・小池正勝議員、公明党・浜田昌良議員と政府与党の質問が続いたが、シビリアンコントロールの在り方に議論が終始。
シビリアンコントロールの本来の姿は、そこから先を軍に任せるか任せないか、を決断するのが文民(シビリアン)という事であって、軍のなかの軍人の挙手一つ一つまで文民が入り込んで統制するものではない。
シビリアンコントロールをはき違えているようである。
その他、田母神・前航空幕僚長の発言の場をとにかく封じ込めるような質問が続いたが、田母神・前航空幕僚長は言論の自由と愛国心についての以下のような正論を堂々と述べた。
「今、日本の国が悪かったという論が多すぎるというふうに思います。」
「私も今回びっくりしてますのは、日本の国はいい国だったと言ったら、解任をされたと。そしてまた、責任の追及も、いい国だと言ったような人間をなぜ任命したんだといわれる。」
対する浜田大臣は、言論のあり方について、再発防止のためにもう少し自衛隊・防衛省のなかで服務宣誓の見直しをはじめ、基準を作って徹底して指導したいなどと答弁。思想・信条、個人の歴史観などにどうやって基準をつくるのか、またどうやって強制するのか、それこそ憲法違反(第19条 精神の自由)であり、まったく意味不明でアホな答弁である。
政府与党も情けない、とウイスパー野次を飛ばしつつ、「この国は終わっている」と鈴木議員とともに落ち込んでいたが、続いて【大好物】の共産党、井上哲士議員の登場で野次に力がみなぎってきた。
最初は、アパグループとの距離感など共産党らしい人間関係の追及であったが、歴史観の在り方に議論が移ったところで、指を刺しながらの野次。警備員から「座ってください」と言われながらも、立って小声の野次を飛ばした。
質問の内容はこうである。
「(統合幕僚学校の)平成16年度の教育目標をみると、健全な歴史観・国家観を育成し、防衛戦略研究および将来の部下指導に資する、となっている。平成20年のものをみると、例えば『大東亜戦争史観』『日本国憲法の本質』とある。ほかの年度をみると『東京裁判史観』という項目もある。こうした呼び名自体が侵略戦争を否定する中で使われる言い方だ。」
政府の公式な戦争名称は「大東亜戦争」であり、鈴木宗男衆議院議員が提出した「大東亜戦争の定義に関する質問」に対し、答弁書「内閣衆質165第197号」として、平成18年12月8日に安倍晋三内閣総理大臣から、昭和16年12月12日の閣議決定による「大東亜戦争」の呼称以外に「太平洋戦争」などの定義はないとある。
その後も東京裁判史観がどうのこうの、南京大虐殺がどうのこうのと、しまいには憲法を守れなどと主張。こちらに言わせれば、天皇制解体とか言っている共産党こそ、
「憲法第1条を守れ!」
というところである。
共産党に続いて、こちらも【好物】である社民党の、自称・ミスター護憲という山内徳信議員が登場となった。
ところが、山内議員はご自分が持つ<アチラ側の世界>に入り込んでしまったのか、質問の形式にもならずに、ひたすら沖縄戦での日本軍の悪行という持論を展開。もはや教祖様としか言いようがない。独り恍惚とした表情で自虐史観を語る姿に、鈴木議員と二人で瞑目し、合掌した次第である。
その持論の一部は、
「沖縄を経験した人間として、偏った歴史観、偏った国家観を持つと、その刃はどこに向くかは、戦前の日本の軍隊が示している。」
というもの。日本軍と沖縄県民が戦ったのではなく、火炎放射器での焼き尽くしをはじめ、焦土作戦を行ったのは米軍である。すっかり米軍のことが頭から抜けており、しまいには硫黄島の戦い、広島、長崎への原爆投下も日本軍の暴走だという。教祖様からキ印に昇格である。
社民党の党是のような戦争呼称の変更も忘れず、
「悲惨なアジア太平洋戦争を、
大東亜戦争に置き換え・・」
保守陣営を「歴史修正主義者」と罵るわりには、自分たちが勝手に歴史修正しているのはお約束。
締めくくりの段階でやっと質問になり
「集団的自衛権も行使できない。武器の使用も制限が多い。攻撃的兵器の保有も禁止されていると、田母神氏は文章の中で強調している。私は文章を読んで思った。田母神さんは相当、不満を持っていると。」
と、いかにも戦争好きの人というレッテル貼りをしようと誘導し、
「集団的自衛権も行使し、武器も堂々と使用したいというのが本音ですね」
と決めたつもりの山内議員であったが、
「ええ、私はそうするべきだと思います」
とガツーーンと正論を返され、意気消沈。質問は終了した。
今回の参議院外交防衛委員会を傍聴し、正直に感じたことは自民党のタマ不足であり、気の利いた野次すらもできない度胸と知識のなさであった。
委員会終了後、参議院議員会館に行き、新潟県選出の保守系国会議員、中越沖地震の際に現地視察してもらった議員への挨拶まわり。柏崎市長選挙の様子などもついでにお話する。
13時過ぎ、某参議院議員秘書、鈴木議員とともに参議院議員会館地下2階の食堂で「かつ重 765円」で昼食をとる。味は・・・・であるが、グリーンピースがレトロで心憎い。
14時過ぎ、携帯電話の通話部分が故障したため、有楽町のドコモショップに持ち込んだところ、本体の交換になってしまった。データ移行や新しい同機種端末の設定などで40分ほどかかってしまった。
15時過ぎ、東京駅から新幹線に乗り、長岡駅まで向かう。長岡で愛車に乗り換え、柏崎に戻り、18時からの選挙対策会議に出席。
19時、鏡が沖中学校の武道場に移動し、約8分間の応援演説を行う。
候補者本人の話しを長く聞いてもらうこと、先輩議員が話す内容もあると思い、これまでの会田市政への批判の視点をあえて変え、
・復旧と復興の違い
・政権与党との付き合いの仕方
・拉致問題
という3点に絞ってお話した。
演説終了後、青年会議所関係の仕事をし、その後は市内某店での懇親会に出席。さすがに今日は動き回ったので、生ビールがガンガン入り、酔いも早かった。
23時、帰宅。郵便物の整理など酔っていてもできる仕事から片付ける。
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