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2009年3月20日 (金)

原発反対派集会潜入
STOP!7号機県民集会

 シャワーを浴びたのち、2時過ぎに就寝。

 7時、起床。大粒納豆、もやしとほうれん草のナムル、さつま揚げでご飯2杯の朝食をとる。

 8時過ぎから12時まで市内各所で、柏崎市政に関する打ち合わせと実態調査。

 13時、一度、自宅に戻り、冷凍うどんとひきわり納豆、梅肉で作った「梅納豆うどん」で昼食をとる。
 食事をしながら、ふと見たWBC(ワールドベースボールクラシック)「日本vs韓国」につい見入ってしまい、日本の勝利を確認するまで画面に釘付けであった。

Cimg1592  14時過ぎ、柏崎市産業文化会館に移動し、原発反対派が実施する「不安だかけの運転再開 STOP!7号機県民集会」に一人で乗り込む。
 玄関には、社民党新潟県平和運動センターの街宣車が止まっていた。玄関から会場まで階段で移動中、どこの方か知らないが、私の顔と原子力推進派である事を知っているようで
 
 「何で貴方のような人がくるんですか?」
 
と言った感じで、隣の人とこちらを指差す始末。
 これまで、国や県、東京電力の原子力に関する説明会や傍聴可能な会議において、ここぞとばかりに原発反対派が騒いで(平成21年3月18日の新潟県「原発の安全管理に関する技術委員会」でも傍聴して騒ぎ、2名が強制退場)いることから、原発推進派としても原発反対派の意見を知るべきと思い、来たのであるが、原子力発電に対する姿勢の違いだけで、早くも「普段、人権を声高らかに言う団体」の人に人権侵害をされてしまった。

 講演として、東京大学名誉教授・金属材料学の井野博満氏、神戸大学名誉教授・地震学の石橋克彦氏から、それぞれの専門分野についてのお話があった。

「配布資料1」(pdf形式)

「配布資料2」(pdf形式)

 それぞれの分野でご活躍であり、大家であることは認めるところだが、原子力発電は、その制御をはじめ、全体のシステムで議論すべきである。
 実際に運転員だった経験を踏まえ、話を聞いていると、僭越ながら「木を見て森を見ず」の感があった。例えば、こういった論理。

1)インターナルポンプ
  (原子炉内の水を攪拌するポンプ)
             が壊れるんです
2)暴走して放射能が漏れて
         大事故になるんです
3)子供が死ぬんです

 沸騰水型軽水炉においては、原子炉内の水で発生する泡(ボイド)をつぶして出力調整をしている。普通、泡がでると水の密度が低くなり、中性子が水に当たりづらくなって、速い速度の中性子は減速できない(ボイド効果:Void Effect)。速い速度の中性子だけであれば、核反応が維持できない。そこで、ポンプで泡(ボイド)を潰して、水の密度を上げ、中性子を減速して核反応を維持する。
 つまり、インターナルポンプが全機とも停止してしまった場合には、核反応が止まる方向になる。

 また、神戸大学名誉教授・地震学の石橋克彦氏は、講演のシメにこう発言した。
 
Cimg1600 「柏崎刈羽原発事故は自然が我々に突きつけられたポツダム宣言であり、ポツダム宣言を受諾しなければ、長崎、広島に次ぐ、第3の大量被爆が起こる。」

 それに答えるかのように司会も

 「ありがとうございました。
  改めて怖くなってきましたぁ~」

 ・・・・はぁ?さらに声明文も強引な戦争への結びつけが酷い。
 
 「かつて、軍閥に屈し、侵略戦争を賛美し、国民に多大な犠牲を強いた科学者・研究者の愚かな姿を重ねせざるを得ない。」
 
 ・・・・何でそこまで戦争の話に結びつけるのか、とこっちが怖くなってきた。
 ここまでくると、科学ではなく、宗教である。

「声明文」「大会決議」(pdf形式)

 この集会では、社民党の国会議員をはじめ、柏崎市議会からは社会クラブの議員が表に立って活動していた。
 この集会に集まった人たちは、運転再開反対!原発廃炉が信念の方々である。実際に、デモ行進でもそのようにシュプレヒコールをあげている。

 しかし、集まった方々を騙しているのは、この社会クラブの市議会議員である。
 社民党柏崎支部の代表でもある、社会クラブの高橋新一議員は平成21年3月6日の一般質問において、こう発言している。

 「運転再開は致し方ない」

 現在審議中の柏崎市平成21年度予算には原発財源がしっかり入っており、財政再建計画にも平成22年度までに全号機が運転再開することが前提になっている。
 当然、原発反対としては、この予算案には反対すべきであろう。
 実際に、西川正純市長の時代までは、社会クラブとして原子力財源が入っているという理由で、当初予算には反対をしてきた。
 今では、原子力財源が入っていても、自分たちで応援した会田市長を支持するため、「賛成」しているのである。

Cimg1608 また、受付をはじめ、柏崎市役所の職員の組合「柏崎市職労」もこの集会に参加していたが、彼らの人件費にも原子力財源は使われている。
 原子力発電による財源で箱物を作って無駄遣いをしている!というのは、原発反対派が作った「耳に通り易い批判」であり、実際には原子力財源は次のように活用されている。

 電源立地地域対策交付金からでている柏崎市役所職員の人件費等は、

・保育園運営事業(人件費) 7億5000万円
・元気館管理運営費(元気支援課人件費)1億円
・元気館管理運営費(子ども課人件費)3900万円
・老人保護措置委託事業 8000万円
・高齢者予防接種事業 4059.1万円
・道路維持管理費(人件費)1000万円
・学校給食共同調理場運営費(人件費)8000万円
・学校給食共同調理場運営費1億1000万円
・学校給食(単独校)管理事業 2500万円
・学校管理運営費(小学校)7500万円
・学校管理運営費(中学校)6500万円
・特別支援学級介助事業2500万円

があり、新潟県からの県電源立地地域対策交付金では、

・博物館管理運営費 3053.5万円
・図書館管理運営費(人件費)5000万円
・図書館管理運営費1000万円
・消防署管理運営費(人件費)5億円

大規模発電用施設立地地域振興事業費県補助金では、

・地域コミュニティ活動推進事業 5000万円
・体育施設管理運営費 1億円

そして原子力発電施設等立地地域特別交付金は、

・フロンティアパーク造成等 4億4600万円

に使われている。

 こういった集会で主張している通り、原発のない世界へ、廃炉、原発依存からの脱却というのであれば、こういった財源を使わない計画を立ててくるのが普通の感覚であろう。
 反対します、お金はもらいます、ではまったく筋が通らない。

 何とも嫌な気分になりながら、17時、事務所に戻り、ひたすら事務仕事。

 22時、スーパーで半額になっていた生鮨とひきわり納豆汁、海鮮サラダで夕食をとる。

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