会派視察:大分県大分市議会
議会基本条例の制定について
2時、就寝。
7時、起床。40分ほどホテルのまわりを散歩し、気分転換を行う。
8時、ホテル自慢というビュッフェ形式の朝食をとる。 グレープフルーツジュース、牛乳、大分産豆の力豆腐、国東産ステーキ椎茸、小粒納豆、温泉卵、大分県名物豊後とり天、津久見産ギョロッケ、ソーセージ、佐伯産ちりめん、佐賀関産クロメの味噌汁、焼き海苔で、ご飯3杯を食べる。
充実した朝食である。
8時30分、ホテルに荷物を預かってもらい、チェックアウト。ホテルから大分市役所まで徒歩で移動する。
思ったよりもホテルと大分市役所が近く。約束の9時より10分早い時間に到着してしまった。
早い時間で申し訳なかったが、早速、大分市議会事務局にご挨拶し、視察対応をお願いした。視察のお願いをする際にも、イヤがらせかのように納豆を大量に送ったため、さぞかしお気を悪くしたであろう。
今回の視察の目的は、議会基本条例。議会の在り方は本来、これまでの議会運営のなかで決まっているものであるが、時代の変化や議会が行政の追認機関になっているという現状に鑑みて、新たに条例化しようというもの。
*ありがたいことに柏崎市のマークまで入れて、会議室(議会運営委員会室)をご用意頂いた。
柏崎市議会においては、すでに「議会の地位と権限に関する特別委員会」にて、議会改革を行い、歳費とは別の日当の支給を廃止、一問一答形式の質問、インターネット中継など積極的に取り組んできた。しかし経年、そして議員の入れ替えとともに明文化しなければならない事がでてきたのも事実。今回は、今後の議会改革に関する特別委員会での議論を踏まえての視察研究となる。
1.大分市の概況
説明者:大分市議会事務局 須藤次長
・約47万人の都市。議員数の条例定数は46名で現状も46名。会派数は6会派あり、他は無所属。
・議員報酬は、議長76.6万円、副議長69.5万円、議員64.1万円。
*柏崎市議会の約2倍
・予算規模は1543億円、特別会計928億円、水道会計235億円。
・平成17年8月、「全市一斉ごみ拾い大作戦」ギネスに挑戦。「日本一きれいなまちづくり」14万6679人(全市の31.5%)が参加。
・サッカーのため、官民あげてのサポーター組織を立ち上げている。
・県庁所在地の日本の鶏の消費量1位が大分市。
・全国市議会議長会のフォーラムを開催するなど、議会としても取り組んでいる。
・政務調査費の基準を作成している。
*柏崎市議会は、議会での審査や伺いをしてから支給。
・毎回の一般質問を概ね20名。
・代表質問は3日間をかけ、1日に2会派。持ち時間は、4人以上の会派の場合は持ち時間が120分。それ以下の人数の会派は90分となる。
2.議会基本条例
説明者:
議会活性化推進会議
会長・長田みちお議員(自民党)
副会長・日小田良三議員(社民党代表)
A)議会基本条例制定までの経過について
平成18年11月24日
議会運営委員会において、議長から議会全体として、会派を超えて政策委研究に取り組み、政策研究に取り組み、政策的条例や政策提言を行うための検討組織を設置することについて提案。
平成18年12月13日
全議員による大分市議会議員政策研究会を設置することとした。
平成19年10月10日
大分市議会議員政策研究会の第1回全体会議を開催し、議員から政策課題を応募することを決定。
平成19年12月17日
第2回全体会議を開催し、14件の応募課題の中から議会基本条例を最初の政策課題とすることに決定。
議会基本条例について具体的に研究するため、議員10名で組織する推進チームを設置した。
平成20年12月15日
平成20年第4回定例会の最終日に、全議員の賛成を得て成立。
B)政策課題募集要項
「政策課題募集要項」(pdf形式)
C)市民意見交換会チラシと市民意見交換会の結果概要等について
14の公民館にて、議会の基本的な仕組みの説明から行った。
市民からは今更、議会の基本を作るのか、と批判も多かった。また、市民は議員ではないので勝手に作れ、という意見もあった。
・主な説明内容
市議会と市政について
何を決めているのか
議会はいつ開かれるのか
議会改革の取り組み
(仮称)子ども関する条例制定の背景について
・主な意見:
「この条例が守られるための体制を考えてほしい」
「努めるという規定が多いのではないか」
「一問一答は市民にわかりやすい、是非、実現してほしい」
「市民意見交換会を継続してほしい」
D)大分市議会基本条例
「大分市議会基本条例」(pdf形式)
E)その他、意見交換
・会派は2名以上。
・本会議での質疑応答は一括質問・一括答弁のほか、一問一答形式や分割質問・分割答弁も選択できることを定めている。
・一問一答形式の導入にともない、議員側の席に質問席を設置。
→ 柏崎市議会では既に実施。
・市長に対し、予算、決算の政策説明資料の作成を要求。
・委員会審査においては、参考人制度、公聴会制度を活用する。
・議員の政治倫理については、大分市議会議員の政治倫理に関する条例(平成7年大分市条例第22条)で規定。
→ 柏崎市議会では規定しておらず、作る必要あり。
・議員定数・議員報酬については、公聴会制度の活用をする。
・議員政策研究会(要綱を定めた)を設置し、全議員がメンバーとなる。
・議会活性化推進会議も行う。
Q.各種の審議委員会や行政の検討委員会などに市議会議員がメンバーになることを柏崎はやめたが、場合によっては、市長は議会の意見より上に扱うこともあり、今ではやめたことを反省する面もある。こちらでは?
A.市民参加という面はあるが、やはり議会は最高機関であり、議会基本条例の8条で重視している。議決権の拡大を総合計画に入れており、今後、何を議決事項にしていくのか議論していく。審議会や委員会などが作られる前に議会として事業の内容を精査する流れにする。
Q.議会と市民との関係が非常に大切であるが、議会に対して大分市民の注目度はいかほどであったか。
A.市民意見交換会はまだ2回しかやっていないが、のべ400を超える市民からの意見があり、その意見を各特別委員会、各常任委員会に割り振って検討させている。次回の市民意見交換会で回答をし、さらに意見を募集しようとしている。
Q.公聴会制度については?
A.過去、まだ実施していないが、議員の報酬や定数はそこで議論することになっている。議場で議員定数を減らすべきと、当局である市長に質問した無所属議員がいる(笑)
→ 柏崎市議会でも1名存在・・・・・。
Q.議会基本条例を作ったことにより、制限ができたと感じる議員はいたか。
A.執行部と対等にやり合うためであり、議会としての意思表示として賛同してもらっている。議会基本条例であり、議員基本条例ではない。
Q.通年議会など閉会中の活動などはどういった議論があったのか。
A.これからの課題であるが、地域に積極的に議員がでていく機会が増える。詳細は検討中であるが、少なくとも決算内容は議員全員が知っている必要があるため、そういった検討を通年議会で行っていく。
Q.柏崎では中越沖地震の際に、災害時の議会の在り方について議論があったが、そういた点では検討はあったのか。
A.是非、検討したい。
上記の他、本ブログでは公開が憚れるような内容を含め、質疑応答が続き、予定された時間を大幅にオーバーしてしまった。
非常に有意義な情報交換もでき、ご対応頂いた議会活性化推進会議会長の長田みちお議員、副会長の日小田良三議員、そして議会事務局の皆さんに感謝申し上げたい。
11時過ぎ、あまりの暑さから、大分駅内の「豊後茶屋 大分店」(電話:097-534-0152)に寄り、さっぱりとした酸味の「カボスシャーベット 350円」を食べて休憩をとる。
雑談のなか、再度、議会基本条例についての疑問がわいてきたので、大分市議会から頂いた資料を再度読み込む。
12時、大分駅から別府駅まで電車で移動。景色が素晴らしい。
12時30分、「大谷うな重 別府やよい店」(電話:0977-24-1234)にて「うな重定食 1100円」の昼食をとる。やや焼き過ぎの鰻のかば焼き、大根の酢の物、肝吸い、漬物にご飯といった内容で、焼き魚定食のような感覚である。
久しぶりの鰻だけに期待し過ぎたのが、失敗であった・・・・・。
13時過ぎ、別府駅から別府港フェリー乗り場にタクシーで移動。
14時、別府港フェリー乗り場から宇和島運輸のフェリーの「さくら」に乗り込む。2等客室なので、料金は3020円となる。
「さくら」は、2,334トンで2基のディーゼル機関により、航海速力は約20ノットという船。船内は広く、足や手もマッサージする本格的なマッサージチェア(15分 200円)があったため、2回ほど行い、体をほぐした。
16時45分、八幡浜港に到着。両手いっぱいの荷物が重かったが、歩いて宿泊先の「八幡浜センチュリーホテル イトー」に移動してチェックインする。
17時30分から1時間ほど八幡浜市内を歩いて散策。商店街がシャッター通りと化しており、商店街の方との雑談では原子力発電所関係の人がこなければ、商売が成り立たないとのことであった。
18時40分、ホテル近くの「とらじホルモン」(電話:0894-23-0195)で夕食。今日は緊縮財政のため、八幡浜の新鮮な魚介類を食べるまでの予算がなく、「ホルモン 400円」などの安い肉、「生ビール 450円」という内容である。安いホルモンのお店らしく、お客さんの大半は作業服を着た原発作業関係者で、煙もうもうのなか、おろしニンニクをたっぷり入れたタレでのホルモン、生ビール、ご飯の3点セットで満腹となった。
21時、ホテルに戻り、焼肉の臭い消しのために40分ほどの長風呂に入る。
風呂から上がったのち、モバイルパソコンで仕事を行う。
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