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2010年5月27日 (木)

敦賀市:原子力発電所との共存政策
高速増殖炉「もんじゅ」を視察

Cimg3585 1時、飲んだ後のシメのお約束として「中華美食館柏崎店」(電話:0257-23-4530)に行き、「五目辛子酢入りラーメン 750円」を食べる。
 とろみのついた酸味あるスープでとにかく熱い。冷ます意味も含め、大量の酢を投下し、大汗をかきつつ完食する。

 1時50分に帰宅し、2時からネット上での会議を行う。

 3時、就寝。

 7時、起床。大粒納豆、生卵、めかぶでご飯2杯の朝食をとる。

 急ぎの仕事を片づけたのち、8時30分、柏崎駅に移動。

 所属会派の先輩議員と待ち合わせ、9時11分発の「北越2号」で金沢駅に向かう。
 あいにくの雨のため、晴れ渡る日本海ではないが、味わいある風景を時々見ながら、高速増殖炉に関する資料を読み込む。

 11時31分、金沢駅に到着したので、駅弁を買いつつ、11時45分発の「しらざぎ8号」に乗り換え。

Cimg3586 12時、車中で「加陽金府 大友楼 特製牛肉弁当 1100円」(電話:076-221-1758)を昼食として食べる。焼いた牛スライス肉7枚がご飯の上にのっており、付属のタレをかけて食べるタイプ。柔らかい肉で食べ応えもあり、デザートとしてついている小さい大福が泣かせる。

Cimg3588 13時9分、敦賀駅に到着。敦賀市は5年ぶりである。
 ありがたいことに敦賀市議会事務局の方からお迎えに来て頂き、宿泊先である「ホテルルートイン敦賀駅前」に荷物を預け、敦賀市役所に向かう。

 13時30分、敦賀市役所に到着し、早速、当局の皆さんからご説明を頂戴する。

1.敦賀市について
説明者:企画政策部政策幹
    政策推進課長(事務取扱) 中島氏

Cimg3589・敦賀市の面積は250平方km、居住地区はその1/4の面積。
・人口は6.9万人で、ほぼ横ばいで推移している。
・産業構造は第一次産業が3%、第二次産業が28%、第三次産業が69%と圧倒的であり、電力関係が基幹産業。
・敦賀市の一般会計257億円、予算合計486億円。財政力指数は1.1。
・原子力関係としては、平成21年実績で固定資産税37億円、電源三法交付金27億円がある。
・京阪神との鉄道や道路環境整備を重視している。
・議会においては、法定数30人であるが、2007年の統一地方選挙より26名に削減している。

2.「もんじゅ」再開までの行政としての対応
3.運転再開にあたっての市民との合意形成

説明者:企画政策部 原子力安全対策課
    全国原子力発電所所在市町村協議会 本多氏

Cimg3591・現在、性能試験中。平成7年12月8日、40%出力試験中に「第2次系ナトリウム漏えい事故」が発生。事故後、科学技術庁でタスクフォースを結成し、原因究明を行い、その後に改造計画を提出。
・平成17年2月7日に改造計画の事前了解をし、同年9月1日から平成19年5月23日まで改造工事を実施。
・平成20年5月19日から平成21年6月30日まで特別な保安検査実施(計5回)
・中越沖地震を耐震評価に反映するために、基準地震動Ssを600→760ガルに変更。平成22年2月2日、「耐震安全性評価結果報告書改訂版」提出。
・平成22年3月15日「耐震安全性」
・平成22年2月23日、性能試験再開の協議願い受領。
・平成22年4月27日、市長・知事会談。
・平成22年4月28日、文部科学大臣面談。機構理事長に承認。
・敦賀市に対しては、常に報告があり、原子力機構が一つ一つ対応してきた。
・安全協定に基づく、住民の視点での情報の把握に努めてきた。また、立ち入り調査も行った。
・市議会の原子力発電所特別委員会で常に報告。
「もんじゅ」を契機に、市民で構成される原子力懇談会でも報告。
・敦賀市主催の説明会は実施していない

・原子力発電所に対する反対派としては共産党2名、慎重派は1名おり、一般会計では反対をしている。
 → 26名中、3名。

4.運転再開による敦賀市財政及び地域経済への効果について
説明者:企画政策部政策推進課 清水氏

Cimg3592・「もんじゅ」再開にあたっては商用炉ではないため、なかなか数字に表すのは難しい。
・昭和49年からの累計は426億円の貢献。
・平成17年以降においては5年間で約149億円。
・最近はソフト事業にも使えるようになったことから、医療費助成に充当している。10億から12億程度を病院や保育園の人件費に充てている。
・平成20年度に11億円、平成21年度に9億円の計20億円を使い「高速増殖炉研究開発交付金(FBR交付金)」が入っている。これにより、エネルギー研究開発拠点化計画を福井県が策定し、「アジアの安全技術・人材育成への貢献」人材育成として「国際原子力人材育成センター(仮称)」など拠点としての取り組みを行っている。毎年更新する計画。

<エネルギー研究開発拠点化計画>
平成21年 国際原子力人材育成協議会の設立
平成23年4月 国際原子力人材育成センターの設置、運用開始
1)安全・安心の確保
 計年劣化評価技術研究、緊急時の患者搬送体制の整備、陽子線がん治療施設の整備
2)研究開発機能の強化
 FBR研究(日仏米で新型燃料を研究開発する施設も整備)、「ふげん」を使った原子炉廃止措置研究センター、若狭湾エネルギー研究センター
3)人材の育成、交流
 原子力関連の技量認定制度、原子力の英語討論会、FBRの国際セッション
4)産業の創出、育成
 放射線利用の低収縮性越前和紙の開発、高品質レーザーによう遠隔切断の技術開発、県内企業の原子力プラントメーカーへの参入

・原子力財源を使った産業団地もあり、企業が2社進出(AKプラント、TEC)。1社が地元雇用を入れて120名、もう1社は180名の地元雇用。
・有効求人倍率は、1.01。

 説明をして頂いたあと、ざっくばらんな意見交換となった。
 なかでも一番驚かれたのは、柏崎市職員の組合(市職労)が反原発運動をしていることであった。後方で座っていた、敦賀市の若い職員からは

 「えっー」

との驚きの声も漏れた。

 廃炉パレードの模様

 反対STOP!7号機県民集会

Cimg3593 御礼を述べ、帰る際、せっかく出して頂いた御当地の銘菓を頂戴した。 「敦賀もなか ツヌガ君」という商品で、説明文は以下の通り。

「気比の松原にちなみ、松の実を加え、こくを出した飴とカステラをはさんだ和洋菓子のコラボレーション。
 敦賀の公式キャラクター、ツヌガ君。敦賀の地名の由来である『都怒我阿羅斯等』(ツヌガアラシト)さんからとった名前なんだよ」

 ありがたいことに敦賀市議会事務局から高速増殖炉「もんじゅ」PR施設「MCスクエア」に送って頂いた。

Cimg3596 15時40分から独立行政法人 日本原子力研究開発機構敦賀本部・高速増殖炉研究開発センターの田畑副所長から高速増殖炉「もんじゅ」について説明して頂く。

・敦賀半島においては15基の原子炉が稼働している。
・高速増殖炉サイクル技術は、「国家基幹技術」(第3期科学技術基本計画の分野別推進戦略)。高速増殖炉「もんじゅ」は、その研究開発の場の中核(原子力政策大綱)
・原型炉としての「もんじゅ」の役割

Cimg3594 発電プラントとしての信頼性の実証、ナトリウム取扱技術の確立
1)我が国の優れた高速増殖炉技術を国民や世界に示す。
2)実験炉「常陽」の開発成果や研究開発データに基づく設計の妥当性を検証。
3)性能試験(試運転)、運転・保守経験から得られる知見(特に改善点)の反映。「経験に基づく着実な実用化技術の開発」
・各国の高速炉の開発計画
 フランス・米国は「もんじゅ」に期待。ロシア、インド、中国、韓国が続く。
・設備の健全性確認について
1)設備健全性確認の目的
 長期間停止していた設備の健全性を確認し、安全に試運転(性能試験)が行えるプラント状態を確立する。
2)設備健全性確認の実施内容
 水・蒸気系設備にいては、40%出力プラント確認試験開始までに健全性を確認(平成22年4月1日から開始)
→ タービンは使わず、高速増殖炉の運転のみを行う。
  タービン稼働は試験を受け、今夏以降。

・耐震裕度向上工事を実施 平成21年度に終了
・平成22年5月6日午前10時36分、性能試験を再開。
・平成22年5月8日午前10時36分、臨界に到達。
・臨界操作

 14年間、燃料が入っていたので、プルトニウムの一部がアメリシウムになっており、今回はその反応をプラントレベルで実験。
・炉心確認試験の内容
 制御帽価値確認、過剰反応度測定試験・反応度停止余裕測定試験、流量計数評価、温度係数評価、フィードバック反応度評価、未臨界度測定法適用性評価、新型ナトリウム温度計特性評価。
・地元理解促進活動の実施状況
 もんじゅ運転再開に向けて、約187万人の人と対話(福井県民約85万人)。
・地元議会への理解促進活動
 福井県議会の各会派、議会が始まる前に会派に説明を行っている。

・世界からは早く動かせ
・12月県議会から早く動かせ
・敦賀市議会からも早期の運転再開
・アンケート調査を福井新聞が行ったが65%が再開容認であった。
・これまでの投資は約6000億円

Cimg3634 18時30分、ホテル1階の居酒屋「花々亭」で今日の視察のまとめをしつつ、会派報告について打合せ。一段落ついたところで、生ビール、焼酎お湯割りを飲みながら、「まんまる薩摩揚げ」「びんちょうまぐろたたき」「鯖の味噌煮」「茄子の一本漬け」などをつまむ。

Cimg3636 先輩議員から「肉を食べに行こう!」とのお誘いを受け、20時30分、タクシーで「ニューカドヤ」(電話:0770-24-3030)に移動。
 「和牛バラ(カルビ) 900円」「ハラミ 750円」「ホルモン 600円」などをつまみつつ、生ビール、「マッコリ 1400円」を飲む。
 ホテルフロントの若い女性に一番オススメの焼肉屋として聞いただけに、肉質よく、タレも(姉妹で店員をしており、そのお姉さんも?)好みであった。

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