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2013年12月 6日 (金)

平成25年柏崎市議会12月定例会一般質問(柏崎市シティセールス、柏崎はどんなまち?)

 2時、就寝。

 7時に起床し、大粒納豆、昨日の塩蟹鍋の残りの具を入れた卵焼き、辛子明太子でご飯2杯の朝食をとる。

 9時、事務所に来客。

Cimg1967 9時50分、市役所に移動し、10時から本会議、平成25年柏崎市議会12月定例会に出席する。一般質問の初日であり、午前中は2名の議員が一般質問を行った。
 議員自らがこの一般質問の場が「茶番」という発言があった。一期目の議員とはいえ、2年も経験しておきながら、議会が柏崎市政における最高の意思決定機関という意識がないのが驚きである。発言を注意しない議長もおかしい。

Cimg1968 12時、休憩となったので図書室に戻り、おにぎり2個(辛子明太子、麹漬け納豆)、スーパーで半額になっていた豚コマ切れのニンニク醤油炒め、玉子焼き、べったら漬け、風評被害で苦しんでいるという会津のみしらず柿で昼食をとる。みしらず柿は渋抜きしてあり、とろけ始める前の食べ頃。

 13時、会議が再開となり、登壇となったので、お約束の枕である

「午後の一番目の質問となりました。
 最近、中国が勝手に尖閣諸島を含む東シナ海上空に防空識別圏を設定し、我が日本のみならず、同盟国アメリカにおいても、戦争の第一歩となるのではと多くの心配の声が聞かれました。まさに何が起こるか分からない、この東アジアの軍事情勢。安全保障の観点から、はり原子力発電所防衛のため、柏崎に海上自衛隊の誘致が必要だと再認識した、無所属の三井田です」

との発言ののち、以下のように一般質問を行った。

Cimg1969

 今回の一般質問は、たった1つの質問項目のみで、

柏崎市シティセールス推進計画策定と柏崎市の資産・資源の活用、新たなる価値の創造について

を問う
 少し前置きが長くなるが、シティセールス自体の話から入りたい。

1-1.質問の背景
 シティセールスが日本国内の多くの自治体で議論され、シティセールス基本計画の多くが制定されたのは約10年前。平成の大合併で政令指定都市となる自治体や、広域な合併を行った自治体が、地域間競争を勝ち抜くために必要な計画であるとして、先進的に取り組んでいた。
 10年前と言えば、ちょうど我が柏崎市も旧西山町、旧高柳町との合併を機に、新たなる柏崎市としてどうまちづくりをしていくのか、という時期でもあった。
 当時、市議会議員として一期目であった私は、地域間競争に打ち勝つという目標を設定し、まずは柏崎市の強み、弱み、脅威、機会など分析するSWOT分析を行って、自分たちのまち柏崎の事をより知るべきと、平成16年の一般質問にて当時の西川正純市長に問い質した。
 SWOT分析とは、

 強み (Strengths)
 弱み (Weaknesses)

この2つは内部要因、そして

 機会 (Opportunities)
 脅威 (Threats)

の外部要因。この4つのカテゴリーで要因分析し、状況を整理し把握するもの。
 この時の一般質問では、議場で使用した前例のない説明パネルを持ち込んで、先輩議員から咎められたので、覚えておられる議員もこの中にはいると思う。
 当時、なぜ柏崎市のSWOT分析をすべきとしたのか。それは柏崎市が都市間競争に打ち勝つため、さらにまちとしての価値を上げるための分析手法の一つとして提案した。答弁としては、SWOT分析をまず市職員の研修から導入したいというものだった。
 10年前のシティセールスを行うためのセオリー、検討手順は概ね次のようなもの。

1.理念・目標の明確化
2.自分のまちのポジショニングとSWOT分析
3.市場分析(シーズとニーズのマッチング)
4.市場分析に基づく商品・企画開発とブランディング
5.地域アイデンティティの形成「オラのまちはこんなまちだ」
6.効果的なセールスプロモーション手法(戦術)の検討
7.推進体制の検討
8.プロモーションの実施
9.効果測定と戦略、戦術の見直し

Iloveny この手法を用いたシティセールスの最も古いものは、1970年代にアメリカのニューヨーク市が行ったプロモーション「I LOVE NewYork」。IのあとハートマークがあってNYと続く、このデザインを缶バッジやTシャツで多くの人が見たことがあると思う。自分たちのまちをまず愛そうというもの。
 先ほど、地域アイデンティティの形成と言ったように、自分の住むまちに誇りをもつためにもシティセールスという「手法」は有効と言える。
 少し遅かったのではないかとの感は否めないが、今回柏崎市シティセールス推進計画を来年2月目途に策定するということになった。是非、やるべきであり、大いに議論して、より良い柏崎市シティセールス推進計画を作ってほしい。
 今回の質問は、策定作業中の柏崎市シティセールス推進計画の賛否ではなく、これまで柏崎の魅力とは何か、柏崎の強みなどは何かと本議場で議論してきたこと、そしてふるさと柏崎を良くしたい思いで市長選挙に挑んだであろう市長の思い、そういった点を確認する意味の質問である。

<資源の確認、共通認識>
1-2.従来からの資源と外部の目

 柏崎市のシティセールスということにおいては、計画案にあるように段階があり、最終的には市民一人一人が柏崎のセールスマン、セールスレディのようになるのが理想と思われる。
 現時点での柏崎市シティセールス推進計画(案)中間検討報告にも、本市が目指すシティセールスとして

 「市民一人ひとりが、柏崎のセールスマン」

と設定されている。
 シティセールスというのは、あくまで手法、手段であって、それ自体が目的ではない。つまり、「市民一人ひとりが、柏崎のセールスマン」を目指すのはシティセールス自体の目的であって、そのセールスマンが売り込むべき、ふるさと柏崎とは何か、その共通認識、言い換えれば地域のアイデンティティ「オラのまちはこんなまちだ」を持つことが重要である。
 繰り返しになるが、「市民一人ひとりがセールスマンになる」は手段の目標、必要なのは何を売り込むのか、自分たちのふるさと柏崎の共通意識を形成していくというところではないか。
 シティセールスの流れとしては、まずは我が柏崎市がもつ資源、潜在的価値(ポテンシャル)を確認し、それを磨き上げ、あるいは既存の資源を新しい発想で組み合わせる、もしくは新しい資源を創造する、こういった作業になる。
 地域の資源、といっても色々な分け方がある。もちろん、柏崎に住む「人」「人材」も資源であるが、議論を分かりやすくするため、ここでは

 自然環境
 観光資源(イベント)
 歴史・文化(食文化)

という大きな切り口で議論してみたい。
 どこの自治体のシティセールスの事例もそだが、自分のまちの資源をどう認識し、どう活用したいのか、ここに首長の熱意が表れる。
 大きな切り口であり、少し禅問答のような事が続くかも知れないが、共通認識をもつ上で重要であるため、ご容赦頂きたい。

 まず自然環境について問いたい。
 自然が多い、環境が良い、という事でシティセールスの素材として使っている自治体は多くある。
 例えば、平成22年3月にシティセールスをはじめた神奈川県厚木市などは「自然共生のまち あつぎ」として、プロモーションを行っている。これは厚木市の位置と自然環境を特徴として、東京・横浜近郊でありながら、自然環境と都市生活が調和したまち自然が「ちょうどいい!」という都市イメージからきている。自然がたくさん!ではなく、「ちょうどいい!」の発想は面白い。
 少し古いデータであるものの、平成17年柏崎市まちづくり市民アンケート結果をみると、

<柏崎市の良さについて>
 回答者の40%を超えたのは、「自然が豊かである」が最も多く64.2%。「水道水がおいしい」が45.6%、「静かに落ち着いて暮らせる」が44.9%
<柏崎市の欠点について>
 回答者の10%を超えたのは 「働く場が少ない」が最も多く、54.2%。「中心市街地に、若者が集い楽しめる施設が少ない」が45.0%、「公共交通機関の便が悪い」が40.9%、「保健・医療・福祉が充実していない」29.3%・・・

となっているが、欠点とされたところは政治や行政で解決できるような内容。それに対し、良いという点では自然の豊かさが特出しており、これこそ人工的に作り出せるものではないため、本当の資源と言える。

Q1.そこで、柏崎市の自然環境の資源、魅力は何か。市職員が書くような答弁ではなく、政治家としての市長の捉え方を聞きたい。

A1.シティセールス、シティプロモーションは他の自治体でも取り組んでいる。しかし柏崎市はこの10年自然災害が続いたので遅れた。やっと震災復興からまちづくりに取り組めるようになり、第四次総合計画の後期計画の方針に則ってやっている。新たなまちづくりの一環として、資源の見直し、光を当てるなどをし、外に向かって発信したい。原子力発電所の問題から柏崎も原子力のまちとして知名度は上がっているが、まだまちの魅力の認知は低いと思う。市民、行政の協働で魅力あるまちづくりを進めたい。それが「一人ひとりがセールスパーソン」(セールスマンから変わった)ということ。柏崎の資源は数多くあるが、残念ながら目玉というものが限られており、課題がある。一つの物語性をもって資源を結びつけて外にアピールすることが重要と考える。柏崎の自然の魅力の大きな柱は何といっても海の柏崎、42kmの海岸線、異なる海水浴場。米山、黒姫といった刈羽三山。茅葺の里、棚田、ブナ林など日本の原風景が柏崎の魅力だと思う。市民の生活に潤い、憩いを与えているが、地域の外から見れば資源だと思う。自然環境を保全することが大切であり、物語性をもたせるのが課題。

 海の柏崎など自然が資源であることは共通認識かと思う。海という物語性であれば、現在では見ることが少なくなった海浜植物、浜ぼうふや浜ぐみなども本来は資源ではないか。個人的に浜ぼうふを復活させたく、育てているが、かつてあった柏崎の海の資源を復活させることも必要ではないか。 幸い、柏崎には植物友の会という人的資源もある。

 次に柏崎市の観光資源(イベント)について問うてみたい。
 かねてより柏崎はイベントが多いのではないか、またイベントが官民で重なる日程も多く、調整すべきではないか、というほど、我が柏崎市でのイベントは多種多様、多くのイベントが開催されている。これはある種、強みでもあり、また日程の重なりにより交流人口を、取りこぼししている面もあろう。
 ただ一つのイベント、スポーツ競技に絞って、シティセールスをしている事例としては、栃木県宇都宮市のトライアスロンがある。宇都宮といえば餃子、これは帝國陸軍第14師団が満州に駐屯していたことから。宇都宮市は、餃子とは別の価値として、トライアスロンを身近なスポーツにする、というプロモーションを行った。しかも移住してきた一個人の思いから始まっている。それに比べると、我が柏崎市は水球しかり、ライフセービング、マリンスポーツに恵まれたものがある。

Q2.そこで、柏崎市の観光資源、イベントの魅力は何か。政治家としての市長の捉え方を聞きたい。

A2.柏崎の特色のひとつとして多くのイベントがあり、多すぎるとの声も聞いている。各地区でのイベントもあり、それだけ市民の活力が高まっているわけだが、ここにも物語性があれば、連携があれば資源になると思う。ただ、イベント主催者の話を聞くと各イベント間で足並みを揃えるのは難しいようだ。お尋ねの件は、今さら言うまでもないことだが、ぎおん柏崎まつり、海の大花火大会、えんま市などがあり市外からの観光客も多い。しおかぜマラソン、柏崎マラソン、どんGALA祭り、風の陣、きつねの夜祭、YOU悠遊、草水祭りなども柏崎を代表するイベントだと思う。大きな目玉があまりないと先ほど答弁したが、いくつもの目玉があるとも言える。

 私個人の取り組みとしては、他の自治体で実施できなかったという、サバイバルゲーム、昔の遊びでいう自然のなかでの銀玉鉄砲遊びのようなものを、日本海側最大のゲームイベントとして行った経験がある。 これは先の質問とも重なるが、柏崎の自然を活用し、かつ高速道路からのアクセスの良さなどから実施できたもの。総合企画部長にも当時、観光交流課長としてご挨拶頂いた。
 本当にそれぞれのイベント主催者は、自分たちが好きな事を通して、地元の活性化のために活動している。つまるところ、主催者となりうる人材が多いということにもなる。
 このイベントという切り口をここで上げたのは、人材がいることを改めて共通認識として持ちたいこともある。
 そして、イベントという資源は柏崎に十二分にあると言える。

 次に柏崎市の歴史・文化(食文化)について問うてみたい。
 これも範囲が広すぎて、禅問答のようになってしまうが、他のまちに絶対真似ができないものこそ、そのまちの歴史や文化、食文化であって、ユニークな資源。

 先般、防災士として防災アドバイザーを努めている自主防災の東訪振興協議会で、我が柏崎市と災害時応援協定締結している長野県山ノ内町への広域避難訓練を行った。訓練後の夜に、山ノ内町の各町内会長と懇親会を行ったが、その懇親会の中締めが非常に面白いものだった。我々の場合、宴席の中締めにおいては、三本締め、関東一本締め、万歳などを行うが、山ノ内町では、北信濃特有の「北信流」という儀式を行っていた。
 主催者側と来賓側が、小詩(養老「なお行く末も久しけれぇ~」)を歌うなか、杯に酒を注ぎ、またご返杯も受けるというもの。地元の方にとっては当たり前であるが、我々にとっては非常に新鮮で、文化的なユニークさがあり、また来たいと思わせるようなもの、つまり観光資源であった。
 繰り返すが、本当にその土地の文化に根ざしたものは、他のまちには真似のできない資源。この事例から学んだのは、自分たちが当たり前と思っていたことでも、意外に資源になるものがあるということだった。

Q3.柏崎市の歴史・文化(食文化)の資源、魅力は何か。政治家としての市長の捉え方はどうか。

A3.山ノ内町の町長、議長が柏崎を訪問したとき、ユニークな中締めについては私も懇親会の席で聞いた。歴史、文化は地域固有のものであり、そこに住む人達がそれを大切にしていくことで成り立つと思う。食文化でいえば、地域的にも海のまちであり、海産物の新鮮さ、美味しさが魅力であり、鯛茶漬けの効果も大きく、売り出している。色々あるが午前の質問にあったように、園芸農業の振興も課題であるという共通認識がある。伝統野菜の奨励、地場野菜をつかった郷土料理も大きな魅力になると思う。柏崎に大きな観光の地としての目玉がないとはいっても、その土地ならではの生活文化、日々の人々の暮らし、風景に魅力を感じて、観光したいという新たな傾向もある。食文化も含めそうしたニーズに応えられるよう更に磨きをかけたい。

Dcf00001 食文化でいえば、意外に気付いていないものもある。塩辛といえば、イカの塩辛などが思い浮かぶか、柏崎で「しょっから」といえば、鮭のアラと大根おろしと酒粕、味噌を使って煮込んだもの。地元らしく、周りから見ればユニークなものと言える。
 また市長の答弁で日々の人々の暮らしの風景なども観光になる、という話があったが、だからこそ先ほど紹介したSWOT分析を一般質問で行った10年前、引き続いての質問が景観条例の制定であった。私の方で作成した条例案までだした質問であったが、やはり早すぎたのか・・・と今では思っている。

 ここまでの禅問答のようなやりとりを踏まえて、少し大局的な問いかけをしたい。

Zero 柏崎市が誕生したのは皇紀2600年(世界に名を馳せたゼロ戦、零式戦闘機のゼロは皇紀2600年に採用されたことによる末尾の数字の0)、昭和15年のこと。柏崎町時代からの近代化において、石油やガスに関係することも多く、現在の原子力発電所の存在も含めて「エネルギーのまち・柏崎」と言われてきた。
 9月25日に行われた柏崎市シティセールス推進計画策定会議第2回検討委員会でも、会田市長は

「原子力発電所のまちというイメージが全国的にも良く行き渡っている中で、原発だけのまちではなく全体的な視点を持って柏崎のまちをみつめながらこれをいかに県外、全国に売り込んでいく・・・」

といった発言をしている。「エネルギーのまち・柏崎」とは別のあり方も探るという意図が、この柏崎市シティセールス推進計画のなかにあると私は捉えた。
 例えば、ブランドもので有名なルイヴィトンがあるが、ブランデーのヘネシーが同じ会社というのはあまり知られていない。M&Aでできた会社ということもあるが、どちらもブランディングがしっかりしている。同じように、柏崎も「エネルギーのまち・柏崎」の他にもう一つ分かりやすいブランド、イメージを作るというだろうと思う。
 私もよく市外の方から依頼があり、柏崎市内の案内にお連れすることがある。その際、「柏崎って何のまちですか」という質問があるので、多くの場合は「エネルギーのまちです」と答えている。ただ、自分自身も思うところがあり、「柏崎ってどんなまち」と聞かれたときにぱっと思い浮かぶフレーズはなく、複数の案が頭を駆け巡っている。
 例えば、お隣福島県の郡山市などは、平成21年3月にシティセールス推進計画を策定しており、「東北のウィーン”楽都”郡山」と非常に分かりやすい、フレーズで表現されている。

Q4.市長の政治家としての考えとして、「エネルギーのまち・柏崎」以外に、「柏崎はどんなまちですか」との問いに一言で答えるとすれば、現時点においてどう答えるか。

A4.柏崎市をいかに売り出すか。そもそもシティセールス推進において、問題意識のスタートラインは市民が他の土地に行って、「柏崎はどんなまちか?」「どんないいところがあるか」?と聞かれたらどう答えるかという点にあるが、おそらく人それぞれ異なり、バラバラではないか。「柏崎らしさ」の中身も人によって違うと思う。柏崎のまちの良さ、魅力を売り出すには、市民の間にある程度の共通認識として誇れるものをまとめていく必要はあると思う。私自身は「エネルギーのまち」「住んでいる人がみな穏やかでいい人」「お米も水もお酒もおいしいまち・・・」と答える。豊かなモノづくり産業もある。

 「穏やかでいい人」というから私のことを言ってくれたのかと思った。
 それはさておき、「エネルギーのまち」以外のフレーズで、ズドンとくるフレーズがなかなか無いというのが実態であろう。

 先月、同じ原子力発電所立地自治体である鹿児島県薩摩川内市に視察に行った。
 薩摩川内市は、人口も概ね柏崎市と同じ9万人程度、そして既にシティセールス推進計画を平成22年12月に制定している。どんなまちであるか、というブランディング・コンセプトとしては、「薩摩川内スピリッツ」。スピリッツは日本語でいう精神,心,気概,気分,快活,元気、そして蒸留酒という意味がある。地元名物で食文化を代表する「焼酎」にもかけており、市民がもつスピリッツを背景に存在する「モノ」「コト」「ヒト」に酔ってほしいという思いも込めてあるとのこと。
 実際、タクシーに乗った際、この「薩摩川内スピリッツ」を体験した。せっかくだから地元らしい食事をしようと車内で話していたところ、運転手さんが地元の焼酎の名前をずらっとメモ帳に書いてくれ、

 「地元の酒ば、ここに書いておきましたから」

と渡してくれた。そして「薩摩川内はどういうまちですか」と聞けば、「良かまちですよー」が第一声。その後は、「増設予定だった川内原子力発電所の3号機が・・・」という話にはなったが、まずは「自分のまちは、良いまち」と言っていた。これは、福岡県の博多のタクシーでも同様であった。まず一言目には、「自分のまちは良い町だ」と自信をもって答える、当たり前といえば当たり前かも知れない。
 ひるがえって、我が柏崎。これまでご案内した市外の方からお聞きしたのは、地元の方に柏崎の事を聞くと「ダメですね」といったフレーズ、分かりやすくいえば、

 「柏崎?へぇ~ダメどう」

いった反応が多いという事であった。100人以上はご案内しているがそういった意見が多い。
 まさか柏崎のシティセールスの理念が

 「へぇ~ダメどう・柏崎」

なんて事はないので、少なくとも、こういった言葉がでないよう、我々、柏崎市民の意識も変えていく必要がある。
 この薩摩川内市では、先ほど言ったようにシティセールス推進計画を「薩摩川内スピリッツ」と分かりやすくしている。
 現時点での柏崎市シティセールス推進計画(案)中間検討報告では、本市が目指すシティセールスとして

 「市民一人ひとりが、柏崎のセールスマン」

セールスパーソンと設定されている。セールスマンになるのは分かるが、共通の理念がやはり必要ではないか。実際のセールスマンには売るものと、その会社の理念も必要である。だから、こういう質問をした次第。
 市長は選挙も経験しており、立候補の際には十分に考えたと思うので問いたい。

Q5.市長が考える柏崎市の目指すべき姿、地域間競争に勝てる姿、簡潔に表すとどのような柏崎と言えるか。

A5.それはいま(柏崎市シティセールス推進計画策定会議で)議論をしてもらっている最中。単発、バラバラでなく総合的、戦略的に行い市民運動として外に打ち出すべきだと思っている。どういう柏崎にしていくかが帰着点。会議の内容を踏まえて次のステップに行くべきだと考える。

 ・・・市長自ら、政治家としての考えを聞きたかっただけに、その答弁は非常に残念だ。首長としてのビジョンが描けていないということか。
 では、お前はどうか、と言われれば、
私なりの思いは、

 「好奇心のまち・柏崎」

もしくは

 「好奇心が満たせるまち・柏崎」

である。好奇心は英語でcuriosityなので、City of the curiosity 柏崎とでも言ってもいい。
 つまり文化的にも多様性をもつ我が柏崎では、各方面において人材もそして歴史もあり、知的好奇心を十分に満たせるような資源があるまちだと思う。
 もちろん、好奇心は知的なものだけに限らず、スポーツに、そして海に山にと、柏崎の自然という資源のなか、多くの好奇心を満たせるものではないか。
 いまのは、あくまで私の提案、私なりの思いだが、今後のシティセールスの議論において、そして市長なり市役所内の庁議の場において、分かりやすいブランディング・フレーズを是非、構築して頂きたい。
 推進計画策定は会議の報告を市長が受けたのち、庁議で検討する流れになっているので、各部長をはじめ庁内でよく議論してもらいたい。

 次にシティセールスには欠かせないツールである広報について確認したい。

<道具・ツールの問題>
1-3.広報専門官から見た柏崎市の広報の強み、弱み

 今年9月1日から来年の3月31日まで柏崎市の広報戦略に関して広報専門官を任命し、3ヶ月目を迎える。今回の広報専門官の仕事としては、広報体制を検証と戦略的な広報、記事作成マニュアル等の整備、ホームページやSNSなどの有効活用に必要となる対策等々が目的とされている。

Q6.対策や改善を行うため現状分析をしたと思うが、これまでの柏崎市の広報の強みだった点、また弱い部分についてどう分析したか。外部の目から見た評価はどうだったか、聞きたい。

A6.(総合企画部長)先日の広報戦略会議で意見交換を行った。広報のつくり方についてバランスは良いと一定の評価をもらったが、大きく分けて4つを課題として指摘を受けた。
1.現在、市が発信している情報を更にわかりやすくすべき。
 「伝える広報」から「伝わる広報へ」
2.ホームページの閲覧に関して、もっと早く正確に目的の情報を得られるようシステムの改修が必要。SNSについても年度内に一定の活用法をまとめるべき。
3.パブリシティ戦略がもっと効果的になるよう現状を検証する必要がある。
4.今後、地域間競争が活発になっていく中で戦略的な活動方針が必要。

 「伝える広報」から「伝わる広報へ」というのは非常に重要であり、早急に取り組んでもらいたい。また、SNSの活用ということで、先日から柏崎市役所としてのツイッターやFaceBookに取り組んでいる。しかし、コメントを受け付けて返答するのではなく、あくまで一方的なもの。これではホームページで一方的に見せているのとあまり変わらない。市民、もしくは市民ではない人もコメントするかも知れないが、双方向というのがSNSの醍醐味。

Q7.より近い距離感、ITのメリットを生かすなら、(SNSで発信した情報に対する市民からの)コメントにも対応するような柔軟さが必要だが、その点は考えているか。

A7.(総合企画部長)いかに伝わるかという観点から考えれば、市民が何を知りたいかということが重要。その取り組みの一環としてSNSがある。現在、試験的に取り組みを行っている。

Q8.コメントを返すといった事になると、システム的な問題に加え、ネット上の炎上など色々な対策を情報部門としても考えておく必要がある。一定のルールを作るなど、情報CIOとして十分な対策を考えているか。

A8.(副市長)外部の専門家、情報CIO補佐官とともにルール作りを検討している。

<新しい資源、価値の創造のための仕組みづくり>
Q9.既存の資源を十分に活用し、広報を十分に行い市民共通の価値としてシティセールスを行うやり方、これに加え、新しい資源を創造する、もしくは既存の資源を新しい発想で組み合わせるなど、市役所内の縦割り組織では対応できないケースも予見される。またシティセールスにおいては、一発花火にならぬよう持続性のある取り組みを行う必要もある。組織の改変、人材の登用について、市長はどのように考えているのか、新年度予算審議の前だからこそ問いたい。

A9.推進計画を作成中なので、次のステップとして推進の段階に入る。そのための仕組みづくりは極めて大事だと考える。言われた点も含めて推進計画の中で、市民・行政いっしょに議論している。本市のシティセールスを実行、継続することが大切なので、今の作業の中である程度の方向性を出していきたい。市民、行政それぞれが持つネットワーク、ノウハウ、資金などを連携して構築することが必要だと考える市民と行政の一体化、戦略的体系づくり、双方のメリット生かした自由な体制づくりのために、26年度策定目指して検討中。情報共有が可能な新たな仕組みづくり、市民と行政の調整する役割、最終的にはシティセールスを担う団体にしていきたい。当面は行政主導で立ち上げる。

 私の聞き方が悪かったのか・・・その答弁は残念だ。市民と協働で進めるのは当たり前のこと!市役所のトップとして、市役所内部が縦割りになることなく、やる気のある職員に「この指止まれ!」で組織を作ってみてはどうか。シティセールスをやるというのは非常に面白いことだと思う上、以前より一般質問で取り上げているように、防災やエネルギーの問題とともに職員の資質向上につながる。佐賀県武雄市の市長さんはちょっと変わっているが、市職員の募集(やプロジェクトの始まりに際して)で「やる気のない人はこなくていいです」といった取り組みをしている。シティセールスに関して、それぐらいの意気込みを市長はもって、柏崎市役所内の人的資源を活用しても良いのではないか。
 シティセールス推進計画を策定する過程で、より良い案がでてくることを願っている。しかし、今後も手法について、例えばフィルムコミッション

*直近の事例では、佐渡市の「飛べ!ダコタ」があり、 個人的には「こどもの時代館」もあり、円谷プロダクションとの関係を生かして、ウルトラマンの新作を我が柏崎を舞台に撮影してもらいたい。

等の提案もしたいので、また一般質問や委員会での議論をさせてもらいたい。

 のれんに腕押しの感もあったが、無事に一般質問を終え、その後に1名の議員が一般質問。

 14時50分から15分間の休憩ののち、2名の議員が一般質問を行った。

 16時50分に終了となり、図書室に戻って諸雑務。

 18時、事務所に戻って、急ぎのメールなどを処理する。やはり師走であるからか、年末までに処理しなければならない、今まで寝かせておいたような案件が多く舞い込む。

Dcim0001 18時30分、有志にて「えんまのタン焼 呑舌」 (電話:0257-41-5775)で懇親会。アルコールが禁止の身ゆえ、ホッピーを飲みつつ、串揚げ、鶏白子焼き、生馬レバー刺しなどをつまむ。喉が渇いていたものの、さすがにアルコールなしでのホッピーは、3本が限界であった。

 20時30分、自宅に戻り、事務所で会社関係の仕事。

 23時、風呂に入ってリフレッシュし、ふなっしーの「ふなのみくす」、「孤独のグルメSeason3」のDVD1巻、2巻を観る。

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