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2015年8月 3日 (月)

総務常任委員会視察1日目:神奈川県平塚市 市役所庁舎、税務署と同居、決定までの経緯が柏崎とは大違い

 2時、就寝。

 6時に起床し、出張のための諸準備を行う。

 7時30分、大粒納豆、鮪赤身のヅケ、辛子明太子、茄子の浅漬けでご飯2杯の朝食をとる。

 柏崎駅まで移動し、8時15分、総務常任委員会のメンバーと合流し、電車で長岡駅に向かう。

 長岡駅にて、9時40分、上越新幹線「Maxとき314号」に乗り込み、東京駅へ移動。プラットホームに人だかりやSPがいるので、誰が来ているかと思ってみれば、自民党・麻生太郎衆議院議員であった。スタイリッシュなマフィア風でオーラが違う。

 11時20分、東京駅に着き、東海道線の快速アクティーに乗り換える。

Dsc_0004rr04 12時35分、平塚駅に到着したので、駅近くの「東海菜館」(電話:0463-24-1677)で昼食。ご飯、スープおかわり自由のAランチのなかから「蒜苗墨魚(大蒜の芽とモンゴイカの炒め物) 1200円」、「タピオカ 100円」を選んだ。ご飯の味は新潟県人としてちょっと・・・、スープも醤油と酢で味を追加しつつも、結局、両方ともおかわりをして、すっかり満腹。

 食後、小休憩をしたのち、徒歩で平塚市役所まで移動する。すでに歩道は、自転車と歩行者がしっかり区分されている。

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Dsc_0008rr07 14時から平塚市役所にて、市役所庁舎の建設と国の機関である税務署との合築について、視察させてもらう。
 全国的には初めての事例であり、我が柏崎市が抱える問題である、

「税務署の駐車場がない」
「市役所の庁舎建て替え

への大きなヒントがある。
 加えて、工事を1期、2期工事に分け、現地改修を行っている。

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 主な内容は以下の通り。

「議会と新庁舎」説明者:議会事務局
・昨年の7月から新庁舎で議会も業務を行っている。

Cimg6241「平塚市役所新庁舎建て替えについて」
  説明者:総務部庁舎管理課建設担当

・8階が議会、4階市長室、3階、通常時は会議室で使用している災害対策本部会議室、1階、多目的ホール。

・平塚市と国土交通省と一体となって設計をし、建設・工事管理は平塚市が一括して行っている。

・平成29年3月に完成予定であり、現在は第一期工事が終わったところ。これから本格的な第二期工事が始まる。国の機関は第二期工事後から入る。市役所の分所も第二期工事後。

・将来人口20万人を予想して、旧庁舎は1964年年に建設された。耐震性、老朽化などの問題もあり、新庁舎の建設の検討が平成16年度に始まった。

・当初、国の機関との合築の話はなかったが、平成19年11月に国土交通省から申し入れがあった。市の部署と税務署が入る庁舎を一体的に整備。市庁舎と国庁舎との一体的整備は、全国に先駆けたモデルケースとなるよう計画。

・業務の関連する窓口部門は、市民サービスの向上を図るべく、市民目線に立った利用しやすい配置した。

・執務スペースは、市・国の共用スペースを介して相互のコミュニケーションが図れる配置。

・ 共用部(階段、エレベーター、トイレ、機械室など)を集約することで、効率的な庁舎としている。

<基本理念>
 自治の基本に立ったまちづくりの拠点=新庁舎

<4つの基本方針>
(1)市民に開かれ親しまれる庁舎

 市民が気軽に足を運べる身近で親しみをもてる施設として、庁舎は開放的で交流を育むつくりとし、さまざまな情報や人との交流の場を目指す。
 また、庁舎は周辺のみどり豊かな景観や沿道環境と調和したデザインとし、既存樹木に配慮した緑地広場づくりにより、敷地全体としてやすらぎのある空間づくりを目指す。
(2)人と地球環境にやさしい庁舎
 ユニバーサルデザインの理念を取り入れ、誰にでもわかりやすく、移動しやすく、利用しやすいを基本に、人にやさしい庁舎。駅やバス停などからの経路についても、案内サインや段差解消など人にやさしい周辺公共施設整備を目指す。
 また、地球環境に配慮した環境負荷の低減のため、自然エネルギーの導入を積極的に進め、省エネ・省資源対策のモデルとなる庁舎を目指す。
(3)市民の安心・安全な暮らしを支える拠点としての庁舎
 庁舎は市民の安心・安全な暮らしを支える拠点として、高度な耐震性、防火性及び災害時に対応できる機能を備えた自立性のある建物とし、災害など有事の際には危機管理の拠点として、また災害復興の拠点としての役割と機能を担う庁舎とする。
(4)市民サービス、事務効率の向上を目指した機能的な庁舎
 高度情報化社会に対応した建物構造や設備と合わせて、事務効率に配慮した機能的でフレキシブルな執務空間の形成を図り、最適な室内環境の維持と省エネ化・省力化を目指す。
 また、将来にわたる維持管理費を含めたライフサイクルコストを考慮した上で、建物の機能性とデザイン(意匠)のバランスがとれた庁舎とする。

<設計主旨>
(1)コンセプト

 4つの基本方針に基づき、「生活快適都市としてのシンボリックな庁舎」を3つのコンセプトによって実現。
<1>みどり豊かな周辺環境に調和した「公園のような庁舎」
 敷地周辺の緑豊かな八幡山公園や文化公園と連続した環境を活かし、内部と外部が連続した開放的な空間とすることで、様々な情報や交流を結ぶ場として誰もが親しみ気軽に訪れることができる公園のような庁舎を目指す。
<2>高いレベルの庁舎機能を有する「サスティナブル建築」
 将来にわたり長く使い続けることができる高い耐久性と防災拠点としての高い安全性を備え、利用変化に柔軟に対応できる自在性、維持管理の容易性など、総合的に高いレベルの庁舎機能を長く維持できるサスティナブル建築を目指す。
<3>自然と建築の共生を目指す「高いレベルのグリーン庁舎」
 建築・設備計画における平塚の自然環境と共生する工夫や省エネルギー化の工夫により、高いレベルのグリーン庁舎を目指す。
(2) コンセプトの具現化
 3つのコンセプトを次の考え方をもって計画に反映させる。
<1>周辺環境との調和
 敷地内に豊かな緑を配置して、八幡山公園から文化公園の緑を連続させる。
 外部と内部が動線的・視覚的に連続した開放的な低層部の計画を行う。
 新庁舎の空間全体が周辺環境と調和するように屋上緑化を含め豊かな緑の環境をつくる。
→ 1階には多目的スペースとして、国と市の共有。パッセージの通路を設け、敷地のなかでの道の連続性が確保される。
<2>市民に開かれた空間
 市民サービスの向上を目指し、1階を中心とした窓口部門の計画を行う。
 市民が気軽に訪れることができる開放的な場所をつくる。
<3>フレキシブルな執務空間
 執務室は、壁や柱の配置に配慮した、自由度の高い空間。
 空調・電気・情報・照明などの設備が、レイアウト変更に柔軟に対応できる計画とする。
<4>防災拠点としての高い安全性
 有事の際にも建築・設備機能が持続でき、災害対策活動を即座に開始できる庁舎。
→ (耐震構造ではなく)免震構造として、通常の1.5倍の仕様となっている。予想される南海トラフの大地震、関東大震災級にも耐えられるようにしている。
<5>高耐久な建築とコストの削減
 設計の工夫、適正な施工、維持管理により耐久性の高い建築とし、ライフサイクルの中でのコスト縮減を図る。
 合理的な建替計画や施工方法など、建設コストを抑えた無駄のない計画とする。
→ 仮設庁舎を建てずに期数を分けての工事
<6>環境負荷の低減・自然エネルギーの有効活用
 熱負荷を軽減するLow-Eペアガラスや断熱性の高い外壁や日射遮蔽効果のあるメンテナンス用バルコニーなど、外部負荷を低減する建築的な工夫。
 太陽光、風、雨水などの自然エネルギーを有効利用する工夫をし、環境に配慮。
→ トイレへの雨水利用も今後に取り組む。
<7>省エネルギー化の工夫
 エネルギーを有効に利用する省エネ型設備機器や高効率なシステムを採用する。

・庁舎棟は床面積30,747平方m(市86.63%、国13.37%)。駐車場棟は100%が市。事業費143億円。地上8階、地下2階。建物用途は、市庁舎、税務署、駐車場。

・税務所は2階と3階で工事の負担をしている。同フロアに市の税関系3課があるので、このワンフロアで税関系の手続きが終わる。

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*開放感ある低層階の窓口

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*窓口(待ち時間番号あり)

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*新庁舎モックアップ

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*1階イベントスペース。二期工事が終了するため、子供支援関係の課が仮設で業務

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*高層階の吹き抜け。

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*オープンスペースのミーティング机。予約はアナログ的にホワイトボード。

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*高層階の執務スペース。柱を極力なくし、将来的なレイアウト変更も想定。

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*階段スペースとの間をガラス張りにしたものの、女性のスカート内が見えてしまう可能性があり、仮設の段ボールで目隠し中。

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*広々とした市長応接室

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*会議室兼災害対策本部

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*旧庁舎1階で使っていた造形作家・小野ジョウ氏の作品を議会スペースの壁面で活用。旧庁舎の資産を活用するのは良い。

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*オープンスペースにある議会図書室。

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*市当局と議員席が対面になり、議長がその横というレイアウトの議場。赤ちゃん連れでも傍聴できるように、防音ガラスの傍聴席も用意。また、議会を身近に感じるよう傍聴席と議員席の高低差を少なく設計。

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*イヤホンジャック、100V電源、LANポート、操作ボタンは「賛成」、「反対」、そして何故か「棄権」?・・・棄権は議場をでるのが普通であるが「棄権」ボタンがある。

Q.工事費の抑制策については?
A.仮設庁舎を作らないよう、配置計画や建設行程を検討した。また先行解体した議事棟については、代替えを市施設(勤労会館)の大会議室として、議会を開催していた。また設計は常に機能とコストの対比をしていった。ある程度、設計がまとまった段階で設計VE(Value Engineering)を行い、機能、品質の向上とコスト縮減の両立を図っている。

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Q.コンセプトのサスティナブル建築とは?
A.総合的に高いレベルの庁舎機能を長く維持できるよう、高い耐久性、防災拠点としての高い安全性、利用の変化に柔軟に対応できる自在性、維持管理の容易性。

Q.新庁舎の建設にあたって、市民アンケートは行ったか。
A.平成18年度に「平塚市役所庁舎に関する市民アンケート調査」を実施。

・庁舎建設は早い方が良いか
  「そう思う」37.8%「どちらかというとそう思う」32.1%
  → 69.9%
・場所は現在地が良いと思うか
  「そう思う」56.4%「どちらかというとそう思う」19.1%
  → 75.5%
・新築したほうが良いと思うか
  「そう思う」46.9%「どちらかというとそう思う」28.0%
  → 74.9%

Q.新庁舎竣工後の市民の声は?
A.第1期工事完成後の「市民見学会」を2回実施した。「きれいになって良かった」等の声を多く頂いた。しかし、2期分の工事が建設中であり、最終完成となっていないので、次のような不便という意見もある

・館内サインが分かりにくい
・来庁者用駐車場が遠い(臨時駐車場を設置)
・1階にトイレがないのが不便(最終形にはある)

Q.建設工事費と返済財源や償還計画は?
A.平成22年度から平成28年度までの継続費。

【平塚市】新庁舎建設事業予算 128億6644万円
  財源 内訳
     庁舎建設基金   67億6721万円
     新庁舎建設事業債 59億9290万円
     交付金(社会資本整備総合交付金)
              1億633万円
              予定:1億7615万円
【国】 14億円

Q.一体整備の経緯は?
A.平成15年に、国・合同庁舎建設中に毒ガスが発見され工事が中止。平成19年11月に平塚市に対し、合同庁舎設備を担当する国土交通省から一体的整備について申し入れがあった。当初は、入居官署は国合同庁舎として、平塚税務署、平塚公共職業安定所、平塚労働基準監督署の3官署の予定であったが、国の施設再編方針の変更により、設計時に平塚税務署のみに変更している。

Q.3官署が入らなくなった経緯をもう少し詳しく教えてほしい。
A.平塚公共職業安定所、平塚労働基準監督署については、現庁舎の近くに国の建築物で空きがでたので、そこに入ることになった。

Q.費用負担は?
A.市占有部は平塚市、国占有部は国土交通省、共用部は占有部の区分所有比率に応じて各々が負担。工事は、平塚市と受注者とが国庁舎の部分も含めて請負契約を締結し、受注者への支払いは国庁舎の部分も含めて平塚市が行い、平塚市が国土交通省へ工事代金を請求している。敷地はすべて平塚市の所有のため、敷地面積に国占有部の区分所有比率に乗じた面積分の土地賃貸借料を東京国税局が平塚市に支払っている。

 現在の柏崎市における新庁舎建設の議論、そもそも議論と呼べるのかどうか不明であるが、庁舎を現地改修するのかどうかを市民に問い質すことから始まり、議会と市当局との議論の体制がまったく違い、平塚市は非常に時間と手間をかけている。
 そして、工期を1期、2期に分け、プロジェクト管理をしっかりすることで、せまい用地のなかで現地改修、機能の向上、市民サービスの継続、そして国の機関を合築
 学ぶべき事が多い、ありがたい視察となった。

 お礼を述べたのち、再度、徒歩で平塚駅に移動する。夕方になってきたといえども、かなり暑い。

 東海道線、京浜東北線、総武線と乗り換え、18時過ぎ、宿泊先である「東横INNアキバ浅草橋駅東口」に到着。
 チェックインしたのち、急ぎの事務仕事だけ、持参してきたノートパソコン(ThinkPad X61,SSD,SXGA+化,LEDバックライト化)で行う。

Dsc_0013rr10 19時30分、映画「凜として愛」にも出演した熱い「心のアニキ」E氏と浅草で待ち合わせ。
 韓国料理のなかでは食材の新鮮さが求められるケジャンがあるという、元キムチ屋さんの「居酒屋 和(なごみ)」(電話:03-3844-4888)に入り、生ビールを飲みつつ、旬のものである谷中生姜、茄子ナムル、白ホルモン焼き、ケジャンをつつく。

Dsc_0015rr11 22時、シメということで、ホテル近くまで戻り、「らあめん花月嵐 浅草橋店」(電話:03-3865-7107)に入ったところ、券売機に英語表記もないため、迷っている外国人親子がいた。せっかくなので、つたない英語ながら説明し、餃子やビールを一緒に購入。お話をきけば、ニューカレドニアから来たお父さん、お母さん、そして小さい少女のご家族であった。日本に良い印象をもってもらいたいと思い、少女にはオレンジジュースをご馳走させてもらった。

 23時、E氏をお見送りしたのち、ホテルに戻ろうとしたところ、またも日本語表記のみのパンフレットで困っているような人がいた。「Can I help you?」と声をかけたところ、アメリカのユタ州ソルトレイクシティからお越しとのことであった。
 ソルトレイクシティといえば、最初にアメリカでホームステイした家が「モルモン教徒」であり、ソルトレイクシティからシアトルに引っ越してきた一家。NFLで好きだったQBもサンフランシスコ49ersでモルモン教徒のスティーブ・ヤングだったことから、話が弾み、そのまま一緒に飲みにいくことになった。

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