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2015年9月15日 (火)

豪雨災害、茨城県常総市現場視察、浸水した市役所庁舎

 2時、就寝。

 7時に起床し、大粒納豆、牛蒡入り薩摩揚げ、十全茄子の浅漬けでご飯2杯の朝食をとる。

 8時過ぎ、豪雨災害があった茨城県常総市に向かうため、明治饅頭などを購入しつつ、長岡市に向かう。

 長岡駅に到着し、10時38分、上越新幹線「とき318号」に乗り込む。

 12時14分、上野駅に到着し、秋葉原駅まで移動。途中、駅構内で購入したたまごサンドイッチ、牛乳、魚肉ソーセージで昼食をとる。

 つくばエクスプレスに乗り込み、13時20分、守谷駅に到着。ここからは災害により電車が運転見合わせになっているため、24時間営業の某レンタカーチェーンで車を借りる。せっかくなので、愛車よりも新型の3代目プリウス(ZVW30)を選択。今年末には4代目が発売されるので、検討してみたいと思う。

 豪雨災害の復旧のためか道路が非常に混雑しており、14時40分、やっと茨城県常総市役所に到着した。

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 市役所の入り口で消毒用石灰を配布しており、かつマスコミの車も入り込んでいるため、市役所の駐車場はごった返しになり、車を停めるまで10分以上かかってしまった。

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 議会事務局がある議会棟は、支援にきた団体の受け付けやその他の業務に使われており、かつ1階部分は市役所本庁舎と同様に浸水してしまったため、廃墟のようになっている。

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 14時50分、常総市役所本庁舎2階に移動している議会事務局を訪れ、柏崎市議会としての義捐金10万円、柏崎市議会議長からの親書を議会事務局の局長さんにお渡しした。
 中越沖地震の際、常総市議会の皆さんから義捐金を頂戴していたこともあり、その際の御礼とともに、今回の水害に対する心からのお見舞いの気持ちもお伝えさせてもらった。

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 常総市役所(昭和34年建設)は東日本大震災で被災したため、現地での建て替えを選択した。
 まずは仮の庁舎を作り、そこに機能を効率良く移転。仮の庁舎とは言っても、この庁舎を本庁舎完成後に議会棟及び福祉関係の3課と生活環境課の執務室として使われるため、耐震性なども考慮されていた。
 そして昨年11月25日に開庁式を行ったこの新庁舎は、地上3階建て、延べ床面積4210平方m、総事業費は約12億8千万円。耐震性を確保し、防災機能として、市民の緊急避難所(1階市民ホール)にも利用することが目的とされていた。
 目玉となっていたのは、「総合案内窓口の新設」、「子どもすくすく課にキッズコーナーを新設」、「ワンフロアーサービスの実施(1階に市民課、健康保険課、子どもすくすく課、税務課、収税課、会計課を集約し、市民サービス手続きが一気に行える)である。

 しかし建設位置は、100年に1度起こる大雨で、鬼怒川が氾濫した仮定において、1~2メートルの浸水域にあるとする洪水ハザードマップ内であった。
 今回の豪雨災害により、平成27年9月11日0時頃、1階への浸水が始まった。約2時間で電源設備が使えなくなり、非常用電源(ディーゼル発電機)に切り替え。その非常用電源も1階と同じレベルの屋外地表に設置していたため、4時には使用不能となった。すべての電源を喪失し、災害対策本部としての機能は電池がある間の携帯電話だけとなったのである。
 浸水時、市職員や自衛隊員など600人、市民400人が市役所内に避難していたが、庁舎周囲が冠水して孤立した。
 想定した100年に1度の大雨が、新庁舎建設の翌年に来てしまったことになる。
 昨日から仮庁舎建設が始まり、罹災証明などの発行を行うという。

 この事から我が柏崎市における市役所駅前移転問題が学ぶべきことは多い。
 後日、整理したいと思う。

 常総市役所の前には、平和を願う慰霊塔も建てられていたが、皮肉にも浸水の高さが分かる指標になってしまっていた。

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 水害復旧のお手伝いをしようと、常総市役所周辺を歩いて、物資配布場となってる市民の広場に向かって移動する。
 途中の水海道諏訪神社には、立派なケヤキの木と従軍記念という忠魂碑が建立されていた。

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 忠魂碑は、日清戦争、日露戦争での戦没者慰霊のために自治体が建立したそうで、砲弾のかたちをしている。

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 また大正12年(1923年)に旧報徳銀行水海道支店として建築されたという銀行があった。現在は空き家のようであるが、貴重な建築物であり、是非リノベーションをして活用してほしいと思う。

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 15時過ぎ、市民の広場に到着し、元茨城県議会議員で同志である狩野平左衛門岳也さんと合流。被災者への水の配布をお手伝いする。

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 この市民の広場の目的は、市民の交流、にぎわい創出であるが、災害時の一時避難場所としての機能も備えており、生活水用の手押し井戸や電源・給排水設備も設置してある。

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 自衛隊も給水活動を行っている。

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 40分ほどお手伝いしたところで、被害状況を見た方が良い、との提案を受け、浸水被害の大きかった地域を自転車でまわる。

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 水害の際には、下水道の逆流もあり、感染症の二次災害もあるので、マスクは必須。水害の現場としては、一昨年の静岡県西伊豆町、そして昨年の広島県広島市以来である。
 途中、荷物の運び出しのお手伝いをしつつ、地元の方からのお話を聞いたり、また「柏崎市議会」の防災服を着ていたので、声をかけられ常総市役所に言ってほしい、との声も頂戴した。
 主な声は以下の通りであり、一部は常総市役所に伝えさせてもらった。

・山田地区には一切、石灰配布などの連絡がこない。防災無線は聞こえない。
・玉地区には避難指示もなく、住民は何が起こったのか分からなかった。
・高齢者しかいない家も多く、水をもらいにいくにも、石灰をもらいにいくにも車がない。
・市役所が混雑しすぎて、行ってもどこに何を言えば良いのか分からない。
・区長も被災しているので、働き手がいない。
・地元の議員が一切こない。支持者だけまわっている議員はいる。差別じゃないのか。

 再度、市民の広場に戻り、飲料水の配布をお手伝い。

Cimg6777 17時50分、地元商店街の方から、手伝いに感謝するとのことで、差し入れとして「水海道せんべい」を頂いた。こちらこそ感謝であり、何か申し訳ない気持ちになってしまった。
 また大学生ボランティアが行っている炊き出しも、余ってしまって捨てるのはもったいないとのことから頂いた。地元筑波大をはじめ、神奈川大学、法政大学から来た学生ボランティアとの休憩中の会話は、災害現場で不謹慎であるが楽しい。

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 食後も飲料水配布を行ったのち、18時30分、常総市議会・寺田洋議員や農業委員である山野井氏との浸水時の話、現在の取り組み、そして災害後の行動について意見交換を行う。
 また以下のような情報、苦労のお話もあった。

・空き巣被害があり、自衛隊、消防団ですら信じない住民もいる。今日は、迷彩服を着た5人組が空き巣を働こうとしたとの情報もあった。
・水没した車両をレッカー移動している風景がよくあるため、レッカーで農機具の盗難が問題となっている。
・夜警が必要であるものの、外部から応援にきている警察官でさえ、誰が地元民であるか分からない。そのため町内で組織しようと思うも、高齢化と全員が被災者であることから難しい。
→ マイナンバーのカード等で確認できるようになれば。

 飲料水配布も一段落ついた19時過ぎ、後ろ髪を引かれつつ、現場をあとにさせてもらった。

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 20時過ぎ、レンタカーを返すものの、今日、柏崎まで戻れないことはこの時点で分かっているため、どこに宿泊しようか逡巡。結局、東京都内まで戻り、一泊することとした。

 22時、東京駅近くのホテルに空きがあったので、チェックイン。

 23時、大浴場で汗を流したのち、部屋でビール500ml3本を飲みつつ、粗挽きソーセージ、海草サラダで夜食をとる。

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コメント

ボランテアと視察、本当にご苦労様です。貴方の行動力には、何時もながら感服させられます。
ご指摘の、柏崎市役所の移転問題と、水害の件は、私も考えておりました。
最近特に雨の降り方が激化していますね。
短時間の降雨量も、長期の総合雨量も、今までの常識が通用しなくなっています。
50年に一度の想定雨量のオーバーは当たり前、100年もそれ以上の総雨量も考えなければならないと思います。
記憶は薄れたのですが、市役所移転問題の説明時に、50年に一度の降雨量で対策出来るような説明だったと思います。
市役所の水没で大混乱した、常総市のニユースを見るたびに、柏崎の甘さ、見識のなさが
気になります。
どうか関係者にPRし、考えを変えさせて頂きたく、お願いいたします。

 雄太さん、コメントありがとうございます。
 現在の市役所移転計画では雨水対策のポンプが稼働するので大丈夫という説明をしております。
 しかし本当の災害時に電源が確実にあるとは限りませんし、そのことは福島第一原子力発電所の事故で多くの人が見たことでもあります。
 12月26日に市民説明会を1回行って、それで建設も市民の理解が得られたとするようです。
 「市民の声を聞く」ことはないのも知れません。

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