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2016年10月24日 (月)

2016年日本青年台湾研修2日目(衛生福利部中央健康保険署、台湾外交部、日本交流協会台北事務所)

 現地時間2時(日本時間3時、時差-1時間)に就寝。

 現地時間6時に起床し、持参してきたノートパソコン(ThinkPad X61,SSD,SXGA+化,LEDバックライト化)で急ぎのメールなどを処理する。

Tw2dsc_000202 現地時間7時、ホテル1階でビュッフェ形式の朝食。茹で卵2個、豚肉と玉葱の炒め物、こんにゃくの煮物、枝豆、サラダ、マンゴージュース、カレーライスをとったが、カレーは基本的にカレー粉をスープで溶いた感じであり、違う感が満載である。

 現地時間8時30分にホテルロビーに集合し、専用バスで移動する。

Img_2268 現地時間9時20分、日本では厚生労働省と同様の衛生福利部中央健康保険衛生福利部中央健康保険署を訪問。
 李丞華副署長から台湾の保険制度について、ご説明頂いた。前提となる日本との大きな違いは、国民一人一人のユニークな番号がついたICカード(日本では、やっと始まったマイナンバー)があること。

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Img_2271 台湾も1995年から皆保険制度を導入している(GDP5.8%が医療、医療費64.9%が公的負担、財源は90%が保険料、補助財源としてタバコや宝くじ)が、日本の保険制度と違い保険者は単一。衛生福利部中央健康保健署が一元管理している(地方自治体においては、国保などの特別会計が無い)。
 単一支払者制度であるが、加入タイプは6つある。

第一類:官民の従業員
第二類:同業者団体に加盟している個人事業主
第三類:農業及び漁業従事者
第四類:徴兵服役若しくは代替服役している者
第五類:法律で定める低所得者
第六類:栄誉国民及びその家族、上記に分類されない者

 日本で混合診療などの議論が行われているように医療保険を適用しての無駄な医療による増額、医療費不正受給も問題となっている。

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Q.私の妻は台湾人で、台湾でも日本でも保険を支払っているので、私に文句を言っている・・これはただのトピックス。保険財務状態と国民の年齢構成の比率が将来、変わることは皆保険制度を取り入れている国での共通の話題。日本でもこれまでの制度設計ではうまくいかなくなってきている。質問であるが、この医療費を抑えるためのことについて聞きたい。日本はやっとマイナンバー制度が導入され、将来的にはカルテなども単一で管理するという議論になっているが、ID制度が充実している台湾においては、先ほど健康に関する事前予防をするとの説明があったが、その周知方法や管理について、もう少し教えてほしい。
A.台湾の保険料は安くて、何百元で済むが海外で支払っても得かと思われる。予防は簡単なものであり、子供6歳以下、健康診断、妊婦審査も10~20項目も行う。女性の場合は、乳がん、子宮がんも含まれる。40歳以降は老年の定期的な検査も行われている。予防はかからないが治療に費用がかかる状態は変わらない。予防医療は保険カードのICチップに含まれている。患者の病歴も電子化されており、いくら費用がかかっているかも捕捉。各病院、クリニックの映像資料も電子化して共有している。しかし、医師のコメントや診断の共有化まではいっていない。保険署としては、ICカードに病歴、レントゲン画像等、コメント・診断、薬歴なども共有化したいと考えている。健康管理システムもICカードに入れていくべきであり、まだ足りないので、取り組みたい。100億元を使い、より良い健康システムなど作っていったら良いと考えている。今年5月からの新政権でそういった取り組みに期待している。ヨーロッパ、オーストリアだと800万人を管理しており、失敗したと言われているが、エストニアはチャレンジしており同様にしたい。

 時間の関係上、現地時間10時30分に終了となった。大人数での意見交換のため、一人の持ち時間が少なくなってしまうので、さらに突っ込んで聞けず残念。
 がん治療の最新治療薬オプジーボ(ニボルマブ)など薬価が高いものへの対処など、まだまだ聞きたかった。

Img_2276 現地時間11時、日本の国会にあたる立法院を訪問。
 台湾は、日本とは違い一院制であり、立法委員定数は113議席であり、小選挙区73議席、原住民6議席、比例代表・海外華僑代表34議席、任期4年となっている。

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Img_2285 日本の国会を含め、議会のように名札は無く、IDカードを差す。主なボタンは、「出席」「棄権」「反対」「賛成」となっており、採決はこのボタン操作により行われる。議会の中継はリアルタイムで流れている。
 台湾の立法院名物と言えば、女性議員がハイヒールで男性議員を殴るといったものがある。ここで乱闘が行われていると思うと感慨深い(?)。

 現地時間12時10分、「陶板屋 重慶南店」(電話:02-2382-6788)に移動し、和風創作料理で「陶板料理セット 568元+10%サービス料」で昼食。サラダや前菜、メインディッシュなど選べるので、和風のお店ながら台湾らしいものを選択した。最後のお茶は、干しリュウガンとナツメのローズティーで、女子力?高まった感じ。

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*エリンギ焼き

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*鴨スモーク野菜巻き

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*ニンニクと海鮮のスープ

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*ナマズの照り焼き

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*蟹と桜えびの炊き込みご飯

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*チョコミントムースロール

Img_2298 現地時間14時30分、台湾政府の外交部(日本なら外務省)を訪問。
 奥様が青森県出身の日本人という周學佑アジア太平洋副局長から台湾の外交防衛政策についてお話頂き、続いて台湾軍のレンジャー訓練に関する映像を見せてもらった。

Img_2308 どこの国の精鋭部隊を作るための訓練は厳しいものであり、不条理にも負けない精神が要求される。原住民のレンジャー訓練者もおり、大東亜戦争における台湾原住民・高砂族、そして我が新潟県佐渡出身の本間雅晴中将の活躍を思い出した。

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 ところどころで、柏崎から持参してきた柏崎市の観光案内(中文・繁体版)をぶっ込み、外交部をはじめ、台湾関係者に配布。

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Img_2313 現地時間16時10分、実質的な在台湾の日本大使館である公益財團法人・日本交流協會台北事務所を訪問し、これまた実質的な大使である沼田幹夫代表からお話を頂いた。
 韓国の事実に基づかないばかりか、「ゴールポストを動かす」戦法により過熱した慰安婦問題などは、大きな問題である。

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<日台関係(台湾要人の訪日)>
 台湾の方に叙勲ができるようになった。これは日本国民の声で動いたからである。
(1)蘇嘉全・立法院長一行の訪日
 総勢22名に及ぶ立法委員の海外訪問は近年最大規模
(2)李登輝元総統の訪日

 今年7月30日から8月3日まで李登輝元総統が石垣島を訪問。

<日台関係(諸課題等)>
(1)日本産食品・農産物に対する規制措置
(2)第一回日台海洋協力対話
(3)慰安婦問題
・台湾で現在生存する元「慰安婦」は計3名。
・昨年12月、慰安婦問題について日韓両国政府の間で合意に達したことを契機に、台湾で慰安婦問題が過熱化。今年3月8日、馬英久前総統参加の下、慰安婦記念館の看板かけの式典が行われた。

→ 日本の修学旅行で年間1.8万人

<外政>
(1)両岸関係
・蔡英文の対中国政策:「両岸の現状維持を維持する」
(2)国際機関への参加問題(ICAO総会)
(3)新南向政策
・中国経済に対する角の依存から脱却する策。
(4)南シナ海仲裁裁判判決及び閣僚の太平島訪問

<台湾におけるアンケート2016>
・「あなた方に影響のある国はどこか」断トツの1位は中国で50%。
 2位は31%でアメリカ、3位は日本で11%となっている。

→ 日本は良い国に見えるが、頼れる国ではないと思われている可能性もある。

Q.現在、日本に在住する台湾出身者の戸籍表記問題があり、是非ともご協力頂きたい。質問は、世界遺産登録についてである。台湾には澎湖島など世界遺産登録にすべきようなものが多くあり、現地の台湾の方から世界遺産登録に協力頂きたいという声を聞く。日本人として何ができるか。
A.詳しい資料が手元にないので、正確な回答はあとにしたいが、世界遺産の登録自体には疑義がある。エルサレムは条約締結国ではないが世界遺産となっている。そういった視点からできることがあると思う。

Img_2322 現地時間17時30分、台北天成大飯店に移動し、外交部主催歓迎パーティに出席する。歓迎のご挨拶を頂いたのち、天成迎賓前菜、黄金カラスミ、豚レバー焼き、魚の揚げもの、蜂蜜チャーシュー、ファッチューチョン超高級乾物スープ、台湾式エビ、チェリー鴨、野菜とエリンギ、酢魚、エビ餃子、芋タピオカデザート、台湾果物合わせをつつきながら、日本人参加者、台湾関係者と懇親を深める。

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 現地時間19時30分にお開きとなり、専用バスで宿泊先の「福泰桔子商旅 林森店(フォルテオレンジホテル リンセン)」に戻る。

Tw2dsc_002222 ホテルの部屋でシャワーで汗を流し、着替えたのち、現地時間20時、自民党所属のメンバーにて「居酒屋 文太」(電話:02-2531-1611)に移動。
 オリオンビールの生を飲みつつ、自民党のこれまでの選挙のやり方など各地域の違いについて非常に参考になった。

 現地時間23時、ホテルに戻り、資料や荷物の整理。

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