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2016年10月26日 (水)

2016年日本青年台湾研修4日目(台南:烏山頭ダムと八田與一記念館、台湾歴史博物館、台江國家公園)

 現地時間1時(日本時間2時、時差-1時間)に就寝。

 現地時間5時に起床し、持参してきたノートパソコン(ThinkPad X61,SSD,SXGA+化,LEDバックライト化)で急ぎのメールなどを処理する。

Tw4dsc_000202_2 現地時間7時40分、ホテル1階でビュッフェ形式の朝食。
 大陸妹と人参、玉葱の野菜炒め、スクランブルエッグ、茹で卵をのせたサラダ、蒸かしたジャガイモ、豚肉と玉葱の炒め物、マンゴージュース、味噌汁でご飯1杯を、急いで食べる。

 ホテルのロビーに集合し、専用バスで台北駅に移動。

 現地時間8時21分、台北駅発の台湾新幹線613号(台灣高鐵700T型電聯車)に乗り込む。この台湾新幹線の窓から見える台南の広大な田んぼの風景こそは、次に訪れる烏山頭ダムと嘉南用水路、そして八田與一技師の功績である。

 現地時間10時6分、高鉄台南駅に到着し、専用バスで移動。

Img_2386 現地時間11時25分、烏山頭ダムに到着し、まずは2011年に復元された八田技師の旧居などを4棟の日本家屋がある八田與一紀念公園を視察させてもらう。
 これまでに烏山頭ダムには2回ほど来ており、今回が3回目となるが八田與一紀念公園は初めてである。

 かつて、嘉南平原は干ばつと水害の繰り返しで作物が獲れなかったが、1920年から10年の歳月を経て竣工された烏山頭ダムと16000kmにおよぶ網の目のような嘉南用水路によって、台湾最大の穀倉地帯に生まれ変わった。

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 この功績は、八田與一技師の名とともに、台湾では中学校の歴史教科書『認識台湾』にも掲載され、台湾で最大のヒット映画となった『KANO~1931海の向こうの甲子園~』にも登場(演じたのは、日本の俳優・大沢たかお氏)している。
 2008年には長編アニメ映画『パッテンライ!!~南の島の水ものがたり~』が制作され、台湾国内でも人気となった。

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 もちろん、この大事業は一人の人間でできるものではなく、建設途中では従業員やその家族など合わせて134名が犠牲になっている。その犠牲者の慰霊碑には八田技師の慰霊文と、その強い主張により、犠牲者名が台湾人、日本人と区別することなく刻まれている。
 こういった八田技師の人柄もあり、今でも多くの台湾人に尊敬されており、ご案内頂いた張女史からは、こんな歌も披露された。

「ああ!フォルモサ ダムの父」(mp3版)

「ああ!フォルモサ ダムの父」

故郷あとに はるか嘉南へ
烏山頭ダムの大工事
灼熱の太陽 長の年月
苦難非難も ものとせず
フォルモサ フォルモサ ダムの父
あなたの 足跡 忘れない

烏山頭ダムに 朝日が映えて
嘉南平野に 緑が萌える
生涯かけて 架け橋となった
あなたは故郷 金沢のほこり
フォルモサ フォルモサ ダムの父
あなたの足跡 永久に継ぐ 永久に継ぐ

 八田與一紀念公園内で復元された八田邸の中まで入り、視察。

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*八田邸。一戸建ての日本式建築だが洋式風の部分もある。

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*再現された応接間

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*庭にある池は「台湾」のかたちをしている。

 八田技師の話は、この功績だけではなく、15歳年下の妻・外代樹さんとの関係も強い夫婦の絆として語り継がれている。
 大東亜戦争が激化していた昭和17年(1942年)5月、八田技師は帝國陸軍の命により、綿作灌漑調査のため、フィリピンに向かったが、途中、五島列島付近にて米海軍・潜水艦グレナディアーの魚雷攻撃により、船が沈没。帰らぬ人となった。
 そして、日本が敗戦した昭和20年(1945年)9月1日、妻の外代樹さんも後を追うように、子供を親戚に預け、夫が台湾のために命をかけた烏山頭ダムの放水口に身を投げた・・・

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*2013年9月1日に八田與一記念公園内に建立された、妻・外代樹の銅像

 蒋介石時代、台湾では日本の残した建築物や顕彰碑の破壊が進んだが、八田技師の銅像は地元の有志によって守り隠され続けていた。
 現在は、その銅像の後ろに八田夫妻のお墓がある。

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 また八田技師は石川県金沢市の出身であり、同市から兼六園と同じ灯篭が贈られ、設置されている。

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 現地時間13時、烏山頭湖境渡假會館にて昼食。

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*大きな塩の結晶を使った塩蒸し海老

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*鴨肉の燻製

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*冷菜の盛り合わせ。台南らしく海老揚げ(炸蝦捲)も入っている。

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*塩味の餡がかかった白菜炒め

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*豚の腿肉の煮込み。八角とゼラチン質の皮下部分が強烈

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*揚げた鶏の炒め物

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*嘉義南、烏山頭ダム一帯に多く生息する「筍殻魚」の蒸し魚

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*えのきやエリンギなどのきのこスープ

Img_2413_2 食後、専用バスにて40分ほど移動し、現地時間14時30分から国立臺灣歴史博物館を見学させてもらう。
 台南には何度か訪れているが、ここは初めてであり、台湾400年の歴史を客観的に、当時の資料とともに展示されている。とりわけ日本統治時代の貴重な資料が多く、時間を忘れるほど見入ってしまった。

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*台湾400年の歴史

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*映画『セデック・バレ』の素材となった霧社事件

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*近代化が進む街並みも再現

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*アルコール類の専売所

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*台湾総統府認可の富山県滑川町の薬

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*日本統治時代、25歳以上の男性で税金5円以上納め、6か月以上の滞在という条件はついていたが、投票率95.9%の選挙がきちんと行われていた。

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*地方議会での台湾人立候補者は日本名ではなく、本名でも立候補していた。

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*高雄州「一粒を拝む心が国護る」。日の丸弁当で戦勝祈願。

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*台湾原住民で組織された帝國陸軍最強のジャングル部隊、高砂義勇隊。軍人ではなく、軍属。

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*高砂義勇隊と連合軍の肉弾戦が描かれたもの

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*戦時中の内乱を狙ったスパイへの注意喚起図書

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*日本統治時代の台湾ウーロン茶の広告

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*日本統治時代の台湾バナナキャラメルの包装

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*顔に入れ墨がある台湾原住民が描かれた文旦のパッケージ。

 博物館内の売店にも興味深いものが売られており、戦後の日本のアニメ導入時のパチもの系から日本語で書かれた台湾400年の歴史など、数点購入した。

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*「科学忍者ガッチャマン」?ベルク・カッツェがちょっと違うような・・・

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*「グレートマジンガー」?

 かなり勉強になったが、細部までじっくり見る時間がなく、またいずれ来たいと思う。

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 専用バスで移動し、現地時間16時30分、台江國家公園内の台江漁樂園に到着。マングローブや多くの野鳥、とりわけ顔が黒いクロツラヘラサギ保護区があり、自然エコツアーとして台南市、台南県が力を入れている。

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 ここも初めて訪問する場所で、ゴムボートに乗り、川下りやバードウォッチングなどを体験させてもらった。
 いつもこういったアクティビティを体験する度に、わが柏崎市において、こういった形式で海を体験する面白いことが何故できないのか自問自答してしまう。やはり、変らなくてはならない。

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*夕日も名物というが、これこそ我が柏崎も負けない美しさがある。

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*往年の歌手・東海林太郎ばりの直立不動。

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*鴨や鷺など多くの野鳥を見ることができる。

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*やっと撮れた美しい翡翠

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*マングローブ

Img_2513 このツアーでは、養殖している牡蠣の体験、潮干狩りなど体験型を多く提供している。今回のバードウォッチングツアーでも、なるべく生き物に触るということで、案内のおばちゃんがいきなり仕掛けておいた網を回収。獲れた生き物を参加者に触らせていた。こういった事が思い出になる旅行として大切である。

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*蟹はワタリガニが主に獲れるという

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*刺激を与えるとパンパンに膨らむハコフグ

 現地時間18時20分、宿泊先である台糖長栄酒店(台南)エバーグリーンプラザホテルにチェックイン。気温29度越えで大汗をかいたので、軽く着替えをしたのち、夕食会場に向かう。

 現地時間18時40分、「大大茶樓 台南德安店」(電話:06-602-6808)にて、香港式の飲茶で夕食会。リアル香港式ではなく、かなり台湾風にアレンジされたものであった。

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*冷菜盛り合わせ。蒸したらこのマヨネーズ&チョコスプレーかけは意外な美味さ。

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*新鮮な海老を使った蒸し海老

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*アロエやかぼちゃ、イカ、鶏肉などが入ったヘルシーな塩味の鍋

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*イカと筍、フグの皮の炒め物

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*豚肉たっぷりの中華粽。これまで食べたもので、かなり上位の味。

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*鰈の蒸し物

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*イカとんびの唐揚げ

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*なめこの醤油煮

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*名物のカスタードクリームが入った蒸したての饅頭。いきなりかぶりつくと、熱いクリーム、ブシャー攻撃がある。

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*「えっ?ちゃんと切った?」と言いたくなるほど、一切れが大きい杏仁豆腐

 食後、研修参加者で夜市に行くということであったが、何回も来ているので、今回は申し訳なく欠席させてもらった。

Tw4dsc_001010_2 現地時間20時、ホテルの部屋に一旦戻り、軽くシャワーを浴びる。その後、Tシャツや靴下を買いにホテル周辺を散策。
 地元らしいお店に入ろうと思ったものの、結局、「思夢楽(しまむら) 台南中華東路店」(電話:TEL:0985-340-957)に入り、必要なものを購入した。

 腹ごなしに2時間ほど歩き、地元のスーパーなどもチェックし、現地時間22時、ホテルに戻る。

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 再度、シャワーを浴びたのち、国立臺灣歴史博物館で購入した本を読む。

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