2016年日本青年台湾研修5日目(台南市政府での意見交換、安平古堡、台南十鼓文化村)
現地時間1時(日本時間2時、時差-1時間)に就寝。
現地時間5時に起床し、持参してきたノートパソコン(ThinkPad X61,SSD,SXGA+化,LEDバックライト化)で急ぎのメールなどを処理する。
現地時間8時40分、ホテル2階に行き、ビュッフェ形式の朝食。さすが長栄グループのホテルといった品揃えであり、ブロッコリースプラウトやサボテンの仲間である石蓮花も入れた生野菜サラダ、牡蠣のお粥、アメリカンな感じのカリカリベーコン、スクランブルエッグ、ハッシュポテト、牛乳、トマトジュース、全粒粉トースト、ソフトフランスパン、ホイップバター、ミックスサンドイッチを取る。
台湾国内のホテルでは少数派になろう新鮮な卵もあったので、ご飯1杯と生卵で「禁断の台湾でTKG(卵かけご飯)」にしてフィニッシュ。
現地時間9時20分、ホテルをチェックアウトし、専用バスに乗り込む。
現地時間10時、台南市政府に到着し、群馬県みなかみ町から派遣されている某職員にもご案内頂く。群馬県みなかみ町は、2013年12月13日に台湾・台南市と友好都市になっている。
台南市政府に来たのは、今年2月6日の台南地震への柏崎市議会有志からの義援金を持参して以来である。
ありがたいことに低糖の台湾紅茶と台南市の名所ガイドをご用意いただいており、お約束で我が柏崎市の紹介パンフレットを台南市側にお渡しした。
ちなみに台湾紅茶に尽力したのは、群馬県人の新井耕吉郎氏(現在の群馬県沼田市)である。
最初に台南市の観光振興の映像を見たのち、まず劉世忠副市長から先般の地震に対する日本からの支援の感謝(柏崎市議会有志からの義援金も紹介)があり、台南市が優先的に取り組んでいる4つの項目(文化都市、グルメの提供、エコ・環境(有機栽培の農業含み)、民主政治)についての説明があった。
世界一の自転車産業を背景にしたサイクルツーリズムで台南市内を一周できるコース設置を推進しており、農業では世界で一番多く出荷している胡蝶蘭やマンゴーの栽培も攻めの姿勢で取り組んでいる。
各自治体から参加されている職員の皆さんも非常に興味深く感じたようで、愛媛県、宮崎県、宮城県からの質問が続いた。
時間の関係もあったので、私の質問は以下の一点だけにした。
Q.台南市の魅力は400年の歴史を感じる建物から近代的なビルまでを一気に見える風景、景観にあると思う。先の地震でも分かったように、古跡となっているような古い建築物や最新ビルは大きな被害は受けない。しかし、台湾の成長時代(民国60年~80年)に建てられたような近現代の建物は、耐震性もなく、民間で独自にやっていると思う。台南市政府として、景観を守るためにそういった場合に耐震のための補助金制度などは検討していないか。日本では、震災の被害拡大防止の観点から耐震補強のための補助金をだしており、近年では景観を守るための支援策も進んでいる。
A.古い建物や近現代の一つのビルを壊すと、(更地にして)新しいビルを建てるような状態であるが、保存することは大事である。オランダから鄭氏政権、清、日本統治時代と色々な歴史の建物があり、そこは保存活動を進めている。先生にご指摘頂いたように近現代の建物、景観の保存は大事な課題になっている。台南市政府と民間人と協力して、建物をなるべく壊さないで補修する方針でいる。台南市の魅力は、100年以上経過した建物に作った新しい感覚のカフェでコーヒーを飲めたり、150年経過した建物でグルメ三昧ができるところにあると考えている。この10年、30代、40代の若者が台北から帰ってきて、古い建物のなかで起業したり、外部から若者が移り住んできている。そういった人に歴史的建物を使ってもらい、古い建物のなかに新しい事業、という展開になっている。その意味では、景観を保っていけるような流れにもあると思う。
終了後、会議室から出たところ、庁舎の2階では鉢巻した多くの方が詰めかけており、大声をだし、署名活動も行っていた。台湾らしい政治活動であり、日本の地方自治体の庁舎ではなかなか見られない光景。正面玄関には「中國と台灣は安定して、発展して行きましょう」との横断幕がゲリラ的に結びつけられていた。
台湾の古都を知るために専用バスで移動し、現地時間12時、安平古堡に到着。
個人的には何回か来ており、昨年も歴史を確認するために来ているため、台湾本土最古の安平天后宮にある斗姥元君を参拝したのち、申し訳なく少し別行動にさせてもらった。
*オランダを台湾から追い出した鄭成功。母は日本人であり、日本名は福松。
*裏手に回ると安平古堡(オランダ城、ゼーランディア城、安平城、台湾城)の歴史を十分に感じることができる。
*米を接着剤として積み重ねた赤煉瓦と珊瑚を組み合わせたさらに古い時代との境目。
10月後半とは思えぬ、あまりの日差しの強さと暑さに負けそうになり、台湾らしい屋台のルーレット・アイス(10元)を食べる。 10元をルーレットに入れて、適当なところでボタンで押せば、最低でも2つ、当たると5つのアイスをコーンの上にのっけてくれる。味はチョコレート、ストロベリー、パイナップル、タロイモ、ソーダの5種類。案の定、2つしかもらえず、チョコレートとソーダを選んだ。
現地時間13時15分、創業50年以上で台南名物となった「周さんの蝦巻」のレストラン「周氏蝦捲(國宴廳)」(電話:06-280-1566)にて昼食をとる。
蝦巻と擔仔湯麵は昨年にも食べたが、コース料理としては初めてである。
*台南擔仔湯麵、さっぱり味なものの、肉燥が甘く煮込まれており、ニンニクが効いている。パクチーをたっぷりと追加した。
*台南市将軍郷産のカラスミ(生の葱、大根)と豚挽肉と芋のミートローフ風?
*台南の新たな名物となった棺材板。揚げた食パンにシチューを詰めたもので、見た目から棺桶の名前がついている。
*水蓮菜(タイワンガガブタ)と破布子(イヌジシャの実)のニンニク炒め
*このお店の名物「炸蝦捲」。火燒蝦(アカエビ)、豚挽肉、セロリ、葱を味付し、豚の網脂で巻いて油で揚げている。豚の網脂があるのでコクがあり、そしてかなり熱い。
*虱目魚(サバヒー)のつみれと蝦のつみれが入ったスープ。両方のつみれからの出汁がよく効いており、薄味でも飲みごたえ十分。
食後、すっかり満腹になったところで専用バスで移動。
現地時間15時、台湾の有名な太鼓集団「十鼓撃楽団」が作り上げたテーマパーク「台南十鼓文化村」に到着した。
かつてこの場所は、日本統治時代から続く「仁徳百年製糖工場」。閉鎖後、廃墟となっているところを2005年にリノベーションしたという、非常に興味深いもの。今年で11年目になるという。
太鼓演奏の前に、その歴史ある工場をどう残し、またリノベーションしたのか、視察させてもらった。
*当時の機器もそのままで、それはそれで楽しく見ることができる。
*演奏会場はLEDによるライトアップ&PAとの連動点滅で4D対応。
*床は透明アクリル板になっており、工場の様子も床下に見ることができる。
半透明のスクリーンにプロジェクターで歓迎のメッセージや演奏目録の紹介、そして演奏中の風景の映し出しなど、非常によく考えられており、勉強になった。
新幹線の時間の関係で演奏は30分程度しか見ることができなかったが、工場などの跡地利用、文化都市としての取組みとして、我が柏崎市でも参考にすべき場所である。
専用バスで移動し、現地時間16時21分、高鉄台南駅から北上する台湾新幹線660号(台灣高鐵700T型電聯車)に乗り込む。
車中では、明日の国民党訪問で使うための資料「日本、台湾を護った奇跡の艦を知っていますか?~沈まなかった『駆逐艦 雪風』『丹陽』の物語」を作成する。
現地時間18時、台北駅に到着。荷物などを先にホテルに送り届けるため、ワゴン車への積み込みを行う。
現地時間18時30分、台北駅構内にある上海料理店「紅豆小館 新風貌上海菜 微風台北車站」(電話:02-2370-1033)にて夕食。
*薄い小麦粉生地にたっぷりのチョコレートを入れて焼いたデザート
食後、タクシーで宿泊先の「福泰桔子商旅 林森店(フォルテオレンジホテル リンセン)」に移動。
自分の荷物を受け取ったのち、コインランドリーでの洗濯や資料の印刷、急ぎの電話などでバタバタと動く。
現地時間24時、熱めのシャワーを浴びたのち、昨日に引き続いて国立臺灣歴史博物館で購入した本を読む。
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