原子力集約全国大会『原子力規制』の改善を期待して
2時、就寝。
7時に起床し、熱めのシャワーを浴び、目を覚ます。
8時、ホテル2階にて、小粒納豆、スクランブルエッグ、ベーコン、ソーセージ、ケールを中心したサラダ、金平牛蒡、蓮根の炒めもの、シラス、辛子明太子、焼き海苔、茹で卵2個、ご飯、牛乳、グレープフルーツジュース、若布と豆腐の味噌汁で朝食をとる。
2杯目のご飯は炊き込みご飯にし、サラダもおかわり。
食後、持参してきたノートパソコン(ThinkPad X61,SSD,SXGA+化,LEDバックライト化)で急ぎの部屋で事務仕事をしたのち、10時にチェックアウトする。
11時、中央区の某社にて、打ち合わせ。
11時50分、大手町駅周辺で柏崎市議会の議員有志と合流し、大手町ビルヂング内の「ての字 大手町店」(電話:03-3216-5404)で昼食をとる。
創業文政十年(1828年)の江戸の味ということで、「うな丼 1650円」(肝吸い、漬物付き)を選択。久々の鰻なので、一気に完食してしまった。
12時40分、サンケイプラザホールに移動し、13時30分から(主催:一般社団法人原子力国民会議、エネルギーと経済・環境を考える会 後援:KAKKIN、エネルギー問題に発言する会、日本保全学会、I0J(日本の将来を考える会) 、EEE会議シニア・ネットワーク連絡会、日本硝子製品工業会、原子力産業と地域・産業振興を考える会、福井県原子力平和利用協議会、福岡県郷友連盟、青森地域エネルギー施設立地商工団体協議会、一般社団法人原子力国民会議)に出席する。会場には600名を超える方が集まり、熱気ムンムン。
柏崎市議会からは、斎木議長以下、所属会派「決断と実行」、公明党、民友の有志議員が出席した。
主な内容は以下の通り。
(1)元文部大臣兼科学技術庁長官、原子力国民会議共同代表 有馬朗人氏
・エネルギー資源の乏しい我が国は、原子力が稼働すれば、これら全ての課題を解決(原子力比率の目標は20~22%)
・将来世代を危機に陥れることのないよう、冷静な判断が必要
・事故の影響を克服して福島を復興し、その反省と教訓を活かして原子力の安全な利用を確立すれば、世界から賞賛・尊敬される。
・原子力の本命は高速増殖炉。世界最初の原子力発電も高速増殖実験炉。
(2)エネルギーと経済・環境を考える会代表・柳澤光美氏(民進党)
・当時の福島第一原子力発電所事故を現場で感じた。胸が張り裂けるような思いであり、これは電力会社の問題でもなく、党派関係なく、国が一体として取り組む問題であると痛感した。
・上から言われたとか言われないということではなく、事故現場で頑張る姿、この現場力こそが日本の強みだと思う。
・正しい情報をいかに国民に伝えるのか、その努力が不足し、除染の1mSv神話をやってしまった。これは忸怩たる思いがある。
・大飯発電所の安全対策は自分ですべての現場を歩いた。福島を見た当事者として、比較をして説明したが、反対意見も多かった。しかし、ある女性から「大飯原発とともに生きてきた。再稼働には賛成、しかし残念なことが一つある。それは電力を送る先の大阪などから再稼働を決める大飯町の住民が悪者のように言われること」という発言があり、それが一番印象に残った。
・私たちの次の世代に、この日本をどう伝えていくのか、冷静に正しいことを理解して進めていきたい。
(3)「原子力の新たな展開」自由民主党総務会長・細田博之衆議院議員
・原子力発電所の安全な再稼働を進めたい。基本は福島の事故による電源喪失のようなことを二度と起こさないこと。
・柏崎刈羽原子力発電所はかつてないほどの地震動にも耐え、女川発電所も耐えた。しかし、福島だけは津波を原因とする事故に至った。
・こういった事故を十分に熟知したうえで安全対策を進めており、技術的には十分であるが、国民的理解が進んでいないこともあり、それは政治家の責任でもある。
・再生可能エネルギーは微弱なものであり、化石燃料が近いうちに枯渇するなか、原子力の利用は欠かせない。世界の潮流もそのようになっており、当面は核分裂エネルギーを利用するしかない。
(4)「原子力規制の課題」「自民党原子力規制に関するPT」事務局長・石川昭政衆議院議員
・IAEAからの勧告は、資源エネルギー庁、文部科学省、原子力規制委員会などが一体となって、慎重審議でエネルギー政策を行うべきというもの。そのことが進んでいない。
・安全目標を定めていない原子力規制委員会に対して、質問を行ってきた経緯がある。
・等級別扱いが生かされていない原子力規制にも改善するよう求めていきたい。特にそれは「もんじゅ」では顕著であり、高速炉の基準も設けておらず、その他の部分で規制している。
・5年間は原子力発電所は動いておらず、その間の中性子による材料の脆弱化などはなく、運転期間、事故時の積立金等の議論がでてきてもおかしくない。次の原子炉規制法には反映していきたい。
・本来あるべき規制の在り方にしていくとともに、2018年に予定されている日米の原子力協定の改定に向かって頑張っていきたい。
(5)「立地から見た原子力規制」参議院経済産業委員会理事・滝波宏文参議院議員
地元福井県は、商用炉等約十基の原子力発電所を抱える全国最大の集積地。3.11 が立地自治体地域に対して示したのは「自分達が思っていた以上のリスクを抱えながら、都会を中心とする消費地に対し安定・安価なエネルギーを供給してきた」ということ。「もっと感謝されてもしかるべきだ」という立地の思いに相反して、全く放り出されたような現状であり、その疎外感は著しいものがある。
→ 立地の想いに相反して、まるで放り出されたような扱い。地元で怨嗟、心痛の声。
国がエネルギー政策の中でしっかりと原子力を位置付け、進めないと、国及び電力消費地と原発立地地域との間の信頼関係が崩れてしまう。この点、地元とのコミュニケーションは特に重要である。ところが、現在に至る規制委員会の態勢は、この点の配慮が不十分に見える。例えば、田中委員長は、立地地域をほとんど訪問せず(就任4年強でまだ一桁。福島以外は川内、島根のみ)、立地自治体首長とも、全国組織の代表でないと会わない(福井県でも立地のパイオニアである美浜町の町長も、委員長にはまだ会っていない)。立地が直面するリスクは、町の大小や全国代表かどうかでは左右されないはず。国会質疑で、田中委員長になぜ現地に行かないのかと聞くと、「忙しい」との返答で驚いた。自分は政治家、大臣ではないからいいんだとの言うが、組織トップの重要な仕事は、政治家かどうかにかかわらず、関係者とのコミュニケーション。田中委員長は、立地とのコミュニケーションを軽視しているとしか考えられない状況にある。
また、原子力政策を進めるという観点から、現在の原子力規制行政には恣意性、権限濫用の懸念が否めない。原子力規制委員会は総理大臣でも直接指示出来ない強い権限を持った3条委員会。大きな権限を持った行政機関は、権限濫用を厳に戒めて、予見可能性の確保などデュープロセス(適正手続)を遵守せねばならないはず。しかし、例えば様々な規制委の指示が文書化されず、活断層の審査では法的根拠のない有識者会合が行政処分に前置されている。6月に閣議決定された骨太方針では「予見可能性を高めるための規制基準や審査の充実・明確化等に取り組む」ことを盛り込んだ。来春に予定される炉規法改正等で、この閣議決定かきちんと実施されるようにチェックして行きたい。
ここからは地域からの声ということになり、(九州)原子力国民会議理事・泉舘昭雄氏、(敦賀)福井県原子力平和利用協議会副会長・石黒順二氏、(青森)青森大学名誉教授・原子力産業と地域・産業振興を考える会会長 末永洋一氏、そして新潟県代表として刈羽村長・品田宏夫氏が登壇し、いつものように歯切れの良いお話しをされた。
また我が柏崎市議会からは丸山敏彦議員が登壇し、先般も行われた原子力発電への賛成・反対を越えて集まって議論する全国原子力発電所立地議会サミット開催までの経緯を紹介。
(6)講演:「“もんじゅ”の使命と今後の展望」東京大学教授・岡本孝司氏
日本は95%のエネルギーを海外に依存している。オイルショックを経験した世代は、ほぼリタイヤしており、スイッチを入れれば電気がつくことに何の疑いもない社会が40年以上にわたり続いている。原子力基本法第1条に、原子力利用は「将来のエネルギー資源を確保」することを目的として進めることが明示されており、原子力はエネルギーの安定供給に大き<貢献してきている。福島第一原子力発電所事故は、原子力の持つ大きな負の影響を改めて強く認識させた。長期的には必要性が揺るぐことはないが、短期的には強い忌避の感情が支配することは否めない。一方、パリ合意はC02排出による温暖化を2度以内に抑えるというチャレンジングな目標で合意した。極東と言われる東アジア東端に位置する日本は、良くも悪くも、世界情勢に影響を受ける。地続きではないために、欧州のような直接影響は少ないが、隣国の影響は無視できない。
中国では毎年4~ 6基の原子力発電所の建設が進み、インフラ輸出としても世界に展開している。韓国では、対馬から70kmの距離にある新古里で、新型軽水炉の運転を始めると共にUAEでも、建設を進めている。世界は原子力発電への依存度が単調に増加している。ドイツや台湾なども当分の間は原子力を活用している。
このような地域的背景を含め、エネルギー安定供給のために、もんじゅは国産プルトニウム鉱山としての大きな意義がある。国産でC02を出さない大規模エネルギーを自主開発で作り上げることができる。もんじゅの役割は、プルトニウム鉱山を確証する事、ナトリウム冷却炉の高い安全性を実証する事、高レベル廃棄物処理への道筋を確認する事にある。世界に先駆けて、高速炉を確立する事が日本にとっては死活問題。今、もんじゅを止めるという事は、日本は自主開発をあきらめたという事である。開発が30年遅れることになり、中国などに追い抜かれ、気が付いた時には、エネルギー資源を外国に握られているだろう。
もんじゅの目的:
プルトニウム鉱山としての国産エネルギー資源
30年後主要エネルギー源を開発し世界に貢献
高レベル廃棄物減量に活用
核不拡散確保
様々な試算によれば、パリ合意を達成するために、50年後には高速炉が世界中で使われているそうだ。今、中国は旺盛な研究開発を進めている。中国の原子力関連大学では、中独、中仏協力が進んでいる。日本の技術力と、中国の開発意欲を融合して、東アジア発の安全な高速炉開発を進め、パリ合意や、世界のエネルギー安全保障に貢献することも現実的ではないか。
予定を大幅に過ぎ、16時40分に大会が終了となった。今日、出席された各先生も含めた懇親会があり、他の議員は出席するため、ご案内だけさせてもらい、新宿区に移動する。
18時から新宿区の外国人観光ツアーを扱っている某社に行き、ツアー提案(いわゆるチョイ足し体験)をどう行うべきか等、色々とアドバイスを頂戴した。
20時40分、東京駅に移動し、上越新幹線「とき349号」に乗り込む。車中にて、おにぎり(筋子)、納豆巻き、魚肉ソーセージ、ビール500mlで夕食をとる。
22時43分、長岡駅で乗り換え。
23時49分、柏崎駅に到着し、自宅まで歩く。
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