2024年6月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30            
無料ブログはココログ

« 新潟県、新潟空港アクセス研究会を協議会に格上げ | トップページ | 地域原子力防災協議会:原子力災害時の課題抽出 »

2017年2月26日 (日)

平成29年度李登輝友の会新潟支部総会
講演会「蔡英文政権下の台湾」

 2時、就寝。

 7時に起床し、大粒納豆、茄子の味噌油炒め、水菜サラダ、里芋と大根の味噌汁でご飯2杯の朝食をとる。

 9時、事務所に来客があり、相談を受ける。

 12時過ぎ、柏崎市内での所用を済ませたのち、新潟市に向かって移動。

Dsc_0013 新潟市に入り、14時10分、鯛を出汁にしたラーメンで話題の「らぁ麺 鯛あたり」(電話:025-276-2002)で昼食をとる。
 基本の醤油味にしようと思ったが、より出汁の味が分かるよう「海乾 しお チャーシュー 880円」と「らぁ麺屋の鯛めし 100円」を注文。麺は好みのタイプではなかったが、柚子や海鮮乾物の旨味が効いたスープが滋味深く、ほとんど飲んでしまった。

Dsc_0015

 15時過ぎ、ラマダホテル新潟に移動し、平成29年度李登輝友の会新潟支部総会に出席。
 開会宣言、国歌斉唱ののち、支部長からの活動報告となった。

Dsc_0019

 15時35分から講演会。台湾人医師であり、栃木県で医療現場で活躍するなか、台湾独立運動に活躍されている林建良先生から「蔡英文政権下の台湾」と題したお話である。
 主な内容は以下の通り。

Dsc_0020

・蔡英文政権下のもと、台湾は生まれ変わっていくと思っていたが、支持率は下がり続けている。昨年5月20日支持率69.9%、今年2月20日支持率41.3%。
・なぜこんな支持されないのか、という声が多い。前総統の馬英久バージョン2という人までいる。しかし、致命的なミス、大きな失敗はない。同性婚への言及、労働問題の不手際、台湾人意識を強く言わなくなったから、などの声がある。
・蔡英文政権の株価8100ポイント(昨年5月20日)、今年2月24日9700ポイントであり、実際は景気は上がっている。馬英久政権では0成長かマイナスであった。9か月で成果をだしている。
・中国は国家として台湾に観光客を出さないようにしている。これは共産党独裁だからできること。これを受け、台湾の観光業界は蔡英文政権への批判を強めている。しかし、日本人観光客は17%増え、全体の観光客も増えているのが実態。
・中国人観光客が本当に台湾経済に寄与したかといえば、ほとんどない。中国人が案内し、中国人が土産を売り、スタッフも最後には食材まで中国産を使っている。これは日本に来る中国人客の経済効果も同じこと。持ってきたのは、ごみだけとも言える。
・蔡英文政権では失業率は3.9%(昨年5月20日)でスタートしているが、現在では3.7%(今年2月24日)。
・ロシアはプーチンの支持率は8割であるが、その支持率が本当なのかは微妙であるし、また経済は良くなっていない。
・人間はサイレントマジョリティであり、3割ほどの人間が蔡英文政権批判をしている。ノイジーマイノリティの問題。まるで本当のように見える。これはアメリカのトランプ大統領誕生も同じ。見かけ上、クリントンとは7対3で負けると思われていた。
・なぜ蔡英文政権はこれほど叩かれているか、4つの問題がある。
 (1)人事、(2)陳水扁、(3)国共合作、(4)性格

Dsc_0023

(1)人事面で、民進党の古いメンバーと蔡英文は肌が合わない。野心家が嫌い。民進党のなかの権力争い。42の閣僚ポストのうち4つしか民進党を入れていない。首相には民進党の人間を指名せず、外省人で親中派を任用した。国防長官は軍あがりのガチガチの国民党員。外務大臣も国民党員で親中派になった。重要ポストは、すべて馬英久政権の政務官級を任命。これらの人事が摩擦を起こしている。外交と国防こそは総統自身がやる仕事であり、官僚を手足として使うため。本当は、ここに蔡英文の強い意志がでている。中国寄りの人間を命令で使う道を選んだ。
 蔡英文は、大みそかに『台湾人400年史』を書いた台湾独立運動の志士・史明(98歳)を自宅に呼んだ。これが台湾人へのメッセージであった。
(2)陳水扁の恩赦を期待していた民進党周辺からの不満。しかし、民進党の腐敗の元は陳水扁が台北市の市長になってから始まった。そこで警察官僚のポストに賄賂が決まっており、その賄賂は海外でマネーロンダリングをしていた。本人は建国資金だと主張しており、仮釈放中。一番のバッシングは昨年5月27日、WHOの年次大会の際、厚生労働大臣が中国大陸に妥協した名称であるチャイニーズ・タイペイとして出席したとき。民進党内部からの不満がでた。これらは既得利権者の問題。
(3)国共合作で一番良く分かる例は、日本の福島周辺の食品規制を撤廃しようとしたとき、日本の奴隷、売国だ、と台湾内の国民党と中国大陸の共産党の手を組んだ。食品規制をしたのは馬英久政権であり、科学的根拠もなく、過激な反対活動をした。
(4)性格的には野心がなく、金銭欲、権力欲がない。彼女のお父さんは、亡くなるまで政治家になるなと言われていた。本人は淡々としている。人間としては、面白みがない。側近を作らないタイプ。慎重すぎるほど慎重。昨年6月24日にはじめての外交はパナマであった。その際、中華航空から借りた専用機に爆弾が仕掛けられたという通報があり、調べてみると邪魔をしたかった内部犯。中華航空は軍の天下り先であり、由々しきことであった。外遊中の昨年7月1日、台湾の高雄の軍港から一発のミサイル(雄風三号、300kmの射程距離がある。台湾海峡は180km)が発射された。この誤発射は二つの可能性しかない。一人の兵士のボタンで発射されたことだけは分かっている。意図的なのか、ミスなのか。意図的であれば大問題であり、軍のなかに中国大陸のスパイがいることになる。そもそも一人でミサイルを発射できた段階でおかしい。意図的でないなら、軍が機能していない証拠であり、台湾は無防備と同じ。国家安全が重要と分かっている蔡英文にとっては大きな事件であった。そのあと昨年11月11日、退役将校37名が元陸軍の副総司令官・吳斯懷をトップに習近平に会いに行った。今年1月2日、中国共産党配下の『環球時報』で元台湾のスパイ関係の前国防部副部長・林中斌が「台湾は3日以内に軍事制圧される」と取材に答えた。
・今年2月24日、日本が「中国安全保障2017」をだした。中国の台湾に対する軍事力は日増しに強くなっている、蔡英文が原住民に謝罪した意味がある、と指摘した。
・蔡英文の経済回復の重要政策は国防。「雄風三号」のように台湾しか作れない、イスラエルも作れるかも知れないが、そういった技術がある。無人の軍艦も開発している。台湾の軍事力は15番目、日本は9番目。アジアで戦闘機を開発からすべて作れるのは、たった二か国であり、日本と台湾のみ。この技術をもって産業化をする。目標にしているのはイスラエル。イスラエルは人口800万人に資源もないが、サバイバルしている。それはGDPの9割が軍事か軍事関連及びIT。
・アメリカは国内法で台湾を守る。法的義務、道徳的使命があると国会に提出されている。
・蔡英文政権が直面している問題は、李登輝政権時より大きくなってきており、特に中国大陸が飛躍的に強くなった。台湾の貿易40%が中国大陸に依存している。これを一気に変えられないのも現実。ゆっくりと方向転換をしなければならない。
・台湾の将来は困難に満ちており、波にぶつかりながら生きていかなくてはならない。そのために痛みに耐える必要はある。蔡英文政権はその批判に耐えている。
・国を創るには忍耐、覚悟が必要であり「、物腰は柔らかいが真は強い」蔡英文政権を信じている。この采配は、神からのプレゼントだと思っている。

 17時40分に終了となり、非常に感銘を受けた講演会の余韻を楽しみつつ、帰路につく。

Dsc_0025 買い物などし、20時、自宅に到着。半額で購入したアメリカ産ビーフ肩をニンニク味噌と佐渡バターで焼いた和風ステーキ、鰹のたたき、ホタルイカの酢味噌和え、ちぢみほうれん草のおひたし、ビール500ml3本で夕食をとる。ちぢみほうれん草は甘味が強い。

 食後、事務所で事務仕事。

 23時、熱めのシャワーを浴びたのち、録画しておいたテレビ番組を一気に観る。

« 新潟県、新潟空港アクセス研究会を協議会に格上げ | トップページ | 地域原子力防災協議会:原子力災害時の課題抽出 »

経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

« 新潟県、新潟空港アクセス研究会を協議会に格上げ | トップページ | 地域原子力防災協議会:原子力災害時の課題抽出 »