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会派視察1日目(宮城県仙台市への移動)
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2017年5月23日 (火)

会派視察2日目(宮城県柴田町:水球温水プール、宮城県石巻市:防災基本計画)

 3時、就寝。

 7時に起床し、目覚ましに熱めのシャワーを浴びる。

Rdsc_000201 8時、ホテル1階に行き、小粒納豆、生卵、麻婆麺、ソーセージ、スパゲティ・サラダ、野菜サラダ、スクランブルエッグ、胡瓜の漬物、焼き海苔、ほうれん草と麩の味噌汁でご飯2杯の朝食をとる。
 麻婆麺とスパゲティサラダがあくまで副菜、おかずとなっているが、炭水化物・・・。

 8時30分、早めにホテルを出発し、せっかくなので国宝である大崎八幡宮を参拝。慶長12年(1607年)に伊達政宗によって創建されましたもので、昭和27年に国宝として指定されている。

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Img_4384 10時20分、宮城県柴田町に入り、10時30分からヒルズ県南総合プール(宮城県仙南総合プール)を視察させてもらう。
 日本で唯一という水球の屋内温水プールであり、プールの床は可動式という珍しい施設である。

Img_4385 柏崎市として「水球のまち」を宣言し、大風呂敷を広げたのは良いが、肝心の通年での練習環境、公式戦や合宿誘致に耐えうるプールが無いのが実態。前回の平成29年2月定例会議の一般質問でも問うたほど。今回の視察で、どういった施設を整備すべきなのか、概算費用はどのようなものかを学びにきた次第である。
 宮城県教育庁スポーツ健康課及び指定管理者であるセントラルスポーツさんからご対応頂いた。
 主な内容は以下の通り。

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1.施設概要
(1)施設名称 ヒルズ県南総合プール(宮城県仙南総合プール)
   *平成26年度からネーミングライツを導入
(2)所在地 宮城県柴田郡柴田町大字本船迫字十八津入地内
(3)開設年月 平成11年4月
(4)規格 35m×25m、屋内温水
(5)水深 水球時2.1m
      競泳時1.4m
      
一 般1.2m*ステンレス製可動床
  可動床は0~2.1mを15分間ほどで調整可能
(6)収容人員 290名

2.建設の経緯
・当該施設は、平成7年度に新世紀宮城国体(平成13年度)の水球競技会場として、屋内・常温のプールを想定し整備計画が始まったもの
・国体の大会運営主体である柴田町と協議したところ、競泳用プール(25m)としても活用を図りたいとの申し出があり、温水・可動床の機能を持つプールとして整備した。

3.建設費
 
約17億円
*財源は柴田町と宮城県との覚書により、温水・可動床の分の工事費を柴田町で負担し、残りを県で負担(柴田町3対宮城県14)

4.主な大会実績
・平成13年度 新世紀宮城国体水球競技
・平成29年度 南東北インターハイ水球競技

5.その他
・平成18年度から指定管理者制度を導入
*現在の管理者:セントラルスポーツ株式会社(平成29年4月1日~平成34年3月31日)
・管理委託費については,柴田町と宮城県の覚書にそれぞれ負担

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*中央から2つに分離することもでき、片面を水球用、もう片面を競泳用にすることも可能。

Q.年間利用者はどれほどか。
A.直近で年間6万人。そのうち一般利用と指定管理者の自主事業があり、自主事業で4万人ほどになっている。水球の大会は年に4から5回ほどで、週3回は高校生が練習(利用料は減免で半額)が使っている。水球の合宿等では、岩手や栃木の高校が使っている。

Q.県と町の費用負担の話があったが、大規模改修などの費用割合はどうなっているのか。
A.大きな改修は全額、県が負担しており、年間の維持費を3対14の比率で負担。年間の維持費用は3300万円ほどかかり、利用料収入で不足する分を行政側で補っている。

Q.ネーミングライツの販売価格はどれくらいか。
A.年間80万円で販売している。

Q.もともと水球熱があった土地柄なのか、それとも何かの要請があったのか。
A.隣接する柴田高校をはじめ、スポーツ熱の高い地域であり、この施設の前に屋外の宮城県水球プールがあったこともある。

Q.水球でまちづくりといった声は地元や宮城県側であるか。
A.特には無く、積極的な合宿誘致などをしているわけではない。公式大会となるとサブプールが無いこともあり、改めて設備が十分かどうか検討しなければならない。

 実際の施設内も見せて頂き、公式な大会を誘致するのに必要なもの、また日頃の利用率を上げるために考慮しておく点などヒントを多く頂戴することができた。

 11時20分、御礼を述べ、施設を後にした。

Img_4392 13時、宮城県石巻市内に入り、13時20分、「藤や食堂」(電話:0225-93-4645)で昼食。 石巻独特ということで、B級グルメとしても売り出している石巻やきそば「特製(肉、玉子、野菜入り)やきそば 700円」を試してみた。

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 二度蒸したことによって茶色になった麺は水分を吸いやすく、それをさらに魚介系のスープを絡めて炒めており、味が薄めになっている。それを後掛けの「石巻焼きそばソース」をたっぷりかけるスタイル。
 自分でソース味の濃さを調整できることと、麺が独特な食感で美味しい。

Img_4395 13時45分、閉店した百貨店の空きビル(無償譲渡)を利用した石巻市役所に入り、防災基本条例と防災サイレン基本計画についての視察をさせてもらう。
 ありがたいことに地元の名産である「笹かまぼこ」(粟野蒲鉾店)を頂戴し、またえちゴンを使ったウェルカムパネルの表示もあった。やはり柏崎市議会でも、こういったおもてなしは必要である。

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Img_4396 最初に丹野清議長からのご挨拶があったなか、東日本大震災に関する貴重な経験を聞くことができた。

・東日本大震災の際には山にいたので、気が付かなかったが、山を下りたら大混雑で
・東日本大震災の前のチリ津波の際に大津波が来るはずが来なかったため、津波に対する意識が低くなっていたこと、そしてその際に空振りになっても警報をだせばまだ備えができたのではないかと思う。

Img_4397 視察項目である防災基本条例と防災サイレン基本計画については、内閣府の中央防災会議災害対策標準化WG委員としても活躍しておられる総務部次長(防災・原子力担当)から説明を受けた。
 主な内容は以下の通り。

<石巻市防災基本条例>
・石巻市議会総合防災対策特別委員会で「」
・平成26年4月1日制定。3.11を含む一週間を防災週間にすることや自助(自らのことは自ら守る)、共助(地域で支え合う)、公助(行政が市民を支援する)を明らかに、市民、事業者、市の協働で築く「災害に強い安全で安心なまちづくり」を目指した。

<条例の実運用例>
・防災シンポジウムを開催
・子供たちによる防災モニュメントの作成・設置

→メンテナンスをして思い出せるよう、朽ち果てるモニュメント
・災害に強いまちづくり
 ハード事業:二重堤防、防潮堤、河川堤防、主要道路の整備
・災害に強い情報伝達手段の多層化
 防災ラジオ、ORANGE(ORganized Area Network GEar)でポータルサイトやパーソンファインダーをスマートフォンやパソコンで利用できる。
・被災者の早期自立を目指した支援システムの構築
 被災者自立支援システムを構築
・石巻市災害時備蓄計画
 7割は自前で食料確保できるというアンケート結果を踏まえ、3割の市民のため、1日2食を3日分を備蓄。
・自主防災会の組織、訓練
・総合防災訓練(避難所となる学校側主催での児童生徒向け訓練も開催)
・市民の生命を守る(仮称)石巻市防災センター
 現在整備中で平成20年度上半期に完成予定

・国立大学法人東京大学との共同研究
→災害対応標準化への取組み
 自治体で対応がまちまちであるため、失敗も研究し標準化を行うよう進めている。

・災害対応支援のためのリエゾン全国派遣

<石巻市防災サイン基本計画>

Img_4398(1)計画の趣旨
・東北地方太平洋沖地震とその後に到来した巨大津波(以下「今次津波」という。)による大きな被害を受けた被災地である。
・災害に強いまちづくりを進める一方策として、防災に関する情報や標識を「防災サイン」として整備するための基本的な考え方をまとめたもの。
(2)計画の位置づけ
・「石巻市地域防災計画」を上位計画とし、「石巻市津波避難計画」の内容を踏まえて策定。
・防災サイン設置等の整備については、本計画後に策定予定の実施計画において定め、サインの整備を進める。
(3)計画の特徴
・今次津波による被害を受け、津波災害に対する防災サインを主眼とする。
・本計画は今次津波の浸水実績に基づき策定。
(4)基本的な考え方
1-1 被災経験をとおして
 被災地であることを前提に、地理的特性と被災形態、避難行動の関係などを踏まえた計画。「避難」、「記憶」、「にぎわい」のみちに基づいた「防災サイン」「みち」の永続性と有効性に着目し、今次津波の浸水深をもとに「避難」「記憶」「にぎわい」の3つのみちを設定。それぞれのみちが持つ特性を活かした「防災サイン」基本計画を策定する。
1-2 将来向けて
 今次津波の記憶を持たない人々が被災しないことを目指した計画。
1-3 避難のための日常学習
 災害、防災について日常的に学習する場を創出し、防災に対する意識啓発を世代を超えて行うことも重点を置いた計画。
(5)記載内容

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→これから設置となるが問題はコスト。
 企業広告を募って費用を削減する。

Q.モニュメントを朽ち果てる方式というのは神宮の遷宮のようで面白く興味深い考えと感じたところ。防災情報の伝達方式のなか、ラジオとあるがどんな運用をしているのか。またデジタル防災行政無線への移行との兼ね合いはどう整理したか。
A.基本的にデジタル防災行政無線は絶対外せないものであり、災害時の最後の砦。ただし戸別受信機のコストがかかってしまうので、強制起動方式で地元FMを使って、共同で運営している。割り込み放送が入るようなかたち。ラジオ自体は5000円であるが、補助をし、1000円で買ってもらう仕組みで、現在1万1000台ほどでている。

Q.パーソンファインダーやその他にも市民が使える機能があり、かつ市職員の補助となるORANGE(ORganized Area Network GEar)は職員がいつでも使えるような研修はしているのか。
A.防災訓練の際に実際に職員も訓練している。また避難所となる場所にも職員を派遣する訓練もしている。

Q.防災ラジオの話に戻って恐縮だが、実際に石巻市全体での防災ラジオのカバー率はどうか。
A.実際にラジオが届かなかったところが多く、中継局を3つほど作り、85%ほどのカバー率になった。しかし、震災後に家を建て替えた場合は、断熱材など新素材を使っていることもあり、家の中までFMが届かない事例がでてきている。防災行政無線は震災後にデジタルに切り替え、これをベースにしており、既にデジタル防災行政無線戸別受信機がある地区が一部ある。


 その他にも避難所運営、震災時の業務標準化、悪徳団体の排除など多岐に渡っての意見交換をさせてもらった。

Img_4409 最後に石巻市議会の議場も見学させてもらい、設備のみならず、議会運営の違いについても意見交換。
 石巻市議会の場合は、副市長は2名制をとっており、1名は原子力専門家として経済産業省からの出向者である。我が柏崎市でも副市長を2名体制にし、民間出身者を入れ、産業・経済に一定期間、集中すべきと思う。

Img_4411 御礼を述べ、石巻市役所をあとにし、第3セクターが運営する石ノ森萬画館を約11年振りに訪問。
 前回に来たのは平成18年5月25日。その後、東日本大震災で被災したので、復活した姿を見るのが楽しみであった。

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*ロボコンとガンツ先生

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*石巻市のローカルヒーロー『シージェッター海斗』

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*『仮面ライダードライブ』のトライドロン

 館内スタッフの若い女性に

 「どーも、どーも、
   『美少女仮面ポワトリン』です」

*原作は石ノ森章太郎氏

と高田純次氏風に軽口をたたいて、ドン引きされたところで、施設を後にした。

 その後、東日本大震災で何度もボランティア活動をした渡波地区の現状などを観てまわったのち、仙台市内に戻る。

 19時20分、宿泊先の「スーパーホテル仙台・広瀬通り」に戻る。

Rdsc_001811 20時、「三陸漁師のオイスターバー Ostra de ole」(電話:022-796-7579)に行き、特定日のため半額になっている生牡蠣、金華サバの生ハム、朝獲れ宮城野野菜のバーニャカウダ、牡蠣のアヒージョなどをつつきながら、ジントニックを飲む。
 5%の割引クーポン券もあり、かなりお得に地元の味を堪能することができた。

 22時、「第2回新東北みやげコンテスト優秀賞」を受賞したという「ウルトラー油 777円」などお土産をいくつか買ったのち、ホテルに戻る。

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 熱めのシャワーを浴びたのち、持参してきたノートパソコン(ThinkPad X61,SSD,SXGA+化,LEDバックライト化)で急ぎのメール等を処理する。

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