2017弾丸台湾視察3日目(立法院で柏崎の紹介!2020東京五輪「台湾正名」記者会見、他)
現地時間6時(日本時間7時、時差-1時間)に起床し、持参してきたノートパソコン(ThinkPad X61,SSD,SXGA+化,LEDバックライト化)で急ぎのメールや資料作成を行う。
現地時間7時30分、西門星辰ホテル本館地下の食堂に移動し、ビュッフェ形式の朝食をとる。ブロッコリースプラウトやサボテンの仲間である石蓮花の生野菜サラダ、スクランブルエッグ、ソーセージ、青菜の炒め物、プレスハム、ご飯、豆乳といった内容。昨日と同じ内容の料理であり、もう少し変化がほしいところ。
食後、荷物や今日の日程の整理、資料の準備。
現地時間10時過ぎ、大雨のなか、タクシーで台北植物園に向かう。
雨が原因なのか、かなりの渋滞であり、現地時間10時30分、やっと台北植物園に到着。
先に本ブログでも紹介した日本統治時代の1924年に建設され、2016年から復元工事が行われた[月昔]葉館(さくようかん)を訪れた。
*外見は当時そのままに復元されているが内部はしっかりとした新しい骨組み
また同時に同じように復元された、我が新潟県の先人である早田文蔵氏(1874~1934年、加茂市出身)を顕彰する記念碑も確認することができた。
案内係の方に
「新潟県人なので、先人の偉業を見るために来た」
とを伝えると、それならと絵葉書を頂戴した。ありがたいことであり、是非、加茂市の皆さんにも訪れてもらいたいと思う。
現地時間12時、上海点心の老舗「高記 永康店」(電話:02-2341-9984)に移動して、昼食。お約束の「小籠包 10個 220元」で口中をビロビロの火傷状態にし、安定の味「海老チャーハン 240元」で落ち着かせ、スッキリとした味わいの「酸菜と豚胃と蛤のスープ 320元」でシメた。とりわけ、このスープが滋味深く、次回もまた注文したい。
食後のデザート?として、好物の葱抓餅を食べようと「天津葱抓餅」(電話:02-2321-376)に立ち寄る。普段は長い行列でなかなか買えないが、大雨のせいか行列が少ないため、すぐに買うことができた。卵入りの「加蛋(ジャーダン) 30元」を購入。安い上に、何度も折りたたんで練った生地の歯ごたえが良い。行列ができるのも納得の味である。
再びタクシーに乗り込み、現地時間13時30分、台湾独立建国聯盟本部に到着。
14時から今年3月に柏崎市議会において全国で初めて、しかも全会一致で可決した「東京オリンピック・パラリンピックでの台湾選手団の呼称に関する意見書」について、台湾正名運動に係る重鎮の皆さんとの意見交換を行う。
参加者は、元台南市長であった李登輝民主協會・張燦鍙理事長、民報文化事業創辦人・陳永興氏、台灣獨立建國聯盟・陳南天主席、台灣國家聯盟總召集人・吳樹民氏、台灣聯合國協進會・蔡明憲理事長、台灣團結聯盟・劉一德主席、基進黨文宣輿情部副主任・林春妙女史といったアツい独立派の皆さんである。
意見交換がそのままマスコミ公開となってしまったので、記者会見のような感じとなった。
質疑の主な内容は以下の通り。
Q.この意見を提出しようと思ったのは何故か。
A.台湾選手団を存在しない名前「チャイニーズ・タイペイ」の名で呼ぶことは、台湾人の人権にかかわる問題であったこと、そしてスポーツの世界に政治が持ち込まれていることを問題視したため。この意見書の前にも、日本に来た台湾人の戸籍が「中国」となっていることへの是正を求める「委員会発案第2号 台湾出身者の戸籍表記是正を求める意見書」が全会一致で可決(平成28年2月定例会議、全国で3番目)し、国に届けている。
Q.いつごろから「チャイニーズ・タイペイ」がおかしいと感じたのか。
A.個人的に感じたものかも知れないが、ワールド・ベースボール・クラシックが始まったころ、試合前には「台湾」と呼んでいたにも関わらず、いざ試合中継では「チャイニーズ・タイペイ」と表示されていることに違和感を感じた日本人、とりわけ若い世代がいたと思う。競技に参加する一つのチームである以上、同じ地位で扱うべきであり、中華人民共和国に配慮して名称を変えるのは政治問題としか言いようがない。
Q.意見書をだすことによる議員個人のメリットはあるのか。
A.自分の選挙が有利になるとか、そういったメリットは無い。そんな事を考えてのことではなく、人権問題として、東京五輪が真の平和の祭典になってほしいこと、そして正義感からの提案。だからこそ、共産党をはじめ人権を大切にする柏崎市議会は会派、党派を超えて、全会一致となった。この場を借りて、賛同してくれた議員に改めて御礼申し上げたい。
Q.調べると柏崎市は中国大陸の縁が深い自治体とあるが、中国大陸側からの苦言や働きかけなどはなかったか。
A.ご存じのように、田中角栄元首相の出身地であり、中国大陸とは縁が深い。しかし、人権問題は別。柏崎市では北朝鮮による拉致事件もあり、人権問題に関しては意識の強い自治体である。中国側からの苦情などは現時点ではない。日本国内においては、かつて神奈川県鎌倉市議会で中国の人権問題全般を指摘する意見書が可決した際、起案者に対して中国大使館から苦情の電話があったということを聞いている。
Q.今後はどのような活動をするのか。
A.署名活動には引き続き協力していき、日本国内の各地方議会に対しても働きかけたい。またできれば、東京都議会にも広げることができればと考えている。
現地時間15時過ぎに終了し、その後、日本の国会にあたる立法院に移動。
立法院に到着し、与党である民進党の若手ホープ劉建國・立法委員の秘書にご案内頂き、現地時間15時40分から昨年も観た立法院や台湾の法体系に関するビデオ映像を観る。
現地時間16時15分、劉建國・立法委員の事務所に、元台南市長であった李登輝民主協會理事長・張燦鍙理事長とともに訪れる。
劉建國・立法委員は、与党である民進党の若手ホープであり、地方議員を1期経験したのち、雲林県選出で40歳にて立法委員(国会議員)に初当選、現在3期目。
予算案への質問前の貴重な時間であったが、物産品の相互販売のみならず、人的交流を雲林県もしくは周辺自治体と柏崎市とで、どうやれば実現できるか、との話で盛り上がった。
来月にも台湾に来る用事があるので、是非とも雲林県に立ち寄り、スポーツ交流も含めて、柏崎市とお互いにイコール・パートナーになれる自治体とマッチングできればと思う。できれば、他会派の議員もお誘いしたい。
現地時間16時40分、劉建國・立法委員が登壇する質問時間になるまでの間、張燦鍙理事長に台南市長時代のご苦労や、先に本ブログでも紹介した湯徳章氏(日台ハーフ)についてお聞きした。
湯徳章氏は、弁護士として台湾人の人権確立のため、国民党政府による2・28事件の弾圧から台南市民を救うために奔走し、最後は国民党から銃殺で処刑されてしまう。
その最後の言葉は、台湾語で
「私には大和魂の血が流れている!」
そして日本語で
「台湾人、万歳!」
であった。
張燦鍙理事長は、実施のその場におり、湯徳章氏の最後の言葉を耳にした貴重な生き証人。だからこそ氏は、台南市長になった際、この処刑現場を公園としてすぐに保護した。
話を聞いていると、改めて「大和魂」は戦前の日本の教えを受けた台湾人にこそ宿っている、と感じたところ。
また、私と台湾人の妻との結婚式の祝電に、この湯徳章氏のドキュメンタリー『汝、ふたつの故国に殉ず ―台湾で「英雄」となったある日本人の物語』を書いたジャーナリスト・門田隆将氏から祝電をもらったこと、そして台南市と仙台市との友好提携をした元仙台市長である梅原克彦氏と共通の知人であることから、さらに話が盛り上がった。
現地時間17時10分、傍聴券を持って立法院の議場内に入る。柏崎市議会や日本の国会と違い、大型ビジョンを使った資料説明や動画紹介など、どうやって議事録をとるのか、不思議な感じであった。
柏崎市議会ではビジョンどころか、パネルの提示なども議事録との関係があり、どこまで使えるのか整理はされていない。
今日の議案は、2018年度(民国107年)中央政府総予算案であり、それに対しての14番目の質問者として、民進党・劉建國・立法委員が登壇。
冒頭、今年3月に柏崎市議会において全国で初めて、しかも全会一致で可決した「東京オリンピック・パラリンピックでの台湾選手団の呼称に関する意見書」を日本語で「イチバン」と紹介し、柏崎市について触れ、さらに傍聴席にいる斎木裕司議員、私、加えて私の妻が台湾人で高雄市出身のことまでお話しになった。
柏崎市議会のことが台湾の立法院の議事録に掲載されるのは、夢にも思わないことであった。
それを受け、台南市長から転身された頼清徳行政院院長(首相)が、傍聴席にいる我々に対して手を振ってもらったのち、院内からの万雷の拍手を頂戴した。
ありがたいことである。
15分間の質問を終えた劉建國・立法委員と記念撮影をしたのち、御礼を述べ、また自治体間交流についても、必ず雲林県を訪れる旨の約束をした。
18時、立法院内のレストラン「立法院康園餐庁」(電話:02-2358-5478)に移動し、台湾独立建国聯盟本部で意見交換をした皆さんに加え、2014年に立法院を占拠した太陽花(ひまわり)学生運動に参加した若い世代の政治活動家の皆さんと会食。
日本の若い世代はどうして積極的に政治参加しないのか、といった質問から日本と台湾の歴史秘話まで、アルコールなしでアツく、幅広い話題となった。
21時過ぎ、タクシーで宿泊先のホテルに戻り、熱めのシャワーを浴びてリフレッシュ。
近所のコンビニで買ってきた台湾ビール500ml3本を飲みつつ、今日頂いた資料や日本語版の書籍を読む。
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