「中学生サミット2017-Winter」2日目
核のごみに関する対話@名古屋
2時、就寝。
6時に起床し、熱めのシャワーを浴びて、目を覚ます。
7時20分、1階カフェレストラン「ソレイユ」に行き、ビュッフェ形式の朝食をとる。小粒納豆、温泉卵、ベーコン、粗挽きソーセージ、スクランブルエッグ、塩鮭、ミニトマトとリーフレタスのサラダ(くるみドレッシング)、ポテトサラダ、味噌汁、牛乳、トマトジュース、ご飯2杯といった内容。
また、初めてであるが、このホテルの朝食には何と「あなたの健康、こちらです」と書かれたサプリメントのコーナーがあった。面白い試みである。せっかくなので、コエンザイムQ10やマルチプルビタミンなどを飲む。
引率してきた3名の中学生(新潟県立柏崎翔洋中等教育学校1年生男子2名、柏崎市立第三中学校2年生男子1名)も朝食をしっかり食べており、体調は良いようである。
8時にホテルプラザ勝川をチェックアウト。勝川駅から千種駅に移動し、千種駅で地下鉄に乗り換え、新栄町駅に向かう。
8時50分、会場となる東桜会館に到着。9時から「中学生サミット2017-Winter」2日目に参加する。
まずは東京工業大学の加藤之貴教授から中学生へのビデオメッセージ。人間は何をやるにしても廃棄物が発生し、それは利便性との兼ね合いという内容であり、中学生にも非常に分かりやすい。
9時10分から東京工業大学先導原子力研究所・北山一美氏による講義「日本で地層処分ができるのか」。ちなみに私が東京電力の社員だったときの上司である。
第四紀(地球46億年のうち、260万年前から現在までの期間)における火山やプレート、活断層の動きから始まり、地中(還元環境)における鉄の保存性、粘土がもつ特性などの解説があった。
休憩をとったのち、10時25分から参加した中学生が車座に座っての対話。まずは隣の人をインタビューしてお互いを紹介し、話しやすい雰囲気を作る。
場が和んだところで、本格的な対話である。
昨日、視察した日本原子力研究開発機構・超深地層研究所での感想を踏まえたうえで、高レベル放射性廃棄物の処分や原子力発電全体に対する意見を付箋に書いて、整理しつつ、隣り合った生徒同士で対話。
ユニークなものから中学生とは思えない意見まで揃い、非常に興味深い。主なものは、以下の通り。
・世界の原発で高レベル放射性廃棄物がでているので、世界で集めて処理すれば良いのではないか。
・風力や太陽光など再生可能エネルギーでやっていくという国もあるので、日本も挑戦すれば高レベル放射性廃棄物もこれ以上増えなくて良いのでないか。
・一回、地層処分をして、あとで科学が発展してから取り出して処理できることもあるのではないか。
・地層処分で良いが、原発事故もあるかも知れないので配慮する必要がある。
・原子力による恩恵は理解するので、原子力発電への依存率を下げて、長く原子力を使えるようにする考えも必要ではないか。ウランもいずれ枯渇するので、その辺をもっとみんなで理解する。
・原発の地域のことを話し合っていないのと同じように、処分場ができる場所になった場合のこともよく考える必要もある。
・核のゴミの議論は原発賛成でも反対でも必要なものだから、同じテーブルで話し合うべき。
・市長や村長などの政治家は選挙に勝たなくてはならない。しかし、核のゴミには不安な住民が多いと勝てない。なので政治家は手を挙げにくい上、推進はできない。それが処分地が決まらない理由ではないか。
・政治のことも考えなければ、決まらない。
・地層処分の他にも宇宙処分もあるのではないかと思った。日本のロケット技術は世界でも高いと聞いてから。でも、失敗したときには放射性廃棄物が大気圏に広がるので、やっぱり難しいと思う。
・最終処分場が自分の家の近くにできたらどうしようと素直に思った。
・いま公募制だけど出ていない。国民全体の理解をどう進めれば良いのか一番のテーマだと感じた。
・国民が高レベル放射性廃棄物怖いというイメージをもっているので、こういった機会を通じて、知識を広げることが大事。
・深さと地震のリスクは建設時のリスクにもなるのでないか。
・日本の処分場のことだけではなく、世界の処分場の研究もよく学ばなければならないと思った。
・地球の1万kmの半径のうち、地下500m、300mは浅いと思うが、現実的に掘れる時間などを考えると地下300mではないか(海外はまちまちであり、NUMO(原子力発電環境整備機構)が提示している300m以上というものも明確な根拠はなく、300m掘ると日本のほとんどの場所で岩盤がでる)。
・安全性について、調査で得たデータが外れた場合にはどうしたら良いのか。確率で想定されるもの、想定外がでてきたらどうするのか。
・リスクや事故の確率はゼロにできないので、起きた場合でも大丈夫なようにする議論が大切ではないか。
・原発を今停めるにしても、動かすにしても、処理場は必要なので、早く作るべき。
・処分場に手を挙げる自治体は無いと思うがどうするのか。
11時45分に終了となり、創業享保年間の「八百彦本店」(電話:0120-0417-85)の弁当で昼食をとる。
海老フライ、鶏唐揚げ、鴨ロース、塩鮭、卵焼き、ミニトマト、煮物(がんも、筍、麩、南瓜)、きんぴら牛蒡、小海老入りの煮豆、ご飯、オレンジといった内容。
中学生にとっては難しい内容もあったと思うが、他の自治体の中学生とも交流でき、かつ高レベル放射性廃棄物という核のゴミ問題を通して考える良い機会になったことかと思う。
来年も実施予定なので、生徒募集、面接も今年同様に行いたい。
タクシーで移動し、12時40分、名古屋城に到着。せっかくなので、引率してきた3名の中学生に名古屋城を見学してもらおうという算段である。
邪魔になるであろう大きな荷物を預かり、生徒3名のみで天守閣などを見学してもらった。
13時40分、タクシーで名古屋駅に移動し、お土産を買うなどの自由時間とした。
14時20分、改札を通ったところで、
「名古屋に来たんなら、
きしめん食べな、いけんもんで」
とエセ名古屋弁が幻聴として?聞こえてきた。
早速、在来線ホームにある「名代きしめん 住よし JR名古屋駅10・11番ホーム店」で、在来線限定「ワンコインきしめん 500円」を食べる。
その場で揚げてくれる海老天、生卵、青葱、鰹節が入ったきしめんをじっくり楽しんだ。
15時、特急ワイドビューしなの17号に乗り込む。電車のなかでは、某作家ご本人から頂戴した著書を読み、感想をメールで送る。
17時53分、長野駅に到着し、19分の乗り換え時間で、北陸新幹線「はくたか571号」に乗り込む。
18時34分、上越妙高駅に到着し、10分の間に急いで妙高はねうまラインに乗り換え。
19時、直江津駅に到着し、16分の乗り換え時間で、信越本線の各駅停車に乗る。
19時50分、柏崎駅に到着し、引率した生徒を親御さんにお返ししたのち、徒歩で自宅に戻る。
20時30分、週刊誌2冊を持って、長風呂。
22時40分、ビール500ml3本を飲みつつ、チーズフランスパンをつまみ、事務所で不在であった間に依頼のあった資料やノートパソコンの修理などを行う。
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コメント
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引率,お疲れ様でした.
投稿: 三角ム | 2017年12月25日 (月) 20時17分
三角ムさん、コメントありがとうございます。
中学生の新鮮な感覚での意見も聞けたので、引率ではあったものの、自分でも良い勉強になりました。
投稿: 三井田孝欧 | 2017年12月29日 (金) 00時51分