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記念講演会「台湾独立問題と日米中関係」
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2018年3月 5日 (月)

祝!柏崎市立柏崎第一中学校第71回卒業式
議員研修会「質問力でつくる『政策議会』」

 2時、就寝。

 7時に起床し、大粒納豆、目玉焼き、刻み生姜の醤油漬け、もやしの味噌汁でご飯2杯の朝食をとる。

 9時、母校である柏崎市立第一中学校に移動。9時20分から記念すべき第71回卒業証書授与式に来賓として出席する。

Img_1987

Img_1989 ワーグナーの「タンホイザー行進曲」(作詞:福田三岐夫)の合唱で入場した今年の卒業生は、74名(14346号~14419号)、平成14年、15年生まれである。
 国歌斉唱で厳かに式が開会となり、在校生による気持ちがこもった送辞、そして支えてくれた在校生への感謝と仲間とのつながりを大切にすることを盛り込んだ卒業生の答辞が印象的であった。

Img_1988

 「仰げば尊し」の1、3番、「柏崎市立第一中学校校歌」(作詞:中村葉月 作曲:團伊玖磨 校閲:吉野秀雄)を出席者全員で歌ったのち、最後は卒業生記念合唱として、flumpoolが歌い、2011年の第78回「NHK全国学校音楽コンクール」中学校の部課題曲でもなった「証(あかし)」(作詞:山村隆太  作曲:阪井一生 編曲:加藤昌則)。
 涙をこらえながら歌う姿に感動し、合唱のあとは大きな拍手で卒業生を送り出した。新しい生活でも頑張ってほしい。

 11時30分、一旦、自宅に戻って着替えをしたのち、郵便局や銀行などで市内まわり。

 13時30分、自宅に戻り、チーズフランスパン、粗挽きソーセージ、低脂肪乳、ストロベリーヨーグルトで昼食をとる。

Bdsc_00033 13時50分、市役所に移動し、14時から柏崎市議会議員研修会に出席。龍谷大学政策部の土山希美枝教授を講師にお迎えし、「質問力でつくる『政策議会』」と題した研修会である。
 主な内容は以下の通り。

1.たかが一般質問、されど一般質問
<たかが一般質問>
・地方自治法にはない仕組み
 議員が別に一般質問をしなくとも良い。義務ではなく、あくまで議員の自己努力。議員報酬も別に一般質問は入っているわけではない。
・議員のパフォーマンスより議会改革をすべき
<されど一般質問>
・議員の政治家としての知見と活動の集約
・「まちの政策課題」の争点提起ができる

→ 一般質問は「最もはなやかで意義のある場」(『議員必携』)

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2.「政策議会」を考える
(1)自治体はなんのためにあるのか?
・市民が必要不可欠とする〈政策・制度〉を整備する(ミッション)ための機構
 ペットボトルなどのリサイクルを例にすれば、容器を洗わなくて良いコンビニのゴミ箱は事業者が用意した仕組みであり、行政が回収するものは適正に処理するのが目的であり、手段が違う。目的と手段の組み合わせが政策。
・自治体の〈政策・制度〉
 個別事業とその集合、事業の実行プログラムとしての計画、それを実現する組織(構成も重要な要素)、条例・例規・要綱などのルール(準則)、運営の方針などで構成される。
→ 必要不可欠な〈政策・制度〉【だけ】を自治体が整備する。
・市民からの信託に対する成果物が〈政策・制度〉
→ 議会が市民からの信託に応えなければならない。
(2)〈政策・制度〉を整備するための「正解」のない問い
 a.課題は無限、資源は有限。限りあることしかできない。
 → 何が「必要不可欠」な〈政策・制度〉なのか
 b.政策には必ず複数の選択肢がある。
 政策は、現在から出発し「描いた未来」へ到達するための手段
 → 未来のことである限り、「あらかじめ分かっている正解」はない。
 c.「決断」という契機の重要性
 → 「正解」があるなら、議論は時間のムダ。だが「正解」が無いなかで「自らの決断」をしなければならず、自治体として権限は最終的な責任は議会にある。
 すべての人に100点の結果などはない。
 → 「議会があるから我がまちの〈政策・制度〉が良い」と言われるような議会が良い議会。
・2016年は全国市議会の99%は執行部提案であり、その99%が原案可決している。
→ 議会のコントロールが効いているとは市民に思われない。それを変えることができるのが一般質問であり、行政の執行のやり方を変えたり、提案ができる。

*自治体の〈政策・制度〉はどのように制御されているか:設計編
*自治体の〈政策・制度〉はどのように制御されているか:実態編
*自治体の〈政策・制度〉の制御に責任ある政策主体としてかかわる「政策議会」になる。
 社会にある多様な意見を公開の広場で議論し、集約し、決定する。
 長・行政に対する監査機能と政策立案機能
→ 個別の事業、事業の集合としての施策・政策、そのルールとしての条例・規則・要綱等、事業等への資源配分計画としての計画、それらを支える行政組織運営のあり方に対し、監査・提案することを通じて、市民にとってより良い〈政策・制度〉の実現を目指す

3.我がまちの〈政策・制度〉をめぐる争点提起としての一般質問
・議員による「我が〈政策・制度〉の課題」についての争点提起の場。
・選挙公報でも、まちをこうしたいという公約を掲げることができるが、議員に当選しても担当の委員会に配属されるとは限らない。一般質問ならできる。
・すべての議員が、市政にかかわるすべてのことを質問できる機会(「議員は、市の一般事務につき、議長の許可を得て、質問することができる。」標準市議会会議規則62条)。
・所管の委員会に所属していなくとも議案にかかっていないことも質問でき、自由な意見の表明もでき、それに対する執行部の公式見解を得ることができる。
・これによって、市政の争点を提起し、監査機能・政策提案機能を果たすことができる。・監査機能だけの一般質問はあるが、政策提案だけの一般質問は無い。政策提案だけなら思い付き。政策提案は提案の前に分析・監査がベースとなる。

<監査機能>(監査質問)
 自治体運営や事業の執行について、その状況や効果などを検証、評価し、執行機関がなすべきことを適切になしているかをチェックする機能

<政策提案機能>(政策提案質問)
 政策(とその具体化である施策・事業)について、そのありかたについて(新規の提案に限らず)改善や廃止も含めて提起する機能

→ 議員が自らの活動と知見を集約し、政策についてその問題点を論じ、提案できる機会であるが、十分に活かされていない。

4.一般質問が機能を発揮するための2つの課題
(1)一般質問「そのもの」の課題:残念な質問、もったいない質問
 根本はその質問は「まちをよくする」ために問い質しているものか?
・公表数字を確認するだけの質問 窓口質問?
・論点を入れすぎてぼけてしまった質問
・一般質問としては個別的すぎる質問 個別要求
・合理的な根拠や論拠のない批判
・隣の芝生は青い質問 自分のまちに本当に必要なのか。
・国や県の政策や事業で市が関知できない事項の質問
・自身の政治信条の演説に終始している質問
・いつまでも姿が見えない質問・・・何が言いたいか不明
・一問一答のやりとりを続けるうちに混乱してしまった質問
・毎回、執行部へのお礼をしてしまう質問
(2)一般質問が機能していない背景、構造の課題
・議会・議員の過去の在り方にも問題がある
 「無謬の行政」「行政は間違わない」幻想によりかかる議員
 「面子を潰さない」「揉めないで通してもらいたい」という議会と行政の相互依存
 「濃密」な答弁調整や「マッチポンプ質問」の存在
 良い一般質問をしても生かされないことがある(反執行部と思われスルーされる)
・質問力と政治力:議員1人の力は議員数分の1以下になりうる
→ 自画像としての議会基本条例を作ってから、政策主体としての議会の実績、その機能を支える資源の不足という現状に気付く。

5.一般質問を「良く」するために:構造でとらえる
・一般質問は「事実」-「分析」-「主張」で構成される
・一般質問の論点を整理する。
(素材の棚おろし)
 箇条書き・ふせん等で書き出して整理する
 「問い質したいこと」の優先順位を整理。
 持っている情報、集めたい情報の整理。
(論点は大きく2種類)
 論点は、基本的に、「事実」と2種類の「意見」で構成される。
  事実(現状、問題状況)=執行部と共有できる部分
  意見(分析=事実から言えること)
  意見(主張=言いたいこと)
*主張は屋根であり、意見が建物、土台が分析、地盤は事実
 論点で「これだけは引き出したい」60%ラインの設定と、質問の「戦略」
 整理した論点と「60%ライン」をメモし、論点整理メモを作成
・自分の一般質問の価値を確かめる
 大前提:その質問で、「まちは良くなる」のか?そのために何を「問い質す」のか?
 その論点は、監査機能を果たすのか、政策提案機能果たすのか?

<監査機能>(監査質問)
 自治体運営や事業の執行について、その状況や効果などを検証、評価し、執行機
関がなすべきことを適切になしているかをチェックする
 我が自治体の「現場」の状況、制度についての知識、データや専門的知見等を踏
まえた「問題の特定」が必要
 現状/事業や計画なら現状の背後にある事業・計画のありかた/政策目的・目標との乖離/根拠となる法令・条例等の解釈や遵法性/行政運営のありかたなど
 具体化のために「事業」を意識する:自治体の〈政策〉は事業によって具体化される
→その問題は、どの「事業」によって、あるいはどの「事業」がないことによって起こっているのか?
 感覚的な評価ではなく、根拠をハッキリさせる。
(「あるべき姿」を念頭に置いた「問いただし」のはずなので、監視でなく監査とよぶ)
 政策・制度の現状について分析し評価する監査機能は重要。政策提案も、その前提としての監査があってこそ
 とりあげる「現状」が「なぜ問題なのか」と言う問題意識(争点性)を伝える
 「その状況がどういう意味で問題なのか」という質問者の問題意識が伝わらず、質問と答弁とがかみ合わないことがある

<政策提案機能>(政策提案質問)
 政策(とその具体化である施策・事業)について、そのありかたについて(新規の提案に限らず)改善や廃止も含めて提起する機能
 新規の事業でなくとも、現状を変化させることは行政にとってコストが高い。それを超える「正統性」が必要。
 なぜその提案が求められるか、コストがかかっても(新規事業なら他の課題に優先して資源を振り分けてでも)対応すべき正統性/実現可能性に対するる考慮(他自治体事例、予算や担当予定部署について)/実現のための戦略
 「資源の制約」というハードルの前にある2つの段階
 問題状況の共有/問題が自治体の課題領域にあることの共有

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6.一般質問の構造を強固にする:情報で固める
・「困りごと」の当事者、課題の現場を特定する。
 現場で「聴く」ことの重要性
 議員の2つの現場は、課題の現場、その課題に対応するはずの行政の現場
・政策をめぐる情報の類型とリソース
(1)争点情報:いわゆるニュース的な〈状況情報〉、ウォッチャー型情報。
(2)基礎情報:調査・統計にもとづく〈分析情報〉、行政資料型情報。
(3)専門情報:政策開発に必要な専門的知見といえる〈技術情報〉、個別科学型情報。

*レファレンス協同データベース

*全国条例データベースpowerd by eLen

7.一般質問を伝わるものにする:登壇の前後
・答弁調整をどこまでやるか
 「なにが問題なのか」が伝わらず応答が噛み合わない事態を避ける(暴露型は別)
・論点整理メモの活用
・演台に立つときの「目線」と「姿勢」
 相手としての行政と、訴えたい存在としての市:争点提起としての一般質問
 「まちの課題」をめぐる議論をつうじて「納得」を引き出す:「対話」
 お礼から評価へ
・一般質問の「ON」と「OFF」
 議場ですべては終わらない
 現場の問題意識を聴く・よりそう

8.つまり、いい「一般質問」とは、どんな質問か?
・監査機能、政策提案機能を果たしているか
 何が問題なのかが明確で、その論点提起に「納得」させられるか(その質問は「まちをよくする」か?)
 問題を「問題だ」といえる、必要な情報が入っているか
 政策提案が具体的か、我がまちの状況を反映しているか
 聞いて分かりやすい=伝わりやすいか
・一般質問の議論を通じて「納得」にたどりつく
 その問題を問題として「共有」し、「納得」にたどりつく「議論という対話」

・ただし、暴露型は別

9.質問力から議会力へ、質問力を「政策議会」の資源に
・「いい一般質問が活かされない」と誰が得するのか?
(1)質問力=情報収集する力×争点に気づく力×分析する力×説明する力×議論する力:議員の総合的政策力
(2)議員の質問力は総合的な政策形成力であり、議員の政治家としての活動と知見の集約。これを議会の政策資源として活かせないか
→ 政策は必ず個人の思考から生まれる。議員の争点提起を議会の政策資源に転換する仕組みの不在
・「ひとりでやる一般質問」の限界をこえる
(1)一般質問を「議場ひとりぼっち」のものにしない運用
 複数の議員が同じテーマについて異なる論点や視点で質問を行う(議員間連携)
 追加的に他の議員が(回数・時間を限って)質問することを認める(関連質問:大阪府吹田市議会が昭和46年から採用)
 以前の質問内容を事前通告なしでその後の経緯など質問することを認める(追跡質問)(2)一般質問を「議員ひとりのもの」にしない仕組み
 一般質問のなかから「議会としてとりあげる質問」を
→委員会の所管事務調査について、委員長に質問をする(事例:岐阜県可児市議会、北海道根室町議会)
 議員間討議の素材としての活用
 市民への市政の課題や論点の提供
→市政と議会にたいする関心の惹起
 議会報告会の活用:一般質問の「ネタ」が出るような、ワークショップやワールドカフェなど、対話型の議会報告会
(3)一般質問を関心の素材に:議会だよりなどで活用
(4)議員同士で選ぶ「今議会のベスト一般質問賞」の創設など
(5)一般質問の「その後」を追跡
(事例:山梨県昭和町、北海道根室町議会)→議会だよりなどでの掲載

10.議会を見せよう、議会で魅せよう
・議会が「信頼を得る」「信託/負託に応える」ということはどういうことか
 「我がまちの〈政策・制度〉を、広場での議論と決断によって「良い」状態にするこ
と」
 「我がまちの〈政策・制度〉は、議会がいるから(行政だけのときより)良い状態である」という市民からの評価を得ること

 15時50分から質疑応答の時間になったものの、終了予定時間が16時だったので、1点のみだけ質問を行った。

Q.通告書を出したのち、聞き取り調査が無いため、本会議場での事実確認に時間が取られてしまうが、良いやり方は無いか。
A.通年議会を採用しているのであれば、定例会議以外の期間中に文書質問をし、事実確認を事前にしておけば、議場での一往復分の時間を節約できると思う。

 16時10分に終了となり、会派室に戻って、諸雑務を行う。

 17時20分、事務所に戻って事務仕事。

Fdsc_000211 18時50分、台湾人の妻が作った酢豚、味噌ベースの麻婆豆腐、小粒納豆と梅肉の和え物、ホタルイカの酢味噌和え、ビール500ml3本で夕食をとる。
 ホタルイカが安くでてきたことで、春の到来を感じる。

 食後から事務所で一般質問の準備を行う。

 24時、熱めのシャワーを浴びる。

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コメント

なかなか良い議員研修会だったのではないかと思います。特に、9番中「一人でやる一般質問の限界を超える」に共感を覚えます。議員同士で連携して違う論点や視点から質問を行えば、少なくとも議員の「言いっ放し」、当局の「聞きっぱなし」で、ほとんど物事が進展しないということも無くなってくると思いますので。

 小池さん、コメントありがとうございます。
 研修の成果を生かすよう、連携も含めて取り組んでいきたいと思います。
 暴露型は別として・・・・。

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